Satoshi Kawaichi

微生物学者。南デンマーク大学(オーデンセ市)勤務。 週2クライマー/ボルダラー。

Satoshi Kawaichi

微生物学者。南デンマーク大学(オーデンセ市)勤務。 週2クライマー/ボルダラー。

最近の記事

「研究者とボルダリングの相性はええぞ」ってお話。

(あまりまとまっていないけれども、公開。20240430) 「何か運動を始めたい」と思っている研究者(には限らないけど)のあなた。 ボルダリング(あるいはクライミング全般)がおすすめですよ! なぜなら、、、 実は頭脳系スポーツ。 「ファイトー!イッパぁぁーツ!」なイメージがあるかもしれませんが、次のホールドに手が届く・届かない、登れる・落ちるが、パワーよりも身体の向きや重心の位置で大きく変わるので、「パズルを解く」要素が大きいです。 「研究者ってこういうのが好きなんでし

    • ウン年ぶりの主著論文 ー経過

      主著論文完成→プレプリント公開 のお知らせはこちら↓ さて、プレプリント後まもなく某姉妹誌に投稿したのですが、 約1週間ののち、リジェクトされました。 まぁ、やや高望みではあったので。。。 で、エディターから「グループ雑誌のXX誌に投稿してみては?」とオススメされました。 XX誌への投稿は、フォーマットをいじることなく、そのまま転送できるようだったので、ボスと相談の上、まんまとお誘いに乗ってみることに。 そこから待つこと1ヶ月強。 先日、ついに返事が届きました。 レ

      • 「暮らし」が趣味

        ※以前、Twitterにポストしたものを基に再編集しています。 先日、趣味を聞かれて、「(クライミングはともかく)なんだろうな?」と、返答に困ったのだけど、 「丁寧に暮らす」というのが、日本を出てからの趣味かもしれん。 あと、「どこでも生きていける人間になる」。サバイバル的な意味ではなく、自分で出来ることの数を増やすイメージ。 自転車が故障した→自分で修理しよう 髪が伸びた→自分で切ってみよう 部屋の壁に絵を飾りたい→描こう 部屋に植物が欲しい→切り花じゃなくて、

        • サブサンプリング

          サンプリングの後は、サブサンプリングです。 現場からごそっと持って帰ったサンプルを、目的や解析方法の違いに合わせて、分けていきます。 うちのチームが興味ある微生物は、酸素に弱いので、作業は窒素充填した袋の中で行います。 昨年は、私が「作業台の下」係だったのですが、今年は優秀な後進が頑張ってくれました。 明日もサブサンプリングで一日が終わりそうです。

        「研究者とボルダリングの相性はええぞ」ってお話。

          サンプリング後遺症

          昨日、サンプリングに行ってきました。 こういう姿勢(↓)を長くとっていたため、さすがに本日、おしりと太ももが筋肉痛です。 コア打ちのときや引き抜く際に酷使した腕は平気。 クライミングの威力。

          サンプリング後遺症

          サンプリングにいってきました。

          美しいデンマークの一日を、水面を見ながらの肉体労働で過ぎていきました(笑) 明日は丸一日、地下室でサンプル処理だ! 良い結果が出てくれることを祈っています。

          サンプリングにいってきました。

          つくし。 デンマーク人には、食べもの認定されていないので、独占状態です。

          つくし。 デンマーク人には、食べもの認定されていないので、独占状態です。

          海外アカデミア面接で見られること・聞かれること

          海外と言っても、 採用する側だとデンマークで5ポジション(計20候補者程度)、 受ける側だと、アメリカ(2回経験、1回採用)、デンマーク(2回経験、2回採用)とフィンランド(1回経験、0回採用)、 という限られた経験の中ですが、 海外アカデミア面接の実際と、日本(2回経験、1回採用)との違いなどを書いてみます。 ※あくまで博士学生・ポスドクレベルの面接です。 「面接に進んだ!」・・・さぁ、どうする?0. そもそも面接って何するの? 「面接するよ」メールをじっくり読み直し

          海外アカデミア面接で見られること・聞かれること

          9国籍13名の同僚たちをうちに呼ぶ

          先日、職場の同僚をうちに招いてHousewarming Partyを開催しました。 現アパートメントに引っ越したのは昨年9月。 「家具が揃って、落ち着くであろう年末か年始あたりに」と考えていたのが、なんやかんやあって4月に。 (「なんやかんや」に関しては、そのうち書きます。) さて、同僚が集まる際によくあるのが、Potluck スタイル。 ひとり一品持ち寄るあれ。 負担も分散できるし、食の好み・主義などにも配慮しやすいですから。 (弊チーム、かなりインターナショナル(現在

          9国籍13名の同僚たちをうちに呼ぶ

          ボルダリング後の疲労回復

          に時間がかかるようになってきました。 登る課題のグレードが上がって、運動強度も上がってきている。 加齢。 季節の変わり目で、睡眠の質が低下している。布団を掛けるべきか、掛けざるべきか。 あたりが原因かな。 前後のストレッチをしっかりしよう。。。

          ボルダリング後の疲労回復

          『夢の国かのように表現されたかと思えば、地獄かのように表現されたりする、日本のデンマークですが、どちらもだいたい誇張されています。私にとっては日本より住むのがラクな国ですが。』② ー徴兵制の話

          表題は、Twitter(X)のトップに魔除け代わりにピン留めしている私のツイートです。 日本(のTwitter)でしばしば話題になるデンマーク。 好意的な話題(「幸せな国」「医療費・教育費無料」「残業無しで生産性高い」などなど)を起点にして、ネガティブな返信(「所得税高い(55%)」「消費税高い(25%)」「物価が高い」「徴兵制ある」「移民問題」「犯罪率高い」などなど)がついているのが、お決まりのパターン。 まぁ、どちらも「日本のデンマーク(※1)」だなーと思って傍観して

          『夢の国かのように表現されたかと思えば、地獄かのように表現されたりする、日本のデンマークですが、どちらもだいたい誇張されています。私にとっては日本より住むのがラクな国ですが。』② ー徴兵制の話

          愚痴です。

          弊ラボでは、ボスが研究テーマの提供や大まかな研究の方法を教授しつつも、学部学生・修士課程学生は日常的にはポスドク・私(←アカデミック職員)が指導している。 (場合によっては博士課程学生が指導することもあるが、やはりなかなかうまくいかないケースが複数あったので、極力避ける方針。) 現在、とある学生に関して、ポスドク1名が「指導係」としてアサインされている。 当該学生の研究テーマが、微生物電気化学絡みなので、まがいなりにも一番経験のある私も一応、指導に加わることになっている。

          『夢の国かのように表現されたかと思えば、地獄かのように表現されたりする、日本のデンマークですが、どちらもだいたい誇張されています。私にとっては日本より住むのがラクな国ですが。』① ーおかねの話

          表題は、Twitter(X)のトップに魔除け代わりにピン留めしている私のツイートです。 日本(のTwitter)でしばしば話題になるデンマーク。 好意的な話題(「幸せな国」「医療費・教育費無料」「残業無しで生産性高い」などなど)を起点にして、ネガティブな返信(「所得税高い(55%)」「消費税高い(25%)」「物価が高い」「徴兵制ある」「移民問題」「犯罪率高い」などなど)がついているのが、お決まりのパターン。 まぁ、どちらも「日本のデンマーク(※1)」だなーと思って傍観して

          『夢の国かのように表現されたかと思えば、地獄かのように表現されたりする、日本のデンマークですが、どちらもだいたい誇張されています。私にとっては日本より住むのがラクな国ですが。』① ーおかねの話

          日本からの手紙

          日本に長期一時帰国している在デン邦人(来客にゃんこ氏の母)から、お手紙が届きました。 連なったベビー綿棒が便せん代わりに(笑)

          日本からの手紙

          PI制の国で、PIじゃないけど、アカデミアテニュアになりました。

          3月1日付で、私の契約から任期がなくなり、パーマネント雇用になりました。 X(Twitter)で公表したところ、ありがたいことに反響がありましたので、補足も兼ねて、こちらにもいろいろと書こうかと。 (ちなみに、2022年からの5年契約だったポジションが、ボスの働きかけでパーマネントになっただけで、職位や職務内容が変わったわけではないです。) まず、テニュアではありますが、あくまでボスの研究費からの雇用です。今のところ、ボスが順調に研究費を獲得しているので、その傘の下にいる

          PI制の国で、PIじゃないけど、アカデミアテニュアになりました。

          ウン年ぶりの主著論文

          「研究者」を名乗りながら、長らくまともな論文を出していなかったのですが、このたびついにウン年ぶりに論文投稿をいたしました。 金属鉄を「食べて」メタンを作る微生物の一種が、どのように鉄を食べるのかを明らかにしました。 雑誌に投稿したものはまだ査読中なのですが、未査読のものをこちらから読むことができます。 https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.03.06.583737v1 プレプリントというやつです。 2016年にデンマー

          ウン年ぶりの主著論文