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「スピーチで伝える」と「文章で伝える」

6:30起床。二度寝して寝坊した。7:20にホテルを出る。横断歩道を渡りながらタクシーに手を上げる。銀座「トリコロール」まで乗せてもらう。
オンラインのコミュニティで出会った彼女と、3年越しのモーニング。

彼女との出会いは2021年9月。オンラインのコミュニティで出会った。退職交渉の末、6月末から会社を休職していた私は、自分の今後について考える機会を持ちたいと、ミライフのMCDに参加した。

そこで出会ったのが、メーカーでエンジニアをしていた彼女だ。転職エージェントとして人のキャリアに向き合ってきた。お客さんに投げる問いは、いつも自分に返ってきた。「で、自分はどうしたいの?」と。

忙しさを言い訳に、「自分はどうしたい?」を考えることの優先順位を下げ続けていた。休職して時間を作ることができて、否が応でも自分と向き合うことになった。逃げ場をなくして決着をつけなければ…との気持ちだった。

4人ひと組のチームでワークショップを行う。不可能がない世界であれば、何がしたいんだっけ?どう生きたいんだっけ?自分は他人からどう見えているのか?主観と客観で自分を見つめ直す。「もっとわがままに生きればいいのに」「怖がり」「ストイック」「狂気」いろいろな言葉をもらった。

新卒で就職して、2社で19年会社で働いてきた私にとって、目標は会社から与えてもらうものだった。2社目のリクルートで、「お前はどうしたい?」と問われた答えも、最初は本音で「日本元気にしたい」と熱く語った。いつの間にか、日本を元気にするどころか、身近な人、自分自身の元気がなくなっていってしまった。MCDで自分はどうしたい?と問い続けるなかで、自分のありたい姿は入社したときと変わっていることを認識することができた。

薄々感じていたことを、ようやく認めることができた。2021年12月、自分が向かいたい方向に旗を立ててMCDは終わる。「正しい道より、楽しい道を。最短距離より、寄り道を楽しんで」自分の旗を立てた。そこからは、楽しいと思える方に、たくさんの寄り道をしながら歩みを進めてきた。

同じチームの彼女も自分の旗を立てて終わった。東京に暮らす彼女とは、オンラインのみで、会ったことがなかった。去年、稀人ハンタースクールの有志で文学フリマに出展した。生まれて初めてZINEを作った。そのZINEを東京荻窪の「本で旅するVia」さんが取り扱ってくれることになった。彼女がViaさんに足を運び、稀人書店のZINEを購入してくれたことを機に、久しぶりに連絡をとった。

彼女はその後、転職を経験しており、自分の道を歩んでいるように見えた。会って話がしたいと思った。東京に行くタイミングで、今日会うことができた。

スピーチを作ったりスピーチのトレーナーとして働く彼女と、ライターとして働く私。どちらも人の話を聞いて、アウトプットを行う。アウトプットの形が異なるが、お互いの仕事に興味津々。

2021年12月、MCDの最終プレゼンのあと、彼女に何が起きたのかを聴いた。点と点がつながり、今がある。点を打っている時には、その点がなにになるのかは、わからない。その時が来たらわかる。

彼女と話してたくさんの気づきがあったのでメモしておきたい。

自分の知らない世界。自分にとって一番遠い世界のことを知りたいと思って彼女は新卒の就職を決めた。そこで夢中で働く人にも魅力を感じた。

彼女が尊敬するモノ作りに臨む人は、「スキルを身につけるためには、量をこなすことが大事だと教えてくれた。量をこなすには、そのプロセス自体を楽しめることが大事。そのプロセスをたくさんやることが苦痛であれば、量をこなすことができない」そのプロセスを、単なる単純作業だと思うのか、そこに価値を見出せるのかの違いだと感じた。

今やっていることをもっともっと磨きたい。そのためにもっとたくさん取材したい、書きたい。その過程が楽しい。私はやっぱりこの仕事が好きだ。

「今はタイミングじゃない」と人はいう。
「今だ」というタイミングを決めているのは、自分自身だ。「動きたくない」「変わりたくない」いくらでも、今じゃない理由を見つけることはできる。これ以上、なぜやらないのか、なぜ動かないのか、聞かないで欲しい時の決め台詞が人にはある。「うちの夫は、昭和の九州男児」これは、一年前までの私の決め台詞であった。できないことの理由が自分ではなく、夫にあるとしていた。

それが、自分が動けない理由ではないと気付いてからは、決め台詞を吐く機会が減ったように思う。夫は、昭和の九州男児ではあるけれど、話せばわかる相手でもあった。話をしてなかったんだと、気づくことができた。

今話題のCloud3についても、彼女と話した。
スピーチの世界でもAIは使用される。既にAIがニュースも読んでいる。情報提供だけであればAIでいい。しかし、スピーチは話す内容も大切だけど、そもそも誰が話しているか、「主語」が大事なのだ。どのような話を、どう伝えるのかも含めて彼女は、伝えている。

今日会って話したら、「さおりす、声がいいね」と言ってくれてめっちゃくちゃ嬉しかった。会えた瞬間の嬉しそうな声や表情が伝わってくるのが嬉しかったと言ってくれた。モーニングが登場したときの、喜ぶ声が落ち着くーと言ってくれた。嬉しい。嬉しくてここに書いておく。

このように、人間には五感がある。その場で感じたことを自分の体を使って表現することが人間は、できる。会うことには価値があるし、話を聴くことにも価値がある。スピーチに比べると、文章はひとり歩きをする。書いて公開されてしまえば、受け取る人が受け取りたいように受け取る。だからこそ、聴き手が五感で感じた温度を伝える文章を書くことが大切なのではないか。自分が聴いていない情報を文章にしていくのであれば、その場の温度は損なわれてしまう可能性がある。

8時から9時半まで、彼女と語り合った結論がある。
できるだけ現場に近いところ、人に近いところで仕事をしよう!

インタビューの仕事をしていきたい。
自分で取材したい。
人に会って話が聴きたい。

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