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【救急最前線】急性期意識障害の研究: 科学的な進展と挑戦 〜Curing Coma Campaign〜

今回は救命救急センターや集中治療室でよく遭遇する急性期意識障害の研究について少し紹介します。具体的な内容は続編で。

■ なせ意識障害を科学的に捉えないといけないのか?
急性期医療現場で医師はよく患者家族から、"うちの人は目覚めるのでしょうか?" という質問を受けます。
しかしながら、医師が経験的予後を判断しても、その結果が大きくことなることがあります。

意識は複雑で、多層的です。科学的にわかっていないことがたくさんあります。そのため、現状、意識障害を診断し治療するのはとても難しいです。

そこで、Neurocritical Care Societyは「Curing Coma Campaign」を通じて、この問題に対して、科学的な取り組みを開始しました。

■Curing Coma Campaign
ここでは、医師だけでなく様々な専門家が連携し、急性期の意識障害の患者に焦点を当てた共同研究を実施・予定しています。

何が科学的にわかっていないのか?
どの様な研究・体制が必要なのか?

最新の技術を用いた診断手法、治療戦略、予後予測の改善などを通じ、意識障害というものを包括的に理解していくことを目標としています。

■現在の進展と未来への展望
この「Neurocritical Care Research: Collaborations for Curing Coma」の最新のレビューでは、この分野に関して現在知られていることや、今後の研究の方向性や動向について述べられていますので、深掘りされたい方は参考にしてください。

なかでも、意識障害患者の隠れた意識とも言われる、cognitive-motor dissociation (CMD)はキーワードですので、次回解説したいと思います。

https://note.com/preview/n2495b36bc938?prev_access_key=36403dcb5998e3a039bf328534f46677

■まとめ
急性期意識障害の研究は今、救急集中治療領域で大きなトピックスになっています。医療関係者、科学者だけでなく、患者、家族にとって重要なテーマでもあると思います。一緒にこの分野に挑戦したいという方は、ご連絡をください!

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