サル

小さな声で大きな嘘ついた

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「何もない日」を防衛せよ(あるいは新しい発電方法について)

「飲みに行こうよ」的な予定を断ったときに「その日何があるの?」という人の図々しさはどこから来るのか?と思う人は実は多いんじゃないか。 「何もないです」というと、「じゃあなんで来ないのか」と言われる。「どうせ暇なんだから」 いやいや、冷静に考えてほしい。「何もない」日は暇ではない。何もない日にやっておきたいことはあるし、予定がないからこそやりたいことを発見できるかもしれない。 だいいち、仮に何もしなかったとしても、それは僕の勝手である。 「じゃあなんで来ないの?」という

    • 雑記:アンダーニンジャと正欲

       「アンダーニンジャ」を見始めた。一話分だけ見て寝ようと思ってみ始めたのに、三話くらい見てしまう。なぜだろうか。着地点が延長されている感覚がある。「?」が提示され、無意識のうちに筋の通った解釈を与えようとしていると、何らかの解決が得られる、と思ったら、別の「?」が現れる。疑問への答えが無限に延長されている感じ。この不快感が快楽を生む。不快的快。 ・朝井リョウ「正欲」読了。やはり「物語」に関する物語だと思う。他者の行動を解釈するための「物語」。これは人間の認識の方法として極めて

      • 贅沢せよ

        少し高級なレストランに行って食事をした。 スープが出てきたのだが、器の大きさに対してスープが1/3くらいの高さまでしか入っていなかった。これでは体積にして1/27しかないじゃないか、などと思いながら飲んだ。 少ないスープを飲み終えて、贅沢とは「目的に対する手段の過剰」なんだな、と思った。思ったというか、どこかで聞いたそんな言葉を思い出した。 あの器はあの量のスープを容れるには明らかに大きすぎた。スープを入れるという目的に対し、器という手段が過剰なのだ。 高級車は贅沢品

        • 具体的な体験談に興味がないから、友達が少ない

          具体的な物事に興味がない、というか、一般化をして欲しい。 体験談をただそのまま、「この間こういうことがあって、こうで、こうだった」と言われても、「で?」と思ってしまう。 私としては、その先の学びというか、その人なりの受け止め方というか、考え方にどんな影響を与えたかを聞きたいのだ。 具体的な物事に興味がないのは、なぜだろうか。 人に興味がないから。 確かにそうなのかもしれない。実際よく言われるし、自分でもそう思うことで納得しようとしている面はある。 しかし、「人に興

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        「何もない日」を防衛せよ(あるいは新しい発電方法について)

          パターン認識での会話

          酒を飲んだら問題はエタノールに溶けてなくなるもんだと思っていた。しかし酒は問題を先送りにしているだけなのである。 そもそも問題だと思っていないことが問題なのかもしれない。メタ問題。 さて、記号接地問題というのがある。 「犬」という単語と、犬を見たり触れたりしたときの感覚との結合があってはじめて、我々は犬を理解したと考える。しかし、感覚を持たないAIも犬を理解しているかのような会話が可能である。これはパターン認識によるものだ。犬という単語がどのように使われているか、言い換

          パターン認識での会話

          どうせ理解されないので、というマインド

          どうせ理解されないので、というマインド。そもそも会話は継続すること自体が重要であるという立場と、内容を重視する立場とが矛盾する地点。本当のことを言ってもどうせ理解されないと思い、社会的に理解されやすい答えを捏造するのはむしろ誠実すぎるからか?もし本当に自分の思っていることを答えた場合、それに対する相手の理解が間違っていたら訂正しないといけない、と思ってしまうから。まして社会的に理解されづらい意見なら尚更。まして交流の浅い相手なら尚更。相手が実のところ会話の内容の正確さより継続

          どうせ理解されないので、というマインド

          表現したいものがなくても表現したい

          他の人の記事を読んだり本を読んだりするたびに、何かしら文章を書きたいという欲が高まる。 しかし、実のところ、表現したいものが思い当たらない。 書きたいことを書けば良いと言われても、書きたいものってなんだ?? いや、書きたいものはあるのだけど、自分で「自己検閲」してしまっているのだろうか。 今思ったんだけど、自己検閲は喋るときにはあんまり起きない気がする。文章を書くときに発生する気がする。 ・文章を書くときに起きているのは、思考の言語化である。 ・言語とは他者である。

          表現したいものがなくても表現したい

          雨が降る

          赤コーナー 用事があるときに限って雨が降る VS 青コーナー 雨が降ることで用事の遂行の難易度があがり、用事の「用事度」が高まるからそれだけ記憶のウェイトを占め、「用事があるときに限って雨が降る」ように錯覚する 赤コーナーの方が悲観的だが人生楽しそうでもある でも自分は青コーナー的な生き方から抜け出せないでいるのだ

          雨が降る

          朝ごはんが食べられない

          起床直後は食欲がなくて、自分を「朝ごはんが食べられない人」 とカテゴライズしてきた。かしし実際には起きてから時間が経てば食べられるようになるのだ。したがって問題は体質ではなく「朝に時間がないこと」である。じゃあなんでこんなに急がなければならないんだ?

          朝ごはんが食べられない

          自分探しなどやめて、その場に居合わせよう

          最近は苦手な会合に出たり苦手な人に会ったりすることを「フィールドワーク」と呼んでいる。僕はあくまでも文化人類学者で、こいつらは研究対象たる異民族なのだ。そう思うと、お世辞も謎のマナーもエキゾチックだ。 これは文化人類学者にも本当の異民族にも失礼かもしれない。 本題に入る。 「自分にしかできないこと」をやることが充実感につながるのではないかと考えている。でも、そんなことを簡単に見つけられるほどの能力を持っている人は少ない。だいたいの人は代替可能である。 では、「自分にし

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          大谷翔平の後払いに対する会計監察官の対応は、そんなに悪いか?

          大谷翔平の報酬の後払いに異議を唱えたカリフォルニア州会計監査官が、日本のメディアで批判されている。 会計監査官としては、大谷が後払いのタイミングでカリフォルニアにいなかったら税収が減る、「税の公平性を守る」ために異議を唱えている、というロジックで、後払いの額の上限を求めている。 会計監査官側に賛成している日本人は見たことがない。みんな口を揃えて「カリフォルニア州はケチだ!大谷が可哀想だ!」と言っているように僕には見える。 しかしそういう人たちは、本当にじっくり考えた上で

          大谷翔平の後払いに対する会計監察官の対応は、そんなに悪いか?

          強すぎる 皆勤賞

          等分するのが下手な人に 非行少年かよ と言おうと思ってタイミングを狙っていたら、もうこんな季節だ。 書くことがないので、このサイトでランダムに言葉を二つ選び、それについて書く。 固体 腹立つ 確かに、固体、液体、気体だったら固体が一番腹立つかもしれない。液体は良いやつそうだし、気体は話通じなすぎて怒る気にもなれない感じある。固体って自我ありそうで腹立つ。 ソースコード 自己啓発本 対義語である。 一見すると意味がわからないが、確かな見識を持った人が読むと極めて合

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          深い話をしよう

          親友とあるゲームをした。 まず自分の中で架空のヒーローを思い浮かべ、名前をつける。 次に、そのヒーローが言いそうなセリフを言う。 それを聞いた側が、そのヒーローの名前を当てる。 これを交代して繰り返すだけである。 例えば、 「洗顔だけでは落とせない汚れがあるんだ!」 の答えは、 「ミスターオードムーゲ」 である。 ・・・ 僕はこんなどうでも良い話をしているときがいちばん幸せだ。 しかし、世の中には「深い話をすることができて初めて親友なんだ」みたいな風潮があ

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          攻略本的/聖書的

          風呂の中でふと、教条的な人が苦手だなと思った。特定のルールに、それが作られた背景や目的を無視して固執する人。 そして、こんな表現が思い浮かんだ こっちが攻略本だと思って読んでいた書物を、聖書として読んでいる奴がいたら気持ち悪いだろう 教条的な人は、いわば聖書的なのである。 ここから、人間を攻略本的/聖書的に分けるという発想に至った。語感が存在論的、郵便的に似てるのもなんか良い。 さて、攻略本的人間は物事を「もし〜なら〜すべき」という形式で語る。処世術のイメージ。人生

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          理不尽に耐えなくても生き抜ける社会

          「俺たちの時代だったらそんなのはありえなかったよ」 「今はそういう時代じゃないからなぁ」 「時代は変わったんだなぁ」 とドヤ顔で僕に言ってきた人たちは、結局のところ何が言いたかったのか? ・いきなり昔の話をしてきて、なんだこいつらは? ・お前らの時代の話なんて知らねえよ などと言いたくなるところだが(いつもは心の中で言っているが)、一旦落ち着いて、冷静に考えてみる。 可能性をいくつか挙げてみる。 ①中島みゆき (辛い時代を、「いつか笑って話せる日が来る」と思って耐

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          時間がない人のための文筆活動

          新年から5日連続でnoteを更新しているが、これがいつまでも続くなんて思っていない。 今はなんだかんだ更新できているが、再来週あたりからぐっと難しくなる。それは主に時間がなくなるからだ。 もちろん、文章を書く際の困難は時間だけではない。モチベーションや、ネタの有無なども大いに関連するだろう。とはいえ、時間が重要な要素であることは間違いない。 そこで、noteを短い時間で書く方法について考える、というアイデアが生まれた。 時間を短縮する上で大事なのは、言うまでもないが、

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