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扇子の風はコーヒー豆にも涼しい(と、豪雨災害について)

前回、今回と、焙煎の時に使う道具を変えてみた。といっても焙り器を網に変えるような、主要部分ではない。焼いた直後に冷ますための道具を、団扇(うちわ)から扇子(せんす)に変えたという話。

ただ、これが思った以上に違いがあった。

今年も熊本の夏は北国出身には辛い蒸し暑さから始まった。しかも仕事の出先は、エコの名の下に経費節減でエアコンの効かない場所が多い。マスク必須の昨今はさらに、こもる熱気が堪える。

そこで何年かぶりに扇子を新調することにして、メルカリで3本ほど入手。

良いイメージではあまり使われない言葉だが、「古臭い」ものが好きな人間からするとこういう時にメルカリは助かる。「母が持っていたけど使わなかった扇子です」とか、店先ではなかなか見つかりませんでしょう?しかもそれが男物の扇子。そのお母様の背景に、どんなストーリーがあったのか、想像してみるのもまた趣のあるものだ。

さて扇子扇子、とインターネットを徘徊している際に目にしたのが、「扇子の風は涼しい」。原理理屈は追わねども、頭の片隅に残っていた。そして「夏は豆が冷めない」問題に対して、ドライヤーをとりあえずの解決策としていた私は、はたと「コーヒー冷ましに使える…?」と考えた。

扇子導入後初めての焙煎で、早速使ってみた扇子。

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これが効果覿面。なぜかは分からないが、うちわで仰ぐ時よりも確かに素早く冷めてくれた。おそらく、うちわの時よりも風が拡散せず、効率良く当たっているようだ。

風が逃げないということから、チャフを飛ばすという観点からも扇子は効果的。

お勧めします、コーヒー豆を冷ますなら、内輪よりセンス、ではなく、団扇より扇子です。

(扇子よりドライヤー冷却の方が手っ取り早いかもしれないけど、そこは趣のある方を私は選択したということで)

と、下書きを書いて放置している間に、熊本を中心とする九州、さらには日本各地で豪雨災害が多発した。幸い私の生活圏は豪雨が来ても短時間で去ってくれたので、被害は全くなかった。

どれだけ「警戒してください」と伝えられても、その警戒感を超えた災害はいつどこででも発生するものだと改めて見せつけられた今回。

とは言え、熊本地震の記憶もまだ褪せない中で、コロナの流行、更には豪雨災害。一生のうちに一度あるかないかと思うような局面を何度も体験・目撃すると、「なんでまた…」とも愚痴りたくなる。

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