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「働かないアリに意義がある」を読んで

読んで目から鱗がでっぱなしです。

ダーウィン先生が、「うーん、こいつらの進化の仕組みがわからん!」とまで言われている、真社会性生物。ハチやアリがこれに当たります。
ハチやアリやシロアリは女王がコロニー(巣)で卵をうみ、たくさんの働き者がせっせと働きますが、この働き者(ワーカー)はこどもを産みません。こどもを産むのは女王の役割。そして多くのワーカーはただただ働くだけです。

しかもこの働き者、例えば働きアリは、2割が怠け者というのは有名な話。これって、その個体によって働くための刺激の閾値が違うんですよね。これって餌があることに敏感なワーカーと鈍感なワーカーがいるんです。餌があるという反応の閾値がバラバラ、これを「反応閾値モデル」と言います。

これって生存戦略の一つなんですよね。生物は動く限り疲れがきます。働きすぎて動けなくなってしまった個体の代わりに、ちょっと鈍い個体が動いてくれる、こうやってコロニーの労働力がなくなることがないので、常に稼働することができます。うまく進化しましたね。

他にも、ハチやアリを中心に、群れで動く生物の仕組みをとてもわかりやすく説明してくれています。なんだか、人間にも役に立ちそうな気がしました。

僕はいつも、「2割のアリでいたい」といつも言っていますが、この本にあるように「みんなが疲れてしまった時になんとかする」役割でいたい。そんなふうに思っています。

学びが多い、1冊です。虫が苦手じゃなければ読んでみてください。

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