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高齢者のステッピング反応を引き出そう!

こんにちは!さっとんです。
寒くなってきましたが、皆様体調は大丈夫でしょうか?私は頭をフル回転させて日々リハビリの勉強をしています。しかし、字を読んでると眠くなるのがスーパー早くなった37歳の秋です!

前置きすいません。本日もよろしくお願いします!

今回は高齢者の転倒予防に重要な「ステッピング反応の引き出し方」について私なりの考えをお伝えしたいと思います。

まず、ステッピング反応とは?

・支持基底面から重心が外れた際、新たな支持基底面を作り出すこと

ややこしいですね(笑)これではもう眠くなってしまいます。

私的には「ふらついた時にとっさの一歩で踏んばれるか」
と勝手に定義しています!

私も転倒予防訓練として臨床の中で、よく行っています。
ですが、この反応を高めるトレーニングを行うにはあえてバランスを崩して頂かないといけません。

その為には外乱刺激が必要となります!

リスクが高い訓練なので、患者様に説明が必要です。そうしますと

・外乱刺激って予測されていたら訓練になってないんじゃない?

と思うことがありまして、普段行っている訓練からステッピング反応を引き出せるトレーニング方法をお伝えします!

高齢者の転倒リスクを減らす効果的なトレーニングとは?

・狭い支持基底面で行うこと
・上肢支持を最小限にすること
・重心移動を含む内容であること

との報告があり、この要素もふまえていきます。

よくバランス訓練では「片脚立位」「タンデム肢位」のトレーニングがありますよね。これを利用していきます。
*シュールな動画なのでそれもお楽しみ下さい。

この姿勢(支持基底面が狭い)を長くとり続けるのではなく、姿勢を保持できなくなり(重心移動がおこる)バランスを崩した後にふんばれるかを評価、トレーニングしています。

よく片脚立位やタンデム肢位を行って頂くと、一定の位置で立ち続けることが目的になってしまうこともあると思います→私だけだったら本当すいません(汗)

その後にしっかり着地できることも、日常生活では実用的だと考えています。

なので利用者様が、片脚立位がうまくとれなくても「しっかり踏ん張れていましたから大丈夫です!」と声かけしています!

静的なバランス+動的バランス訓練にも繋がるのではないでしょうか。

番外編トレーニングもお伝えします。

段差昇降時には一瞬片足立ちとなり(支持基底面が狭い)降段時(重心移動がおこる)の着地後にステップを引き出します。
*少し大げさにステッピングしています。途中の小走りは気にしないで下さい。

何をやっているか分からないので説明します!

途中で歩いている際に、「ストップ!」等の声かけをして急に止まって頂く設定です。今度は聴覚も刺激しながら、その後急に止まることによってステッピングを引き出します。
「ストップ」の声かけを笛や手拍子にしてもおもしろいです!

ステッピング反応時の観察ポイント

・高齢者の方はステッピング着地後に一歩で踏みとどまれず、複数回ステップに頼ることが明らかにされている
・複数回ステップに頼る方は、シングルステップの方より転倒リスクが高い
・着地時の姿勢が大きく関わっており、着地時に一歩長が短く体幹前傾角度が大きくなると、第二、第三ステッピングが生じる

との報告があります。
いっぱいありますね(T_T)私なりにまとめると

・一歩で踏みとどまれるか
・着地時に体幹正中位が保てているか

そこが転倒リスクを判断するポイントです!
*いずれのトレーニングも転倒のリスク管理は十分必要ですが(汗)

私は現在も、回復期病院で働いていた時もよくこのようなトレーニングを行っていました。

その中で感じていることは、これらのトレーニングは転倒予防訓練の要素も大きいですが、高齢者の方は普段は中々しない動きですので楽しんで行って頂けることも多いです。

運動の継続には普段できない「体験」も必要だと考えています。

最後は話が少しそれてしまいましたが、皆様の普段のケアやリハビリの参考になると嬉しいです。

ここまでお読み頂き、本当にありがとうございます!
これからも高齢者のパフォーマンスアップをお手伝いしていきます!


参考文献
越智 亮 高齢者の転倒回避動作とリハビリテーション

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