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銀河帝国本同好会【番外】映画「フラッシュ・ゴードン」

なんか、銀河帝国は二の次でスペオペ全般のお話になりつつありますが…
(^_^;)

先日、NHKのBSでオンエアされたのを録画したので、あらためて観ました。
ノーカット字幕版は初めてだったかも。
古典コミックのスペースオペラを1980年に映画化した作品です。
言わずと知れたクイーンの主題歌が超有名で、劇中クライマックスでは頻繁にあの
♪ダンダンダンダンダンダンダンダン♪
というリズムが鳴るので、耳について離れません。

プロデューサーであるディノ=デ・ラウレンティスは当時大ヒットしたばかりの「スター・ウォーズ」を超えるように檄を飛ばしたそうです。
元はと言えば、ラウレンティスが映画化権を持ってたせいで、元々「フラッシュ・ゴードン」を映画化したかったルーカスは諦めて「スター・ウォーズ」を作ったと言う面白い巡り合わせがあるとか。
超えたかどうかはともかく、本作はスペオペ映画として「スター・ウォーズ」とは別の形を作り出すことには成功したと思います。

よくわからないのは、舞台となった皇帝ミンの支配するモンゴという世界。
はじめ、フラッシュたちのロケットがワームホールのような渦を越えてモンゴにたどり着き、そこからさらに他の星へ移動するわけですが、その全てが皇帝ミンの支配下にあるので、それらがモンゴという帝国の一部なのか、ミンの支配する(いわば)銀河帝国の首都が惑星モンゴなのかつかめませんでした。
原典であるコミックではモンゴは一つの惑星で、映画で他の星のように描かれていたのは、同じ惑星上の国々でした。
そして、この映画でのモンゴもあくまで一つの惑星であり、バリン王子やホークマンの国はモンゴの衛星だったようです。

しかし、それらの衛星は宇宙船で移動する先であるにも関わらず、空に浮かんだ島や宮殿のイメージで描かれています。
その間にある空間にはちゃんと空気があり、宇宙服なんか無しで宇宙船に殴り込みをかけることも出来ます。
これは面白いですね。
惑星や衛星という概念を超えて、大きな空間に浮かぶ島々を星と呼び、キッチュなブリキの宇宙船でその間を行き来するような世界もありかな?と思いました。
そんな世界が成立している理由として、ちゃんとSF的な設定も考えたいところですが、映像作品だったらあえてそんな屁理屈は抜きで自由にやって、そこは観客の想像に任せるのもいいんじゃないか?

そんなふうに感じた「フラッシュ・ゴードン」でした。

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