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仁王立ちして窓を見つめる娘コリス、7歳。
左手を腰に当て、右手には麦茶を入れた哺乳瓶、片手でラッパ飲みしている。

なんとたくましい後ろ姿。
隠れることもなく、堂々と、哺乳瓶で麦茶を飲む。

そんな気分の時には、自分で食器棚から哺乳瓶を取り出して、麦茶や牛乳を入れて飲んでいる。

小学一年生ももう終わり、来週からは二年生。
サッカー合宿、お友達宅のお泊まり会も一人で行けるくらい成長したけれど。
ときどき赤ちゃんに戻りたくなる時があるという。

ある日、彼女がわたしに尋ねた。
コリス「ママ、哺乳瓶ない?」
わたし「ああ、もうないよ。もう捨ててしまったよ。」
コリス「ええー、欲しい」
わたし「なんで?」
コリス「たまには、哺乳瓶で飲みたい」
わたし「・・・」

そんな話を友人にしていたら、赤ちゃんが生まれて卒乳したタイミングで、使わなかった哺乳瓶を譲ってくれた。
コリスに渡すと、大喜び。

日々、コリスのできることが増えて、その成長の著しさに、喜びとちょっとの寂しさを感じているけれど。コリス自身も、ときどき哺乳瓶で麦茶を飲んで、急激に大きくなっていく体と心のバランスを取ろうとしているのかな、とも感じる。

「まだまだ、わたし、子どもだよ」っと言っているようにも感じる。
3歳、5歳の近所のお友達が遊びに来ていても、隠すことなく
「たまには哺乳瓶もいいよー」と、飲んでいる。

コリスがいつまで哺乳瓶を使うのかはわからないが、
成長していく過程の中で、「たまには赤ちゃんの頃に戻りたい」という気持ちを、哺乳瓶で満たしているのなら、それでいい。
哺乳瓶するくらいなら抱っこ抱っこしようーと抱っこする。赤ちゃんの頃を思い出して、赤ちゃん抱っこして横にゆらゆらしてみる。もう今は重くてお尻が床についてしまうけど。抱っこした腕の中にいるコリスを見つめると、大きくなったな、でもまだ子どもでいてくれてるんだな、と思う。
ありがとう、と伝える。

哺乳瓶を使ってみたり、赤ちゃん抱っこされて喜んでくれたり、コリスの背中に学ぶものがある。
自分自身が落ち着くものを見つけられたらいいな。
私にも、哺乳瓶のような役割を果たしてくれるものはあるだろうか。
もしや、私も哺乳瓶で・・・落ち着くだろうか…

今度こっそり借りてみようか。笑






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