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人生のご褒美週間

10月中旬から産休に入った。
「皆さんのおかげで・・・」と挨拶すべきところ
「ここまで来れて正直ほっとしています!」
と、ついニコニコ言ってしまうほど待ち遠しかった産休入り。
長期決戦となった体調不良。1日1時間1分、戦い抜いてここまでやっときた。
夜中に起きて眠れないと仕事のことが心配だったが、もうそんな心配もいらない。
9月頃から体調も良くなってきて、幸い現時点では腰痛などもなく
「仰向けで寝られなくて大変でしょ」と体感8割の人が言うのだけれど、寝れてしまう。
胃が圧迫されて食べられないなんていうのも、中期の頃の方が酷く、今が一番食欲旺盛だ。食べても食べてもお腹が減るし、甘いものがたくさん食べたい。子どものために食べているのか、自分の欲求として食べているのか分からない。

34週5日で健診を受けた。
内診では子宮口が2㎝ほどあいていると
陽気な先生から「いいね、いいよ!君は10人に1人いるかいないかの優秀さだよ!!」と太鼓判をもらった。
何がそんなに優秀かは分からなかったけど、とりあえず予定日より早く産まれるだろう、37週中に産まれると思っていた方がよい、と。
産休前から毎日歩きまくっていたので辞めた方がよいか聞くと「もう産まれたっていいんだから。小さく産んで大きく育てれば!ははは~」と。

先生、それは困る「困るよ!!!!」
やっと体調が良くなってきて産休に入り
やりたいことをやれると思っていたのに
もう産まれてしまうのか
出産準備も進んでいない!

我が子よ、親孝行と思ってもう少しお腹にいてください。
実は我が子、以前にも早々にフライングをしたことがある。

9/29 中秋の名月、満月の日
日中からやけにお腹が張り、手や足をグッと押し出してくる。
夕飯後には動けないくらいの張りによるお腹の痛み。
早々に寝床へ行くが生理痛を重くしたような腰痛もある。
だが、その痛みがずっとではなく、押しては引いてを繰り返す。

ふと、これって前駆陣痛ってやつ????
と痛みの間隔を測ると7~8分程度
10分を切っている。
「おや????」
だが、出血や破水もなく胎動もあったので結局翌日昼前まで繰り返す痛みを耐え抜いた。
陣痛の波がひく間には万が一入院になってもいいように家中にある食べたいものを無我夢中で食べた。

後日、職場で助産師にその話をしたところ
その度胸やめて、と言われた。
そりゃそうだ。早めの受診が大切だ。
何事もなくて本当に良かった。

産休入りしてから出産準備や部屋の片づけ
断捨離、カーテンの洗濯、洗濯機・冷蔵庫の掃除
タスクがたくさんある。
それらが済んだら本や映画、ドラマを観たい。
お菓子やパンを作りたい。
だが現実としては、体調は良いもののなんだか眠い。やる気が出ない。

それでも、眠いときに寝たり、食べたいときに食べたり
朝の連ドラ「ブギウギ」を毎日みるのが日課で
夜の連ドラも「うちの弁護士は手がかかる」「きのう何食べた?」を楽しんでいる。
大学卒業後、毎日せかせか働いてきてこんなに好きに時間を使えたことはないと思う。

7月に旦那に無理を言ってずっと行きたかった宮崎に旅行した。
昔から旅行が好きで暇さえあれば一人でも飛行機に乗って旅をした。
夫婦2人での旅行は最後かと思いきや、温泉旅行に行ってない!とまた旦那に我が儘を言い11月に入って旅行もした。
素敵な景色に癒され、大きいお風呂に浸かり、美味しいご飯を旦那と一緒に「美味しいね」と言いながら食べた。つくづく幸せだと思った。

今シーズンからハマっている、きのう何食べた?をみていて、うちの旦那は食事の準備中に進んで皮むきや包丁まな板を洗う、冷蔵庫から食材を出すなど手伝ってくれるし、食後の片づけもちゃんとやる。
何を出しても文句を言わず食べる。美味しくないものでも美味しいと言う。
私が作っていないものも美味しいと言う。
私のした失敗をあーだこーだ言ったこともない。
旅行にいきたいと言うと、計画性はないものの付き合ってはくれる。ひたすらに車の運転をしてくれる。
柿の皮をせっせとむいてくれたり、ごみの出し忘れに気付くと急いで捨てたり、食べ物を半分ずつにすると大きい方をくれたり、テレビは音楽番組や料理番組にそっと回してくれたり。
そんな姿をみるといい奴だ、と改めて思う。
散らかしっぱなしの部屋や掃除も言わないとしてくれないところ、気の利いた声かけが苦手なところなど不足する部分も不満に思う部分もたくさんあるが、とりあえず私は今の生活が幸せだ。

産休に入って会いたい友達に会い、カフェでモーニングしたり、地元で有名な餃子屋さんに行ったり、キッチンにレンジ台を導入したり、
少しずつやりたいことをやれてもいる。

やりたいことをやりながら、今ある幸せにぬるっと浸りつつ、穏やかに我が子が生まれてくるその時を待ちたい。

欲をいえばもう暫くこの人生のご褒美期間を満喫したい。

つわりの日々から始まった妊娠期間の綴り
あっという間にもうすぐ終わりがくる。
長かったようで、早かったようで。

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