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#70 第三者調査委員報告書を自分で読んで

今日は、連日メディアに取りざたされている、不正についての第三者調査委員会報告書を読んだので、自分だったらどうなのか?について気になった部分と共に残しておく。

第三者委員会調査報告書 概要版 14ページ

https://www.daihatsu.com/jp/news/2023/report_1.pdf

第三者調査報告書 162ページ

https://www.daihatsu.com/jp/news/2023/report_2.pdf


できて当たり前の文化

組織風土として、できて当たり前の発想が強く、何か失敗があった場合には部署や担当者に対する激しい叱責や非難がみられるとあった。
これは、これまでのTOPのあり方などを伝え聞いたことがある中でなんとなく理解できる。そもそも、できないということが【できない】のだ。
自分がここから得られるものとしては、できて当たり前なのに、なんでできないの?どうやったらできるの?(How might we)で考えるのではなく、本当に過去できていたの?と前提を疑うことができるか?というクリティカルに物事を考えられるか?ということと結論づける。

何かを行う場合に、最大のリスクは何かを考える

今回の真因は経営陣であるというあたりに自分を重ねてみる。販売開始する日程をお客様、ステークホルダに発表を行い、基本的にダイハツは日程をなんとしても守ってきたという自負がある状況において、現場から法規認証の不具合が見つかり、全てを入れるとなると大幅な日程変更が行われると言われている。
きっと、自分が今回の第3者委員会の資料を読むことをせずに上記のシチュエーションだったら、確実にこれまでもなんとかなったから、今回のケースのように根本的な開発を見直さずに2Wだけ開発日程をずらし誤魔化すこととしていたと思う。
でも、今自分は幸運にも他社から学べている。で考えるべき問いは何かというと、法規の認証などの不正を行った時に、自社以外のステークホルダに与える最大のリスクは何か?である。お客様が命を預ける車に不安を抱える、ダイハツに不信感を募らせ、ディーラーに不安感を与え、不正により市場から退場させられ、結局サプライヤーチェーン全てが分断されるのが最大のリスク。開発日程を遅らせたとしても、巨額な損失が出るかもしれないが、KOファクターと比較にはならない。
ここの問いが立てられるか?が学ぶということだと理解した。(学んでも修羅場を経験しなければ、経営判断はできないかもしれないが、学ぶ前よりは進んでいる)

悪いことができてしまう仕組みを再構築

性善説、性悪説で物事を考えた時に、性悪説で悪いことができないように仕組みを作ると考えると仕組みが、経営陣の力を抑えることができない構造だったのかと思う。どこまで行っても仕組みと運用の関係は断ち切れないのかもしれないが、せっかくこの件を知ることができたので、詳細版などを深く読み込み、仕組みがどう変わったのか?と運用を行う人のソフト面にどう教育などでアップデートをかけていくのか学びにしたいと思う。

ちょうど聞いていた木下斉さんのVoicyで目の前の悪い事と、悪い事ができてしまう構造の問題について話をしている回があったので参考リンク
勧善懲悪に飲まれない思考力【1/2】制度設計者思考を持とう(2023/12/20 #0964) | 木下斉 / HITOSHI KINOSHITA「木下斉の今日はズバリいいますよ!【経営視点で社会を斬る】」/ Voicy - 音声プラットフォーム

他者から学ぶ良い機会だったのでメディアからの情報だけでなく、自分で捕まえにいったことから、自分に引き寄せて考える良い機会として本件を少し長い時間軸でウォッチしていきたいと思う。

ではでは

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