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昨日、畑で九条葱を収穫した。
土に埋もれた葱を抜こうとすると、ビクともしない。
えっ。なにこれ。葱ってこんなにしぶといの?
大きなカブ並みに抜けない。

葱をナメていた。本気を出す。
腰を落とし、足を踏ん張り、土から出たギリギリの葱の胴体をワシ掴み。
ヨッと上に引っぱる。

フンっ、フンっと葱の胴体がちぎれぬように力を加える。
ぬぼぼぼぼぼーっ

大量の土の塊と共に、地中に張られた無数の根っこが現れた。
根っこ、すごっ。
葱ってこんなにたくさんの根を張ってるんだ。
そりゃ簡単には抜けない。
土に埋もれた根を見て、葱の強さを知る。

地中にどれだけ根を張るか。
深く根を張れば、しばらく雨が降らなくても地中の水分で生きることができる。広く遠く根を張れば、たくさんの栄養を得ることができるし、ちょっとやそっとじゃ倒れない。葱の根っこ、すごい。

根っこと胴体の間に、葱のジェルみたいなものも着いていた。
おいしそうな葱。
2株抜いたので、1株お隣さんにおすそ分けすることにした。

マンションに着くと、通り道のお隣さん宅をピンポンする。
「葱を収穫してきたので1株どうぞ」と、袋のなかの葱を見せる。

「まあまあ上がっていってくださいよ」
家族みんなでおじゃまする。

子どもたちは遊びはじめる。
お隣さんは、シンクで葱を洗い出す。
椅子に腰かけ、お茶をいただき話しが始まる。

大人たちの話題は、なぜか「ブリッジ」。
「ブリッジ、できます?」から始まって。
お隣さんは、ご夫婦ふたりでトライしたが、ブリッジができなかったという。夫は、「ブリッジは無理」と不戦敗。
子どもたちが、次々とブリッジし始める。得意げだ。

わたしも、ブリッジをやってみる。
えいやっ。ブリッジができた!
ブリッジができた!
興奮する……
すごいすごいと賞賛の嵐。

子どもたちは、みんなでお風呂に入りだす。
家からコリスの着替えを持ってくる。
昨夜作った焼き豚も持ってくる。
お隣さんがおすそ分けした九条葱と鮭のパスタを作ってくれた。

バターと白だしと醤油で味付けされたパスタ。エンドレスで食べていたい味

そのまま23時まで。
九条葱がつないでくれた、あたたかな土曜日だった。

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