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2月に観た映画ベスト3

 「1月に観た映画ベスト3」が思っていたより好評で嬉しかったので、今月も書くことにしました。わたしは、褒められて伸びるタイプのようです。それに、noteには映画好きが多いことがわかりました。
 今月は、8本映画を観ました。1月よりもバイトや大学で忙しかったので、あまり観れなかったのが残念ですが、2月もなかなか粒揃いでした。

3位 Soltburn

このシーン辺りから気づいた

 良い意味で気持ち悪く、強烈に印象に残る映画でした。しかし、強烈に印象に残ったのには訳があって、そもそも私は裏切られたのです。Amazon primeのアルゴリズムに。
 実は、高校生の時に好きだった「おっさんずラブ」というドラマがリターンズとして帰って来て、Amazon  primeで観ていたんです。その影響で、BLがおすすめとして上がって来るようになりました。
 みなさんは、Soltburnのジャンルをご存知ですか?
 そう、「BL、コメディ」です。なので私は、「あ、おっさんずラブ系か!おもろそう!」と思って観たのです。
 しかし、当初の予想を大きく上回る気持ち悪さに度肝を抜かれました。前半は「コメディ感ないな」くらいの気持ちでしたが、後半は「なんで?なんでその行動になるの!?!?もう観たくない(泣)」という感じでした。正直、全くコメディを感じないし、BLなんて枠に収まる映画ではなかったです。でも不思議と、次の日には消化できる素晴らしい映画でした。
 特に、バリー・コーガンの何故か人を不快にさせる演技と映像の綺麗さのギャップが見所です。最後の最後までたっぷりお楽しみください。私は、3月は「聖なる鹿殺し」を観て、さらにバリー・コーガンの知見を深めようと思います。

2位 ブエノスアイレス

この画角が好き

 「さらば我が愛」でレスリー・チャンに惚れて、ずっと観たかった映画。まさかのトニー・レオンに惚れて帰ってきました。
 一言で言えば「共依存」。プレイボーイな男と彼を一途に想い続ける男。正直不毛です。お互いにお互いの存在に縋り合い、離れたら生きていけないとさえ思う。
 「さらば我が愛」で魅せた、繊細なレスリー・チャンとは打って変わり、プレイボーイのくせに繊細で自分の領域に入り込む憎めない男を演じています。これはこれで、彼の高い演技力を感じるのですが、やっぱり一番魅せてくれたのはトニー・レオンであると言わざる負えません。彼のどこか悲しげで迷いのある眼差しは、こちらの心を惹きつけて離しませんでした。
 そして、この映画は私にとって初めてのウォン・カー・ウァイ作品でした。彼の独特な画角は、夢の中で自分を覗き見ているような感覚にしてくれます。次は「恋する惑星」を観ようと思います。
 お互いに依存し合う2人の最後は、The Turtlesの「Happy Together」とともに、劇場でご覧ください。

1位 ソウルメイト

これが1番大事

 1位は、圧倒的にこの映画です。とにかく、綺麗で儚く、何回も涙が溢れました。元になった中国版では3人の三角関係を描いているようですが、韓国版リメイクではミソとハウンの2人に焦点を当てて物語が進行していきます。
 2人は次第にすれ違うようになりますが、心のどこかでお互いを必要としていることが画面越しに伝わってきます。自由に生きたいけど現実に直面するミソと、周りに流されて自分がわからなくなるハウン。「あなた」が隣にいないと自分が誰なのかもわからず、うまく息が吸えないのです。なにより、島での青い青春感とソウルの無機質感が、余計2人の物理的距離と心の距離を実感させてきました。物語の構成もうまく、後半で明かされる真実は、涙なしでは観れませんでした。
 また、キム・ダミの演技力と可愛さが半端なくよかったです。ただ可愛いだけじゃなく、その場に合った感情を引き出してくれるような演技で、見てる側を引き込む引力がありました。物語の中で成長する過程で、明らかに昔と今では見えているものが違うとわかります。
 今回のリメイク版では、ジヌにあまり触れていなかったので、中国版でもまた新たな視点を得られそうです。2度美味しいですね。

番外編 鉄コン筋クリート

ガチャガチャした感じ好き

 今月の番外編は「鉄コン筋クリート」。久々にアニメ映画を観て、やっぱり日本のアニメが1番だと思いました。背景のデザインがとにかく細かいし、どのキャラも個性があって可愛かったです。
 内容は裏社会をテーマに、子どもたちが大暴れするというよくありそうな感じではありますが、かなり社会派な内容になっています。自分たちの街を守りたいという子どもならではの正義と大人の事情が絡み合う時、私たちの忘れてしまった何かを思い出させてくれます。
 また、主人公クロの声優が二宮和也で、この人はどこか捻くれた独りよがりな役がピッタリだと思いました。「硫黄島からの手紙」を彷彿とさせます。

 2月はこんな感じです。私は、月の後半になるに従って、自分の心に刺さる作品が見つかる傾向にあることがわかりました。それとも、記憶が新しいからでしょうか。3月もお楽しみに〜。

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