DAFはドラマになった

6月2日の土曜日、王子で開催されたDAF12にいってきた。これは「ドランク・アカデミー・フェス」という、ビジネス書やセミナー講師などの講演をお酒をのみながらきけるトークイベントで、今回が12回目の開催。わたしは過去に3~4回くらい出席しているけど、今回はひさしぶりだった。

DAFはいわゆる講演会とトークショーとはいろいろ異なるてんがある。

(1)十数人(多いと20人以上)が登壇し、6時間くらいぶっ続けで行う
(2)トーク時間は10分固定で、各登壇者は仮装したりネタを仕込んだりして、短時間で観衆のハートをつかむ工夫をする。お客さんもノリが半端なくいい
(3)出番じゃないスピーカーは普通に客席のうしろでうろうろしたりするし、てきぎ交流の時間も設けてある
(4)お酒はもちろんから揚げやもつ煮も食べられて、マッサージサービスもあり、物販もしてる(すべて料金は別)

ほかにも登壇希望者を選考する「DAFNXT」というスピンオフ企画や、出版社の編集者が登壇する「出版DAF」があり、函館や福岡など地方でも開催している。(出版DAFはわたしもオファーをたまわったけど、登壇するのがプレッシャーすぎて辞退した)

くわしくはこちらも参照。

イベントを通じた緩やかなコミュニティ感

DAFのいいところはいろいろあるけれど、個人的にはイベントによってゆるやかなコミュニティが形成されているてんをあげておきたい。

コミュニティというと毎月会費をはらうオンラインサロンとか定期的な会合をひらくとかそういうのだけど、DAFの場合、年に3~4回、密度の高いイベントの時間を共有し、登壇者や参加者をたがいにむすびつけることによって、頻度はひくくとも「DAFに行ってる」という共通言語をあたえられる。

だからわたしのように、フルコミットはしてないけどたまーにフラッとあらわれてヘラヘラしてるだけの人間も受けいれてくれる。ありがたい。(しかも登壇者が大勢いて、毎回ちょっとずつ顔ぶれかわるから、つねにN対Nの関係性が作られる)

で、今回の「DAF12」は、今後のDAFのながれを変える分水嶺だったようにかんじられた。それは人気スピーカーの登壇休止が相次いで発表されたからだ。

「おかえり」を言えるコミュニティ

DAFは毎回登壇者の顔ぶれが変わるが、それでも人気のあるスピーカーはそれこそ最初のDAFから12回連続で登壇していて、DAFというコンテンツを支える大きな柱になっている。

今回登壇の休止を発表したのは2人で、もちろんスタースピーカーはほかにもいるのですぐにどうにかなるわけではないし、コミュニティのメンバーが新陳代謝していくのも別に珍しいことではない。

しかし私がおもしろいと感じたのは、その2人がDAFを卒業したわけではなくて、登壇を休止した点だ。理由はまったく違うけど、2人ともDAFに戻ってくることを明言している(そしてその理由はあまりにもドラマチックすぎた)。

その2人が戻ってきたあかつきには、DAF参加者は彼らを「おかえり」という言葉で迎えるだろう。この「おかえり」という言葉で迎え入れられるコミュニティってけっこうすごいんじゃないか。コミュニティとかイベントというよりも、本当にDAFというのがひとつの「居場所」として機能していることの証左になると思う。

連続ドラマのようなイベント

そしてもうひとつ。DAFは基本的に1回ポッキリで完結するイベントだが、この休止宣言によって、DAFは今後どうなるのかが気になるドラマにもなった。

酒あり、笑いあり、学びあり。そして涙とドラマもあり。

あらゆる要素がてんこもりされた、いわゆるトークイベントとしては形容できないエンターテイメントに、DAFはなっていくんじゃないか。そうかんじた1日だった。

(了)

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澤 有一良

こんなことをかんがえている

編集者として仕事をしたり、人と会ったりしたなかで気づいたりボンヤリと思ったことを書いていきます。週に一度は更新予定
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