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おじさん、そろそろ自分の席を女性や若者に譲りなさい

ずっとある「女性活躍社会」という違和感

私は、現在会社を3つ経営しています。そのうちの1つは私の祖母が1969年にパートナーの介護費を稼ぐ為に創業し、私の母が3人の子育てをしながら会社を経営を受け継ぎ、私も2人の子育てをしながら一緒に会社を経営しています。
私たちは、介護や子育てをしながら会社を経営して55年目になります。売り上げは5億。従業員は11名です。しっかり納税も行い、雇用も生み出しています。
私たちにとっては介護や子育てをしながら働くことは特別ではなくやらざる得ないし、やりたいから出来る環境を作る。
会社はチーム。出来る人が出来ることを出来る立場で行う。
立場もフラットで経営陣もスタッフさんには常に感謝の気持ちでいっぱい。
「自分たちが出来ることを限られた時間内にやる」それは山陽不動産にとっては当たり前です。

祖母も母も介護や子育てがあり、親戚も近くにいなかったので夜の会合や出張などが難しい為、どの経済団体にも所属せず、仕事と介護、子育てのみを行ってきました。

私は現在、この会社に入って19年目になりますが、約9年前から会社の事業の一環として若手起業家支援事業を行い、様々なメディアにも取り上げていただき、行政の会議や経済団体の会議などにも出る機会が増えました。

「親子3代代々女性社長での経営」


私たち自身、何の違和感もなく事実をキャッチコピーにしてみて気付いたことは「女性ならではの経営ってどんなことですか?」「女性を使うと何に役に立ったんですか?」「女性経営者でよかったと思うことは何ですか?」「事務所にお花を飾ってあるのが女性らしさですか?」

私たちが伝えたい「女性での経営」というものと世の中の思う女性の経営者というイメージとのギャップ、、、。

祖母や母、私からすると実は「女性だから」ではなかったことに気づかせてもらうきっかにもなりました。

私たちは、身近にいる人たちと幸せな時間を作る為に、出来る人が出来ることをやる。
それが女性だろうが男性だろうが、男性が働けなくなったら女性が起業して支えればいい!(1969年当時、女性が働いても賃金が安かった為、何もない状態から不動産業の起業を選択した祖母はすごいと思います)
そんな考えで仕事をしているので「女性だから、、、」というのは考えたことがなかったです。

子育てや介護をしながら働く。
その為にどうやったらいいのか、、、。
会社をチームと考えて全て自分で出来ない分、出来る人に出来ることをお願いしてフラットな組織づくりを続けてきました。

急に当てはめられる「女性活躍社会」

ここ何年かはSDG!ジェンダー!なんてよく言われるようになり、すぐ何かすると「女性活躍社会」に当てはめられそうになります。
ただ、「女性活躍社会」は男性が作った勝手な言葉で私には違和感しかありません。

そもそも私が祖母が起業して母が経営者だった家で育ち、
中高もノートルダム清心へ通い、女子校だったこともあり、
努力して頑張ったら男女関係なく1番になれるというのは当たり前だと思っていましたが、社会に出て感じる違和感、、、。

何故なら、今の男性が作り上げた社会に対して、

自分は基本的に何も変わらないで自分にあまり影響のない部分に女性を入れて「女性活躍社会」って言ってるだけだから。

私は戦後、男性が作り上げたこの社会は素晴らしいことがたくさんあると思っていて全く否定するつもりもありません。

男性も自分たちが作り上げてきた社会に誇りをもってると思います。
ただ、急に世の中が「女性活躍社会!」「ジェンダー!」って言い始めたから、、、と自分の意思に反してやらなきゃだから、
おじさんの中に女性を入れたら『女性活躍社会達成!』というのはあまりにも残念過ぎる。

本当に女性と一緒に新しい組織を作っていきたいというのであれば、大事なのは、おじさんのポジションを男女問わず若い世代を含め有能かつ多様な人に受け渡すことが1番大切なこと。

社会的にも会社的にも今までのやり方では女性が活躍するのは難しい構造になっているのに今のベースは変えないで、自分は居座ったままそのサポート役などに女性を置くなんて逆に女性は男性の真似をすることで認められないといけない状況になりただただしんどいだけ。

女性が活躍できるようにするならきちんとその新しい部署を作ったりしてきちんとチームと決裁権を与えること。
そこまでやらないと新しい発想で新しい動きはできない。

働き方だって、女性だけど男性と同じように

飲み会行きます!徹夜やります!出張いきます!


っていう女性を優遇していたら
今の組織と何も構造は変わらない。


若い世代の男性もそれを望んでいないのに
女性がポジションを与えられてそれをしてしまうと何も変わらない、、、。

自分の立場は守りたいおじさんたち、、、。
自分の席を女性や若者に譲る気持ちがないのにいかにも「うちは女性が活躍してる会社だから」とか言わないで。

『自分に影響はない範囲で女性や若者が活躍してくれるのは問題ない』という実権を握ってる人達の考えや行動が変わらないと女性活躍というか女性、男性関係なく、多様な人が新しい発想で活躍できる世の中にはならない。

おじさんが悪いというわけではなく今のこの激変していく世の中でそこにおじさんが居るから変われないというポジションは潔く次の世代に託して見守るって大事だと思います。
そしておじさん排除ではなく適材適所で活躍出来る新たな組織づくりに挑戦することが大切だと感じてます

そして例えば 有能な同年代の男性を差し置いて女性だからって引き上げるのは男性差別。

男性、女性じゃない。
プロジェクトを進めるのにあたって本当に必要な人材をフラットに選べる組織、そして仕事だけじゃなく子育てや地域に対してしっかりと向き合える経営者が育っていくと世の中はみんながもっとHAPPYに変わっていくと思う。

限られた時間のなかで、チームとして仕事をする組織づくり。

それを55年続けているのが代々女性経営者の山陽不動産です。


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