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素直すぎる映画レビュー

僕は来たる日が来ないと映画は見られないタイプでした。
でも最近は、YouTubeやNetflixなどのチープな映像が増えてきたのもあり、「あ、映像ってどんな姿勢で見ても良いんだ」とやっと心底理解できました。
一言一句を見逃したとしてもストーリーは理解できるもんですね。

ということで、一気に映画を見る頻度が上がり、週に3本くらいのペースで映画を見ているこの頃です。
レビューを書きたくなったので、見た順にどんどん投稿していこうと思います。

「赤と白とロイヤルブルー」
これは、Amazonプライムでやっていた、イギリスのロイヤルファミリーの男の子と、アメリカの大統領の息子が恋に落ちるという話。原作は小説だったかな。
ロイヤルファミリーの役してた子がすごく好きで、配信を待ち望んでました。
まず、ゲイの話って絶対に世間の目との戦い。これしか見たことない。カミングアウトできない、世間に知られたくない、親に言えない。
映画の盛り上がりポイントが絶対にそこですね。
気持ちはもちろんよくわかるけど、ちょっと飽きてきたな。他にもっと大きな壁ないかね。て思います。
現実的に考えるとそうなんでしょうね。それが1番問題なんでしょうね。
なんか、男同士だから良かった点とかも実はあると思うし。男同士とか関係なくロマンチックな出来事も見たいし。
そういう感想が常に頭に浮かんでました。

良かったシーンも結構あって、もう1人では生きていくことが出来なくなる感じとかすごく伝わってきました。ストーリー展開も結構スムーズだから見てて飽きない。良いテンポで良い長さで終わってくれます。
最後の方の人権とプライバシーの侵害を訴えるところがめちゃくちゃ良かった。すごくしっくりくるスピーチが聞けます。

とりあえずLGBT問題がもっと隔離されてない世界になれば良いですね。腫れ物を触わるように扱うんじゃなくて、気になったことだけスパッと聞くような、フランクな出来事になればいいのに。
「どんな出会いだったの」「どんなところが好きなの」「どんな人なの」「すごく良いね」「幸せそう」。
そこらへんのカップルに聞くのと質問は一緒なんじゃないの。
「ありえないわ」「私は偏見ないよ」「大丈夫?」
って。それが嫌で言わない人がたくさんいるんだよっていう。
あとカミングアウトが恥ずかしいって。自分の好きな人くらい胸張って言ってくれ。とも思います。

めちゃくちゃ話逸れました。

「In The Hights」
元々ブロードウェイミュージカルだったものを映画化したものです。ミュージカルでは珍しいラップを混ぜ込んだ作品で、ニューヨークに住むプエルトリコ人たちの人生を描いた作品です。
プエルトリコから移住してきた移民の息子世代が主人公の話で、故郷のことはある程度知っているけれど、あまり覚えていないくらいの世代でした。

これは日本で公開された時からめちゃくちゃ好きです。明るいけどちゃんと問題を取り扱ってるような作品が大好きで、これも今でも続く移民差別や不法滞在者の問題をわかりやすく教えてくれます。
そう。明るいってところがとっても重要。耳馴染みのいい曲がどんどん流れながら、すごくハッピーなのに、大変さもしっかり混ざっていて。重いだけだと伝わらないことをよく理解してると思います。

何回見てもこの映画はすごい。ダンサーのレベルも高いし、振り付けもすごい。話の展開も良いし、細かいカット割りも良い。音を全部理解して映像にしてる感じがします。一人一人の問題がリアルで気持ちよく描かれてて、登場人物全員好きになれる最高の映画です。
1番はやっぱりアブエラ。街の人たち全員の母。みたいなポジション。すごくおばあちゃんなのにめちゃくちゃファンキーで、安心感もあって。たくさんの苦労を知ってるからこその優しさがすごく沁みます。

これに関しては一言一句見逃さないで欲しい。
だって良いから。
プールのシーンでウスナビがCG合成されてるシーンだけ許せないけど、全部最高です。よくコロナの時代にここまでのものがつくれたわ。


「天使にラブソングを2」
いつか見ようと思って寝かし続けた映画ランキング1位の映画でした。やっと見れた。
この映画の良いところは絶妙なコメディセンス。笑わせたいのか、わざとなのかわからないギリギリのレベルの笑いを連発してくれます。それがものすごく心地いい。ニヤニヤして見てしまいます。
一見やんちゃな人生を過ごしてきた歌手で、シスターとしても、教育者としても不向きなように見えるけど、誰よりそれが得意だったっていう、王道なように思えて、案外無い設定ですよね。

この映画の主人公、デロリスは全然悩まないんです。苦悩を見せないし、そこまで頭をひねるタイプでもないというか。それがすごくスマートでかっこいい。
驚くくらいシンプルな頭でストーリーを進めていくのが本当に気持ちいい。

最後の生徒たちの歌うシーンは、仲良く頑張ったから成功した。という感じじゃないのがすごく良いです。一人一人の才能を開花させて、しっかり練習して、全員が全力を出したんだよ。才能と努力が伴ったからだよっていう感じの出来上がりなのが安定感を生んだように思いました。
大体の映画のシーズン2は面白くないですけど、この映画に関しては大成功ですね。

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