見出し画像

子育て 怒らないことを選択 かなしいと言えるようになった娘

こんにちは、TO-JIBAのひろみです。
私は、子育てでほとんど怒りません。
正確には、あることをきっかけに怒ることをやめました。
怒らないと、本当に楽です。
自分と子どもも双方にメリットがあります。
そして、他の方法を知らないから、怒るという選択をしていたことにも気づきます。

なぜ、怒ってしまうのか?

相手に伝えたいものがあるから。
そして受け取ってもらえないから、怒りで表現してしまいます。
別な方法でも、相手に伝えることができるなら、そのことを選択したいと誰もが思うでしょう。

怒らないメリットは

①自分が疲れない。
怒りは体力を消耗します。
自律神経のバランスも崩れ、怒りは身体にも毒です。

②子どもとの関係が良くなる。
素直に話、要望も聞いてくれるように。
困っていること、失敗など自分にとって不利なことも、打ち明けてくれます。

③子どもも怒らなくなった。
かつては、怒りで顔が真っ赤になり、イライラで頭痛まで起きたほどの、怒りっぽかった娘が、怒り狂って自分を見失うことが減りました。

反対に怒るメリットはなんでしょうか?
恐怖から言うことを聞いてくれるようになる場合もあります。
でも、相手は納得している訳ではありません。
パターン化すると、怒ることでしか相手に話を聞いてもらえなくなります。
怒られないことが行動の前提にあると、本来の良さを発揮できません。

そんなのムリ

怒らない子育て。
そう聞くとイヤな気持ちになりませんか?

できるものならしたい。
怒りたくて怒っている人なんていない。
理想論としてわかりますが、やってみてよ。

子どもに手がかからなかったり、周囲に手助けしてくれる人がいるならまだしも…。
私は自分の子育てを否定されているようなモヤモヤ感がありました。

これから書くことは、決してあなたの子育てを責めたり、否定するために書くわけではないことだけは、ご理解ください。

怒る日があってもいいんです。

ある事情から「怒らないことを選択する」ことになった私が、どう変わったのか、というお話です。

クレーマー

私は怒りっぽくない性格だと自分では思っています。
ですが、子育てを始めてから、怒ることがよくありました。
どこの家でもこれくらいは怒るだろうし、さほど問題と思わず過ごしていました。

怒りで消耗するようになったのは、末娘が産まれてから。

末娘が突然理解できないことで、一日に何度も怒り出す
当時クレーマーと言われるほど。

昨日まで着ていた服なのに、変な感じがする、と言って大声でわめいて怒り出します。
他の服を出しても、どれもダメ。
ぎゃーぎゃー、怒鳴り散らす。

最初は私もガマンできても、時間や気持ちに余裕がないと、いい加減にしなよ、と怒ってしまいます。
怒ったところで、解決するどころか、もっとパニックになるのに。

毎日毎日、こんなことばかり。
外へ出かけても、こだわりが強く、思い通りにならないことに対して、いつまでも怒っていました。

怒っている娘から、私も怒りをもらい、でもどうしたら良いのかわからず、ただただ疲れていました。

怒らないでください

そう医師に言われたのは、初めて発達外来を受診した時です。
不登校がきっかけで受診し、診断がつきました。

医師から、娘の脳の特性を説明され、子育てのポイントを説明されました。

お子さんは、怒られた記憶が他の子より深く定着してしまいます。
そのことが二次障害となり、自己否定をするようになるケースも。 自己肯定感が低くなると、鬱や問題行動に繋がります。

さらに…

注意したい時は、どうしたら良いのか結論を簡潔に言ってください。

子どもがやらかしたとき、強い口調で「ちょっとー、何やってんの!!」など言ってから、ダメな理由を説明することがあります。

上の兄弟ふたりにはよく言っていたし、場合によってはお説教、時には大炎上することもあります。

ふたりとも、わかった、と言ったり、聞き流したり。
そんなことは何度もありました。

思い返せば、末娘は兄弟とは全く反応が違いました。

注意をしたらパニックをおこして「ギャー」となり、その後の言葉が全く入らなくなる。
当時ちょっと強めの口調や、否定形で入ると、怒りのスイッチが入りました。

娘がしつこく怒りだして、その様子に私が腹を立て、ますます言うことも聞かなく(聞けなく)なる最悪のパターン。
まわりからは末っ子で甘やかしているからだ、とも指摘されました。

でも、これは脳の特性であり、不安や恐怖を感じやすいから。

「大変でしたら、不安を和らげる薬も出せますから」と、まるで咳止めを処方するような気軽な口調で言われ、とても怖くなりました。

怒りと火事は似ている

それから、怒らない、と決めました。
口で言うほどたやすいことではありません。

怒っても何も良いことはない、ということはアタマでは理解できています。
そして、怒ってはいけない、怒らないで接しよう、とは平時では思っています。

それなのに、何かトラブルが起こった時、娘がぎゃーぎゃーわめくと、そんな考えはどこに行ったのか?
瞬時に怒りの感情に支配されてしまいます。

怒りは火事のようです。

小さな火の段階では鎮火することができても、気づいていないと思考によってどんどんと燃料が投下され、大火事に。
とにかく、小さな怒りの段階で気づかなくてはいけません。

小さな怒りに気づいたら、「怒り」と心の中で短いことばを唱えたり、心の一時停止ボタンを押します。

まずは深呼吸。

よっぽど飛び出してはねられる、とかでなければ、今すぐ対応しなくても間に合います。

でも、この不快な感情をつい我慢できず、イラっとくる言葉をぶつけてしまうもの。

この反射神経のような能力は、瞑想で鍛えることができます。
身体の不快な感覚が生じたことに気づき、不快なまま観察。
反応を選択する練習が生かされます。

身体のどの部分が怒りによって変化しているのか、少しひいたところで観て、その部分と繋がりながら呼吸を整えます。

たいてい肩に力が入り、胸がギュッとなり、呼吸が早くなっています。
心の半分は自分、残りの半分は娘に向けます。

怒りに隠された感情

怒るな、と思って、そうできれば苦労はありません。
抑えつければつける程、あとから爆発します。
自分に問いかけます。
なぜ怒っている??

怒りの感情は二次感情と言われます。

背景には

びっくりした、悲しかった、困っている、傷つき

など隠された一次感情があります。
一次感情は何なのか?
心の半分は自分、残りの半分は娘に向けます。

すると、大抵私は困っています。
娘がどうしようもないことに怒っていて、私は何にもしてあげることができず、悲しい気持ちもあります。

時には、予定の時間に間に合わなかったり、相手に迷惑をかけることに困っています。

私はどうして欲しいのか、自分の一次感情と要望を普通の声のトーンで伝えます。

娘は怒りに支配されていますが、一次感情では、びっくりしていたり、困っています。

怒っている娘をコントロールしたり、ジャッジせず、燃料投下を避けて見守ります。

この子は何に困っているのだろうか?

今まで、問題を解決したいから、いろいろ手や口を出し、結局上手くいかず、そのことに私が怒り出すパターンでした。

アドバイスをしても逆効果。
お互い「自分の思いや行いを否定された」と思っていたのかもしれません。

娘が言語化しづらい部分、一次感情を一緒に探します。

そして、感じていることをありのまま受容します。
嫌だったんだね。
悲しかったんだね。
私の理解しえないことでも、娘は苦しく感じています。
私の価値観で判断せず、娘の感情を受けとめます。

娘も、あの時はこう思ってカッとなったけど、怒りすぎたなぁ、なんて言うことも、次第に増えてきました。

娘が自分自身で感情がどう変化したのか気づくことができ、怒りの感情に呑み込まれにくくなりました。

とはいえ、私も言い過ぎたり、失敗して後悔する日もたくさんありました。
何度も繰り返すうちに、私は怒らなくても娘の問題と上手く付き合えるように。

怒らず、おだやかに自分の気持ちを伝えた方が、話を聞いてもらえる、ということを学びました。

かなしい、と言えた娘

そして、気づけばあんなに一日に何度も怒っていた娘が怒らなくなりました。
かわりに、「かなしい」と言います。
今までは怒りでしか表現できなかったことを、一次感情に気づいて「かなしい」と言えるようになりました。

そのかなしい気持ちとも、大切に付き合えています。

当たり前のことだけど、娘も怒りたくてそうしていた訳ではなく、辛かっただろうな。

娘がいなければ、こんなに自分の感情と向き合うことはなかったし、このことがきっかけで、子どもとの信頼関係が深まりました。

心の一時停止ボタンを押すのは、訓練のようなもので、最初は全くできなくとも、次第に身に付きます。
私はかなり差し迫っていたので、鍛えることに真剣でした。

剛速球を打つようなものなので、知識を得るだけでは上手く行かないのは当然です。

日々のマインドフルネス瞑想が、子育てや自分の心の安定に役立ちます。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
あなたの今日が良い一日でありますように。 

自宅にいながら湯治場に。
オンライン上で心と身体が整い、本来の穏やかな自分に。
マインドフルネス&ヨガ、TO-JIBAはこちら。
https://sati-yoga-mind.com/welcome/
毎週木曜21時から開催中
https://lin.ee/nFCQQPd






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?