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ネコでありたいと思うのです。

忙しいフリというのはいくらでも出来るワケですが、中身を覗いてみたら、実は大学へ行き、バイトをし、恋人とお出かけなんていうことがざらにありますね。

反対に、ヒマそうで忙しいというのもあります。本など読み、畑仕事したり、DIYしたり、いかにもヒマそうであります。

ネコというのは、24時間をどう使っているのだろうか。

飼い主のベットで目覚めるとうつらうつらしながら日向ぼっこして、腹が減ったらキャットフード置きでわしわし飯を食い、時に爪を研ぎ、時に毛づくろい、仕事する飼い主の膝で小休憩というような一日であるに違いない。

時折、飼い主にじゃれて「あそんでおくれよ」と、すり擦り寄ってくるので、飼い主も、意地悪な心でそれを1度、無視ししますと、「なんだよ、じゃーいいよ」という芝居を、ネコが致します。

ネコは、役者ですから、1度芝居をして、飼い主の関心を誘いますね。

そういうネコに対して、飼い主は、パソコンを1度閉じ、ボールか音のなるものを床でころがしてみたりします、と、ネコがやって来る、かに見せて、ここもまだ演技中ですから、一目散にこのボールに飛び掛りたい「心」をおさえて、いかにもそしらぬぞ言った顔で、猫がやって来るのだ。

いやぁ、ここがねこのかわいいところで、変に気高いのだね。

すぐにはボールに飛びつかずに、たとえば、「お、こんなところにキャットフードがあるじゃねーか」と、さっき食べたばかりのえさを経由して、やっと膝元に来るわけです。

ネコの方は、完璧な芝居であると思っているに違いありませんが、飼い主には分かってしまいますからダメですね。

かくして、私は、ネコでありたいと、忙しさも、暇さもない、ただただネコでありたいと、思うのです。


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