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カリオストロの城

宮崎駿の「カリオストロの城」。そのオマージュ感が満載なのは乱歩賞作家、横関大が原作のドラマ「ルパンの娘」。

「カリオストロの城」は江戸川乱歩の「幽霊塔」から影響を受けている。その乱歩が見いだした作家が山田風太郎。山田風太郎の「忍法帖」シリーズから刺激を受け、漫画に導入したのが横山光輝の「伊賀の影丸」。忍法バトルを超能力バトルに移し変えた同作家の「バビル二世」からインスパイアされているのが荒木飛呂彦の「ジョジョの奇妙な冒険」特に第三部。

乱歩の「幽霊塔」は黒岩涙香の「幽霊塔」のリライト作品。黒岩涙香の兄が北海道でクリスチャン蓄農家だった黒石四方之進、その札幌農学校時代の同窓が無教会の内村鑑三。黒岩涙香の姉夫妻が千葉県で医療伝道を志したクリスチャン医師の秦呑舟夫妻。
黒岩涙香の「幽霊塔」はそもそも翻案小説で原作はアリス・マリエル・ウィリアムソンのゴシックロマン「灰色の女」。

灰色の女はウィルキーコリンズの「白衣の女」から影響を受けて書かれ、コリンズが作品を発表した雑誌の編集長だったのが名作「クリスマスキャロル」の作者ディケンズ。

森見登美彦の小説「夜は短し歩けよ乙女」の中で紹介された本繋がりの顰みに倣ってみました。オマージュ。インスパイア。解釈。編集。元ネタ。要は誰もが誰かからの影響を受けていますし、影響も誰かに与えていると言うことです。クリエイターだけに限らず、おそらく市井に生きる私たちだって。


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