マガジンのカバー画像

プリトニア国物語

4
運営しているクリエイター

記事一覧

プリトニア国物語 4話最終話 革命

プリトニア国物語 4話最終話 革命

王宮ではエドガーの葬式が行われていた。そしてサウルが亡くなったエドガーへのスピーチを読んでいるときに、エドガー達が王宮に入っていった。
「待つんだ!私は死んでいない。ただこの暴君サウルに殺されかけたがな。」
エドガーはマイクを持ちながら話している。「このマイクからプリトニア中に放送がされている。」
そしてエドガーは王暗殺の夜の真実、留学中の出来事、どれほどプリトニアが異質化ということ、そしてサウル

もっとみる
プリトニア国物語 3話 エドガーの留学

プリトニア国物語 3話 エドガーの留学

エドガーは16歳の誕生日を迎えた。
そのとき、母からユニオンへの留学へのチケットをわたされた。
「これは、父さんが死ぬ前にあなたに残したものよ。」
父の二の舞になることを恐れたが、そのころには執事になることにむかしほど熱意もなかった。あとは単なる好奇心からエドガーは留学を決めた。
出航の日、エドガーの留学をサウルは知った。
エドガーの留学の件を聞くと、少し、にやついてから
衛兵に言った。
「おいっ

もっとみる
プリトニア国物語 2話 王の子と執事の子

プリトニア国物語 2話 王の子と執事の子

その日から、大臣たちはリチャードの陰口を言うようになる。
病人だの、反逆者だの。そして、リチャードの耳が極端にとがっている特徴を持っているために、鬼やトロルなどと呼ばれることもあった。
そしてこの噂は、王都全体に広まっていった。
そのためリチャードの子、エドガーは15歳の思春期であり、街中から変わり者と言われている父が嫌いだった。エドガーは通っている執事学校でそれをみんなに知られて、からかわれるこ

もっとみる
プリトニア国物語 1話 異質な国

プリトニア国物語 1話 異質な国

「そこでは多くの人がにぎわっています。」
「パパ、どうしてこの国はにぎわっているの?」
ルーカスはせっかちだ。いつもわたしがベッドの上で本を読んであげると、きまってどこかで会話を挟んでくる。
「それは後で出てくるよ。エドガー、話は最後まで聞くもんだ。」
「この国の人々は自分のやりたいことができました。人を救いたいと思う人は医者に、人前に出ることが好きな子は俳優に、だから、こんなにもにぎわっているの

もっとみる