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第6回「リフレクション&パーティ!私たちのまちで集まり対話することの可能性を想像しよう」の開催レポート

ごあいさつ

みなさんこんにちは。
さっぽろ気候変動タウンミーティング」のワークショップコーディネーターとファシリテーターを務めている対話の場づくり屋 SNUG代表の長谷川友子です。
このnoteではタウンミーティングの各回のレポートをお送りします。

全6回のプログラムの最終回!参加者がタウンミーティングやまちでの集まりにどのような可能性を持っているのかを想像し対話するプログラムを実施しました。
ボリューミーですが、さっぽろ気候変動タウンミーティングの雰囲気や取り組み、歩みが伝わればと思い書いています。ぜひ最後までお読みください!

「さっぽろ気候変動タウンミーティング」とは?

札幌市民や札幌に縁のある市民が集まり、気候変動などの社会課題について学び、考え対話する札幌市環境局主催のワークショップです。

このタウンミーティング(以下タウンミーティング)では、参加者がともに話し聞く「対話」を大事にしています。
市民同士、市民とスタッフが安心して自身の思いや考えを話し他者の意見を聴くことができる場づくりを目指し、参加者や地域内の関係性や取り組みの変容を目指してきました。

「さっぽろ気候変動タウンミーティング」を開催する意義とは?

タウンミーティングは、名前の通り「まち」での「集まり」。
気候変動をはじめとする社会課題について、私たち市民が自身の感情を含めた思いや意見を共有し行動のきっかけとする場をつくることで、地域で対話する文化をつくるための土壌づくりを探究して来ました。

「さっぽろ気候変動タウンミーティング」の中で起きた参加者の取り組みや変化とは?

前回第5回は、「市民参加や市民活動が生まれるまちの姿とは?」というタイトルで、日本福祉大学社会福祉学部講師の両角達平さんをお招きし、市民活動が生まれる仕組みについて学びました。
その後、スウェーデンの学校で行われている自分たちの給食の献立やルールなどを生徒や教員等が集まり、自分たちで話し合い、意思決定する「給食協議会」にヒントを得た参加者から「ワークショップに自分たちで考えたお菓子を提供してみたい!」という声が上がりました。

そこで、参加者発案の「お菓子会議」がタウンミーティング前日に開催されました。そして、当日のワークショップ前には参加者自らがお菓子の買い出しを行いました。
この一連の流れは、タウンミーティングの参加者が、自分たちに関わることを対話し意思決定するという民主的なプロセスを考えるきっかけを生み出したと考えられます。

タウンミーティングの対話の促進、記録を担うグラフィッカーは、第5回目、第6回目からユース世代が活躍中。
ユース世代のグラフィッカーに対し実践の場の提供をするとともに、対話を支える技術が地域で育つことを目指しています。
今回も二人のユースグラフィッカーが参加してくれました。

また、このタウンミーティングの有志メンバーは、さっぽろ雪まつりの札幌市環境局ブースで気候変動に関する意識調査を行ってきました。

「ただ調査をしただけではもったいない!」「調査結果を集計しよう」という参加者が集まり、有志メンバーで日程調整を行い、集計作業が行われました。受験勉強を終えたユースが新たにチームに加わりました。

ひたすらシールの数を数えます!
集計した数字を見ながら効果的な発表方法を検討中。

そして、第6回目のタウンミーティング当日に調査してわかったことをプレゼンにまとめて発表しました。詳しい様子は後述します。

第6回「リフレクション&パーティ!私たちのまちで集まり対話することの可能性を想像しよう」

第6回目の概要はこちらです。

開催日時:2024年3月20日(水祝)14:00-16:00(16:00-1700は交流会)
会場: 札幌エルプラザ2階会議室1・2(北区北8条西3丁目)
参加者数:15名

盛りだくさんのチャレンジ報告タイム

さっぽろ気候変動タウンミーティング恒例の「チャレンジ報告タイム」。
この時間は、前回のタウンミーティングから当日までの間にチャレンジしてみたこと、取り組んでみたことなどを参加者が発表することで、気候変動について「何かをやってみる」ことを促進します。
今回も盛りだくさんでした!

・雪まつり企画チームから調査の集計結果プレゼン
先述した雪まつりチームが、気候変動に関する意識調査の集計結果を参加者全員に発表しました。
なんとこの調査に協力してくれた合計者数は587人!!参加者からも驚きの声が上がりました。集計結果をグラフにまとめ、メンバーの考察も述べました。

発表する雪まつりチーム。

・フィールドワークの内容と感想共有
2024年3月9日に行われたさっぽろ気候変動タウンミーティングのフィールドワークに参加した参加者から、フィールドワークで学んだことと感じたことを発表してもらいました。
フィールドワークに参加できなかった参加者からも関心の声が上がりました。

・お菓子会議の開催報告と考えた提案発表
こちらも先述した「お菓子会議」を提案した参加者がお菓子会議開催に至った経緯を発表しました。
お菓子会議以外にも、誰もが声を社会に反映させるための対話の場や、実現してみたい対話のあり方の提案、「無力感フェス(仮称)」などのアイデアを参加者に共有してくれました。

これまでのタウンミーティングでの学びを振り返るリフレクションパート

リフレクションパートでは、第5回までのタウンミーティングで学んできたことと対話してきたことをグラフィックやふせんの記録を用いながら学びなおします。
会場に貼ってあるのは過去のグラフィックレコーディングも過去の対話と学びでいっぱいです。

これまでのタウンミーティングのプログラムを振り返ります。
会場に掲載したこれまでのグラフィックレコーディングを見ながら
これまでの学びを振り返ります。

参加者同士での対話パート

グループ対話ではこれまでの「さっぽろ気候変動タウンミーティング」について対話しました。

タウンミーティングの参加者は流動的です。第6回からの参加者もちらほらいらっしゃいました。ですので、第6回目の参加者には、自分が参加した回に応じたリストバンドをつけてもらい、参加した回を可視化しました。

色とりどりのリストバンド。

今回のグループ対話パートでは、自分がつけていない色のリストバンドの人とグループを組んでもらうことで、タウンミーティングに対する多様な気づきや学びを共有できるようにしました。

リストバンドの色を頼りに参加者自らグループを組みます。

最後に全体での対話を行いました。
問いは、札幌で集まり対話することの可能性や難しさについて。

参加者からは、こんな声があがりました。

・活動のきっかけが対話なのかも
・札幌という共通点だけで多様な年齢層の参加者が参加していた。気候変動に関する意見を知ることができるのは学びだった
・自分の思いや意見に共感してくれる他者がいることで自信がついてきた
・対話の場があることで、一人ではできないことでもイチからつくることができる
・無力感でつながることができる。無力感は、「何かを変えたい」と思っているということでもあるのだと感じた
・対話の場が継続してあることで、人が人を呼ぶ
・タウンミーティングのあとに友人とおしゃべりして新たな発見があった
・対話もいいけれど、手と足を動かして気候変動に対する活動がしたい!

前回第5回と異なり、今回の参加者の間には可能性や、わくわくした雰囲気がありました。
ファシリテーターが「今回の雰囲気は何でできていますか?」と参加者に問いかけると、参加者からは「今回がさっぽろ気候変動タウンミーティングの最終回だから思い切って発言した」という声や、「数を重ねてきたからでは?」という意見、「チャレンジ報告タイムが盛りだくさんだったことから『何かやれば変わるかもと思えた』」など多様な声が挙がりました。

全体での対話の時間を終え、フィールドワークのさっぽろ気候変動タウンミーティングも終わりに向かいます。

参加者に挨拶する主催の札幌市環境局「あおききさん」こと青木さん。

参加者には、ふせんに「今の気持ち」「タウンミーティングで学んだこと」「これからやってみたいこと」を書いてもらい、さっぽろ気候変動タウンミーティングは終わりに向かいました。

参加者の今の気持ち
さっぽろ気候変動タウンミーティングの参加者が学んだこと
参加者がこれからやってみたいこと


さっぽろ気候変動タウンミーティング交流会!

16 :00から17:00の1時間は、交流会です。ワークショップという枠組みではなく、参加者がカジュアルにつながる場にしようという意図がありました。
最初にこのタウンミーティングに毎回参加したユーススタッフが代表して開催の挨拶を行って交流会がスタート。
お菓子会議チームは、自分たちが買い出しした飲み物とお菓子を参加者に紹介します。参加者が交流するきっかけとなるよう、小包装でないお菓子も用意しました。

交流会では参加者がテーブルを囲みながら、タウンミーティングの感想や参加者ご自身の活動や思いについておしゃべりしました。

交流会の様子です。

カジュアルな雰囲気の中、参加者同士の意外なつながりや趣味などがわかり、ときに驚きや笑いも起きました。

交流会がお開きになったあとも、参加者同士で立ち話をしたり、共通のテーマについて話していたり、それをつなげる人がいたり。和やかな空気で交流会を終えました。

おわりに

さて、最終回はボリューミーな内容となりました。
コーディネーターによる各回の開催レポートはいかがでしたか?
少しでもさっぽろ気候変動タウンミーティングの内容が伝わっていれば嬉しいです。
一旦このプログラムは終了しましたが、参加者からの提案や取り組みたいことなどをどのように実現しようか、運営も検討中。
また、参加者ライターによる記事もアップ予定ですので、引き続きこのnoteをぜひチェックしていただけると嬉しいです。

改めて、さっぽろ気候変動タウンミーティングのワークショップコーディネーター、ファシリテーターを務めた対話の場づくり屋 SNUGの長谷川友子でした。
レポートをお読みくださり、ありがとうございました。またどこかで!

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