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鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎を観てきた

令和の鬼太郎を見ていなかったので、情報が出た当初はあまり興味が無かったのだけど、鬼太郎の父と水木のビジュアルが出たあたりでにわかに気になりだし、初日の感想で「因習村ホラーだ」というのを見かけて俄然観る気になった。
思い立ったら吉日で公開翌日の土曜日に観てきた。
確かに因習村ホラーの系譜。血みどろのティザービジュアルがあったくらいだから、何となくわかっちゃいたのだが、かなりのグロとホラー描写があるのと、女子供に容赦がない展開があるので、お子様と一緒に観るものではない。お子様に見せるのはテレビシリーズだけにしておこう。人間を助けてくれるみんなの鬼太郎はこの映画ではちょい役なので。
いわゆるジャンプスケア的な脅かしはないので、その点は安心してもいいと思う。
意外にもバトルアクションものとして良質なアニメだった。バディものとしてもなかなか良い。
ネタバレにならない程度に感想を言うとこんな感じ。
あ、エンドロール後にも少しストーリーがあるので、ご注意を。
ゴジラが強いし、木曜日には翔んで埼玉と首もくるしで、来週にはもう上映回数絞られそうだから、観るなら早めがおすすめ。
ネタバレ感想はスクロールしてね。
















マジで女子供に容赦がねえな!オイ!!

昭和31年設定のガチガチの因習村なので、こんなものかなという気がする。横溝正史の世界観だと言っている人がいるのには納得する。時代的にもそんな感じよね。
沙代ちゃんが可哀想で可哀想で……性欲クソジジイと毒親を持ったばかりに……。
時弥くんもさぁ、あのクソジジイのせいで乗っ取られてさぁ。鬼太郎に救ってもらえるまで何十年も狂骨になってさまよったわけでしょう。マジであのクソジジイ……。
沙代ちゃんも時弥くんも、東京行きたかったよね……。沙代ちゃんにとって、東京から来た水木の存在は、龍賀家から解放してくれる希望だったんだろうな。
龍賀のクソジジイは鬼太郎母も捕らえていたし、マジで同情の余地が1ミクロンもないラスボスだった……。こんなに同情の余地がないラスボス、鬼滅の無惨様くらいだと思っていたのに。

水木と鬼太郎父(仮名・ゲゲ郎)のコンビは良かったですね。バディものの良さが詰め込まれてる。最初は噛み合わないのに、目的が一致したら絶妙な関係性を発揮するの、良いです。
バトルシーンはほぼ鬼太郎父の独壇場なのですが、水木も役立たずなわけではなく、ちょいちょいいい仕事する。鬼太郎父が捕まった時も助けに行くし、根が良い人なんだよな。
哭倉村を出た後の水木は記憶を失ってしまったわけだけど、エンドロールで断片的にその後の水木の人生が出てきて(原作にもある鬼太郎との出会いまでの描写)エンドロール後に鬼太郎も出会って最初は捨てようとするのに、鬼太郎父との思い出が蘇って育てることを決めるの、そうなるんだろうなってわかっていてもグッときてしまう。

原作もちょっと読んでみたんですけど、墓場鬼太郎では水木は地獄に落ちて行方不明になっていて、ゲゲゲの鬼太郎では水木が鬼太郎を家から追い出してしまうんですが、ゲゲゲの謎の水木はそんなことしなさそう。
初週の鑑賞者特典のポストカードが、鬼太郎を子育てしている水木の絵で、割と救いのないゲゲゲの謎の中で割と唯一の救いだな……。開封は鑑賞後にしてねって書かれていたけど、確かにこれは観た後じゃないとグッと来ない絵だな。
子供が観られないレベルのバリバリのホラーな上にあまり救いのない内容なので、評価は割れそうだけど、私は好きかな。
あんまり女子供に人権なかったり、水木がバリバリ歩きタバコしてたりするのは、まあ昭和中期の田舎の話なので……。(昭和後期の田舎生まれゆえの納得感)

あと、普通に映像良かったね。背景も綺麗だったし、アクションも迫力あったし、妖怪は怖いビジュアルだったし。大人向け鬼太郎。

とりあえず鬼太郎は、水木のこともお父さんって呼んであげてほしい。特典ポストカードの世界線なら、お父さんでええじゃろ。

最後にもう一つ、重要なこと。

令和のこの時代に胡散臭い糸目キャラの声帯が石田彰だったの、ヤバくない???


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