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地域おこし協力隊の募集とその背景

こんにちは。2022年7月から鹿児島県北部の内陸に位置するさつま町の地域おこし協力隊(以下、協力隊)として活動している青嵜(あおさき)です。

普段は地域プロジェクトディレクターとして、愛着と誇りを持てるさつま町の未来の実現に向けた地域プロジェクト『薩摩のさつま』の推進をお手伝いしています。

役割は、主に作り手の方々の取材をしたりと縁の下からしっかり支えられるように裏方に徹することが多いのですが、今、さつま町では、2023年度採用として協力隊の募集が始まったので、現役協力隊として携わっている業務や普段の生活、まちのことについてお話ししたいと思います。

さて、まず地域おこし協力隊の制度について少しインプットしてから話を始めましょう。詳しくは総務省のリンクから☟


雇用契約は基本的に1年。契約の更新は2回まで(任期としては3年分)が可能な制度なので、一般的によく聞く「地域おこし協力隊=3年」といわれるのはそのためです。

さつま町の協力隊は、2023年6月時点で、僕を含めて2名が現役として活動しています。僕は今回の募集に関する観光課に、もう一人の方は高校の魅力化を図るミッションに就かれています。
どちらも2022年度中の採用のため、2023年6月時点では着任して約1年が経ったところです。

さて、そんな協力隊ですが、僕がよく聞かれることを並べてみたので、順番に紹介したいと思います。


第1位:ミッションについて

まず多く聞かれるのが「何をやってるの?」というミッションについてです。
協力隊は、自治体によっておおよそ「ミッション型」と「フリーミッション型」に分けられるようです。
ミッション型とは、求められる活動が明確なもの。それに対して、フリーミッション型は、活動を限定することなく行うものです。

今回の募集では、求められることが明確にあるため僕と同じく「ミッション型」の活動になります。

僕は、基本的に役場に出勤し、役場の商工観光PR課に席を置かせていただいています。業務は基本的に地域プロジェクト『薩摩のさつま』の推進のお手伝いです。薩摩のさつまについて、詳しくはこちらのリンクから☟


さらにもう少し具体的に、今、携わっていることを大きく書き出すと、

①情報発信
 ・SNSの運用とクリエイティブの作成
 ・noteの運用とインタビュー、写真撮影
 ・パンフレット等の紙ものの企画・制作
②イベント
 ・イベントや販売会の企画制作
③事務局運営
 ・事業計画策定や事務局運営の支援
 ・町内外部団体や役場部署間との連携調整

あたりかなというところです。

着任初年度は、地域プロジェクトもブランドとしてローンチしてからまだ半年という状況だったので、ウエイトは①の比重が重いですが、今年度は②に比重をシフトしていきたいと思っています。

そこで今回の募集のひとつ、情報発信関係の業務では、①の情報発信を少しずつ引き継いでいただき、より専門性を高め、任期終了時にはSNS等のメディア運用のプロフェッショナルを目指していただきたいという想いでいます。

また、もう一つの募集の物販・営業関係の業務も、販売体制と仕組みの強化を中心に認証品の営業を担っていただき、任期終了時には店舗企画を含めた販売のプロフェッショナルを目指していただきたいと思っています。

既にスキルをお持ちの方も、そうでない方も、それぞれのスキルアップと実績づくりはもちろんのこと、地方の一地域であり、かつ約2万人規模の自治体で実績を作ることができれば、その専門性に加えて地方創生の文脈に関わる知見も得られると思うので、キャリアを積む上でもご自身の希少性が高まるように想像しています。

第2位:暮らしについて

続いて多く聞かれるのが暮らしについてですが、良く聞かれるのが、地方での暮らしは「不便じゃないか?」です。
これは結論から言うと、不便は感じていません。

そもそも選んで移住しているわけなので、ちょっとくらいのことはまったく気になりませんし、住んでいる場所もさつま町の中でも中心地に近い場所なので、普段の生活に必要な買い物等は一通り近場でできることもあって不便はしていません。

もちろん性格的なところもあるかもしれませんが、仮に不便を感じたとしても、それ以上の豊かさを感じるので不便さがあまり気にならない、というかまぁいいかなくらいな気持ちになります。

それに、さつま町は空港から車で50分、鹿児島市内へは70分という立地なので、行く気があれば都市部へはすぐに行けます。
月に1~2回くらいは都市部に行きますが、それくらいで今のところは十分です。

ただ、車があってのことなので、車がないとさすがに不便を感じてしまいます。
移住して半月は、納車が遅れたことから車のない生活をしていたのですが、普段は役場から自転車をお借りできたので、なんとか生活に必要なものは揃えることができました。

ただ、ある日、量販店で買い物をしなくてはならず、隣の薩摩川内市へバスで行ったときは18時台の終バスに乗り遅れそうで、久しぶりに本気で走りました。あのときはしんどかった。。

ちなみに、僕は、車の免許を取ったのが移住する1年前。
それまで車を持っていなかったので、タイムズのカーシェアに登録して、毎週くらいのペースでドライブがてら練習をしていました。

移住前は、東京から鹿児島へ中古車を見に行くことができず、新車は…という感じで、さらに任意保険や車検、定期点検代等の色々なコストが見えづらかったのと手続きを簡素にしたかったこともあったので、トヨタのKINTOというサブスクで車を手に入れました。

その他に暮らしに関わることで聞かれるのは主に家賃と食費です。

家賃について、例えばさつま町のワンルーム相場でみるとだいたい家賃3~4万円くらいのようです。ちなみに、僕が住んでいるのは、勤め先の役場から徒歩10分ほどのワンルーム。家賃も相場内の金額です。

あとは食費ですね。
食費は、自炊が多いか、そうでないかで大きく変わりますが、自炊をする場合は食費が移住前に比べて2/3くらいになったように感じています。

なぜなら、地元でとれる食材は量も多いしおいしい。
これには本当にびっくりしたし、新鮮な食べ物の恩恵は抜群に受けられます。
さらに、店先に並ぶ食材に季節の変化を感じる。
そんな食の喜びがあるのも地方ならではかなと思います。

ちなみに、意外と家を決めるときに気を付けておきたいのがネット環境です。携帯はキャリアによっては繋がりづらい場所があるのと、家に回線が来ているか、来ていない場合で引きたいときは工事が可能か確認するのをお薦めします。

第3位:退任後について

さて、最後に紹介するのが退任後についてです。
協力隊は最長でも3年間しか従事することができない制度なので、退任後の仕事に不安がないか、といったことをよく聞かれます。

不安はゼロといったら嘘になりますが、そもそも3年後の未来については、協力隊だろうが個人事業主だろうが、組織に属していようが、仕事はなくなる可能性がある、ということです。

協力隊に関してはそれが100%ということなだけなので、個人事業主にしても組織に属していても、常にチャレンジして実績をつくりステップアップしている人には仕事が来るし、そうでなければ仕事はなくなるだろうと思っています。

なので、やることは至ってシンプル。
常に自分のベストに向き合っていれば、後ろを振り向く必要はないと思っています。

ただ、仕事のニーズの有無や、ニーズは有るけど地域によっては言語化されていないこともあると思うので、基本的には「退任する3年後から地域で仕事を始めるための助走期間」として協力隊の任期を国の補助を受けながらチャレンジするという考えでいます。

そのためには、着任前から3年間のロードマップを考えておいて、要所要所で実際の状況をみながら軌道修正できると計画的な過ごし方ができると思うのでおすすめしています。

ちなみに、ひとつ誤解がないように書いておきたいのが、そう言っていられるのは家族や地域の方々の支えや理解があるからで、それがなく自分一人だけで前を向いていられるか、というとそんなことは絶対にありません。

●最後に

さて、協力隊に関わることを色々と書きましたが、最後にこの地域プロジェクト「薩摩のさつま」についても少し触れたいと思います。

移住前に、このプロジェクトの話を聞いたとき、とても驚いたのを覚えています。僕個人が今時点で感じるこのプロジェクトの特異性は、

①「まちの未来に繋げるビジョンを持ったプロジェクト」という、いわゆる"まちづくり系"の文脈だけでなく、その価値を特産品に付与し地域ブランドとして「商い」に繋げていること

②プロジェクトを支えるのが、特定の民間事業者だけでなく、役場や農協、商工会、観光協会というさつま町を構成する主要団体が集まり、まちを上げて垣根を越えた連携を目指していること

③おとなりさんのソムリエという口コミよりもさらに顔の見える対話を中心とした関係づくりを大事にし、商品の販売を次世代への支援に還元することで、自助と公助だけでなく「共助」の考えを持っていること

です。
さらに魅力を感じるのが、関われば関わるほどにプロジェクトが進化しているので、とても有機的なプロジェクトだとこの文章を書きながら改めて感じています。

3年後5年後はここで書き出した特徴がさらに増えたり変化しているかもしれません。
だからこそ、その細胞ひとつひとつを担うプレイヤーが大事で、その総体が薩摩のさつまでありさつま町になることで、より魅力的なまちの未来の実現に向かっていければと個人的に思っています。

そんな細胞のひとつとして、このプロジェクトを一緒に育ててくれる仲間が来てくれることを、心からお待ちしています。
ぜひご一緒しましょう。

※青嵜 直樹(さつま町地域プロジェクトディレクター)

左から2番目が筆者

■地域おこし協力隊募集


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