百科事典を作るサル

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村上春樹を読む

 今週、村上春樹の新作「街とその不確かな壁」が発売された。とりあえず持っておこうと思い、値段に驚きながら購入した。そして読んでみようとなると、これがまたそうもいかない。  恥ずかしい話だが、村上春樹の作品を僅かにしか読んだことがないからだ。これまで生きてきて「風の歌を聴け」,「1973年のピンボール」,「羊をめぐる冒険」の初期3部作を読んだだけである。  となるとこちらから出向くしかない。そこで最新作を読み、そこから時代を追って初期作品から中長編を読み辿って行こうと思った。

    • 八方美猿7 これから考えたい話

      1,マルクスのビジョン  未来に対する見方として、AIの進歩を含めた機械による生産能力の向上と単純労働の需要減少が考えられる。これはAIの問題として語られることもあるが、私は単なる機械の問題を超えた社会システムの変革になりうるのではないかと考えている。  AIなども含んだ新たな単純労働の生産システムの変化は、様々な場所で話題になっている技術革新による失業者問題を引き起こすだろう。だがここで生じた失業者を今までの失業者救済システムではなく、あらたなシステムで支援してみてはどう

      • 押井監督の話か20世紀の話が書きたいですな

        • 書籍購入録

          1.今年最後の近所BOOKOFF 先日、Twitterで相互さんがBOOKOFFでの戦果報告をしており……儂もつい、行っちゃいました。と言うことで、所持金をほぼㇲって良い収穫でした。金欠を悔やまず、まずは戦果報告にいきましょうかね。 2.戦果リスト 倉山満(2019)「プロパガンダで読み解く日本の真実」ワニブックス 倉山満(2016)「大間違いのアメリカ合衆国」KKベストセラーズ 小松左京(1973)「日本沈没(上・下)」小学館文庫 太宰治(1957)「富岳百景・走れメ

          明日は「コミュニケーションは、要らない」と、パト2や震災、戦争についての考察を書けたら書きたい。

          明日は「コミュニケーションは、要らない」と、パト2や震災、戦争についての考察を書けたら書きたい。

          今日は読書報告 1 押井守(2012)「コミュニケーションは、要らない」幻冬舎新書

          1.今日は読書報告  昨日古本を買いあさった話をしておきながら、今日は読了した本のお話。アニメ・実写映画監督の押井守の書いた「コミュニケーションは、要らない」を読みました。いたって刺激的なタイトルですが、内容から考えるに、そこまで過激な本でもないです。特におかしなことを言っている感じもない。 2.押井守的日本人論  すでにタイトルで示している通り、この本は東日本大震災の翌年、2012年に書かれている。震災発生当初に小学1年、この本が出版されたときに小学2年だった自分は、

          今日は読書報告 1 押井守(2012)「コミュニケーションは、要らない」幻冬舎新書

          書籍購入録 1

          1.久々のBOOKOFF  今日は買い物に出かけねばならず、寒くて全く出たくない中、ついでにBOOKOFFに行ってきました。所持金2000円しかないなか、買い物の後に残ったのはおよそ1100円。  勘のいい読者は気付かれただろう。この男、110円の古本を10冊買ったのである。 2.戦果リスト 石原慎太郎(1957)「太陽の季節」新潮文庫 いとうせいこう(1998)「波の上の甲虫」幻冬舎文庫 いとうせいこう(2015)「想像ラジオ」河出文庫 小松左京(1977)「骨」集英

          八方美猿 6

          0.復活!  お久しぶりです、しばらく事実上の休止をしていたサルです。最後の投稿から2か月ほど、驚くべき速さで過ぎ去っていきました。私は大学の3タームが丸々終わってしまいました。中間選挙であったり、共産党大会であったり、イギリスで首相が2回も変わったり、色々と世の中大変ですね。私は今住んでいる町が寒すぎて、早くも夏が恋しいですね。盆地の冬が寒すぎます。(切実)  と言うわけで、久しぶりのnoteを書いていきましょうかね。 1.読書力回復計画”サルノミクス”  上の節でも

          音声講座とかメルマガやってみたいな(次回書くネタ候補)

          音声講座とかメルマガやってみたいな(次回書くネタ候補)

          なるほど。揶揄の精神が無いと言えば嘘になる

          なるほど。揶揄の精神が無いと言えば嘘になる

          逃走論第一部読み直しながらなんか書きたい

          逃走論第一部読み直しながらなんか書きたい

          八方美猿 5

          1.隙あらば自分語り、一旦Twitterを窓の外へ 気分屋なので、思い立ったことはすぐやる。と言うことで、見出しの通りTwitterを一旦禁止してみる。 今の自分はおそらくかなり疲れている。それも高々Twitterである。現実の対人関係すらふざけたり暴れたりして乗り越える儂が、こんなものでやんでいてたまるか、と言う感がある。 そもそもTwitter、というよりSNSは編集された相手の幸せに踊らされやすい。これが非常にマズい。 現在の自分のTLを見ても、自分より優秀な人間か、

          八方美猿 4

          1.最先端への鍵としての「なんか違う」個人的な思い付きを書いていきたい。「なんか違う」という違和感の持つ効能についてだ。 おととい読了した「映画を早送りで観る人たち」という本において、LINEなどの情報ツールが、個人間やグループ内での同調圧力の強化を強め、それが「共感強制力」として存在しているのではないかとしていた。そしてまたその力から、集団内や友人などに勧められたコンテンツを、自分も話題として保持しておくという生存戦略と融合させ、倍速であったり一部を飛ばしたりして消費してい

          八方美猿 3.5

          1.まさにLike a Rolling Stone 改めて特筆大書したいことがあった。 「儂の思想は今だかつて固定した形をとったことがなく、これは将来にわたって続きうる問題ではないかと思われる」 これだけは声を大にしてしょっちゅう言っておきたい。 儂はカントみたいに厳格な人間ではなく、ちゃらんぽらんな三枚目であることを、ここに強く宣言する。

          八方美猿 3

          1.なんだか気が乗らないから、強制的に乗せてみた 最近は毎日過ごしていて退屈を覚える。退屈を覚えてこうやってnoteを始めてみたが、いかんせん何を書くかも決めていないから、漠然と書きたいことが奔流となり、儂の頭をジャックするだけになる。 そしてまた、noteを始めてみてから確信を深めたことだが、今の儂は非常に政治的人間になってしまっている。これは非常に悩ましい問題のように感じられる。 政治に興味を持たずに、社会の中で高齢者に圧殺されかねないことを考えないよりかは、はるかに「

          八方美猿 2

          1.なんとなく今日思い出した言葉 『三島由紀夫は本当に頭がよかった。つまりは、完璧なのである。三島由紀夫のスター性にヒビが入るような問題が生まれるのだとしたら、「その頭のよさにはなんの意味があるの?」という疑問が登場しえた時だけである。三島由紀夫の生きていた時代と社会は、その疑問を登場させなかった。そして、三島由紀夫は死んだ。今となっては、その疑問がたやすく登場しえる。今の人間なら、三島由紀夫の知性に対して、「その頭のよさにはなんの意味があるんですか?」という疑問をたやすく