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2023年に作った同人誌装丁:黒い上質紙にCMYK印刷(白押さえなし)

早いものでもう2023年も大晦日ですね。
今年は本一冊しか出せてないんですけど、
楽しかったのと自分でも内容覚書しておこうと思いましたので。

黒い上質紙にマゼンタ100%で印刷すると光の当たり方でメタリックブロンズみたいに

黒い上質紙にM100%のせると、光の角度でメタリックなブロンズみたいになるというのを知っていたので、それがやりたくて。
後黒い紙にリッチブラック(CMY各30%、K100%の黒)を印刷し黒の濃淡で表現するのもやりたかったです。

印刷仕様

印刷所:株式会社BRO'S
表紙用紙:黒上質紙 超厚口
印刷:オフセット フルカラー4色+特色銀
オプション他:フランス製本 84P A5

DIY作業:スクリューポンチで穴開けて紐通して結ぶ。
糸端はライターで炙り処理。

原作で運命の糸が印象的に表現されているキャラクターの人生についてネチネチこね回した内容なので、糸を使いたいと1年ほど原稿とともに温めていました。
(間に色々あって本文描くのに1年かかりました…)

実際の原稿

入稿したデータはこのとおり、激しい色してます。
黒い上質紙に印刷したY100%はメタリックな深いグリーンになります。面白いです。

仕上がりからは想像できない色の原稿を作成して入稿しました。
紙が黒い場合、階調が反転していたほうが(紙の黒い色が主線になるように)見えやすかったりするので、顔周りだけネガポジ反転させています。

黒い部分はCMY各30%、K100%の4色リッチブラックで、文字など一部特色銀で印刷する所は普通のK100%です。

内容が内容だったので渋い感じにしたかったのと、
角度によっては鈍い赤茶になるんですが、内容自体と合わせた表紙のコンセプトが「人物の本当の顔は見ようとしないと見えない」「読者の手によって解かれ、また結び直される運命の糸」(原作が読者が転生することで物語が改変される内容なので)でしたので、狙い通りに行ったと思います。

黒い紙にリッチブラックは楽しい

黒い紙にリッチブラック印刷は質感の違いや黒の濃淡がでてよかったです。
黒に黒を印刷して黒い箔押し(ツヤ)で真っ黒な本を作ってみたいな〜と思いました〜。

ブロスさん今回も美しい印刷をありがとうございます!