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うつ病は武器になる - 不安焦燥強迫を味方につける生き方

今日はこんなツイートをしてみた。

レクサプロとかのSSRI系抗うつ薬で無気力になる問題、根本は「人間の活力が不安や焦燥にある」という点が関係している気がする。 本来人間は不安や焦燥があるからこそ行動力を発揮する。 実際、社会的な成功者や高IQな人には不安障害が多い。 薬で不安焦燥をなくすと行動の動機がなくなり無気力に。

まあ簡単にいうと、抗うつ薬でうつ病の症状をなくすと生きる動機を失ってしまうのではないかという話である。私も長いことSSRIをはじめとした抗うつ薬を飲んできた。例えばレクサプロとかジェイゾロフトとかイフェクサーとかまあ日本で処方される可能性のある抗うつ薬は一通り試したと思う。

しかし、現在パニック障害の症状があまり出なくなってきたということもあって抗うつ薬を飲んでいないのだが、それに伴って気力がなぜか復活してきたのだ。薬を飲んでいた時は、頭がぼーっとして確かにパニック発作は起きにくくなっていたが、同時に生きる意味を失いかけていた。何を目的に今日を生きようか迷う日々が続いていた。

それが抗うつ薬をやめてから一転した。朝起きてから何をしようか迷うことがなくなり自然と体が動くようになっていた。それは不安と焦燥が入り混じった「自分を突き動かす何か」が復活したのである。

これは私が思うに、人間のやる気や動機、モチベーションと称されるものは、全部不安や焦燥、強迫から生み出されているのではないかということだ。つまり、そうしたネガティブな感情が自分を突き動かす源泉となっている人間がいるということだ。

例えばイーロン・マスクなんかはおそらくこの部類の人間だと思う。なぜなら、みんなからチヤホヤされたいとか今よりお金を稼ぎたいとかそんな理由で、火星にロケット飛ばして人類を移住させようなんて普通は考えないからだ。おそらく彼はかなり本気で「火星移住を実現させないと人類は滅亡してしまう」と考えているのだ。そうした不安や焦燥・強迫観念が彼をあそこまで突き動かしている。

うつ病や不安障害、発達障害を患っている人のほとんどはおそらく富や名声などを求める生き方は合っていないと思う。自分の外側の世界からモチベーションを得て行動するのは、メンタル疾患を持っている人にとっては刺激が強すぎるのではないかと思う。というか刺激を求めすぎたからこそメンタル疾患になったともいえる。

では何を動機に行動を起こせば良いのかと言えば、さっきも述べたように自分の中にある不安・焦燥・強迫である。そうしたネガティブな動機であってもそれが自分を行動に結びつけてくれることに変わりはない。うつ病などを持っている人は普通の人よりもそうした感情が強いのだからそれを活かせば良いのである。

現代の精神医学ではそうしたネガティブな感情を、無理やり脳の神経伝達を薬でいじってなくそうとする。しかし、それは私たちメンタル疾患患者の強みを無くしてしまうことになるのである。実際、私は抗うつ薬を飲んでからというもの、まったりとしすぎて何もやる気が起こらなくなってしまった。そう、薬を飲んだら逆に廃人になってしまったのだ。しかし薬をやめた途端に、ネガティブな感情は確かに戻ってきたが、それがモチベーションとなり行動力は薬を飲んでいた時と比べて格段に上がっている。

一般的に、社会的な成功者や高IQの人々には不安障害の割合は高いと言われている。つまり、社会を変えるほどの人々のモチベーションの源泉には、不安・焦燥・強迫などのネガティブな感情があるのだ。ならばそれを生かさない手はないのではないかと思う。むしろそれを武器にしようという発想さえ湧いてくる。

我々メンタル疾患の患者は健常者とは精神構造が違うのだから、同じ生き方をする必要はない。あえて薬を飲んでまでネガティブな感情を捨てる必要はないのだ。それを武器にして戦えば良い。戦い方のルールは決まっていない。自らを突き動かす何かがあればそれに従って生きれば良い。あるがままを受け入れて本能に従って生きれば、もしかしたら社会を変えるほどのことをやってのけてしまうかもしれない。

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