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門司港里帰り ちょっと重め編

10年ぶりにダンナの実家から帰省のお許しが出たので、門司港へ里帰りしてきた。
昔のこともふり返りながら、
現状を冷静に分析しつつ、
介護問題の解決法を考えてみた。


①過去を振り返ると現状の問題点が見えてくる

〈ちょっと変わった里帰り〉

子供たちが小さい頃、里帰りをしても家には泊めてもらえなかった。(家が片付いていないらしい)近くのホテルを予約して宿泊した。
食事は毎度料理屋を予約して(料理は作れないらしい)外で会食をするというスタイルだった。
息子や孫に会えることは楽しみな様子なので、親孝行のつもりで年に一度は里帰りをしていた。
嫁の私がいると気を使うのかと思い、ダンナと子供だけを帰省させた時も家には上げてもらえなかったらしい。

親戚と言えども他人を家に入れたくない心理。

〈里帰りできなかった理由〉

今回10年ぶりの里帰りになってしまったのは、別にあちらと仲違いしていたわけではない。
単に帰って来るなと言われていたからだ。
それでもあちらが何かしら遠慮をしているのかと思い、
予告なしにひょっこり寄ってみたら、ろくに顔も見せてくれなかった。
それでどうやら本当に会うことに抵抗があるのだと悟った。
コロナ禍はもちろん帰ってくるなと言われていたので、去年はもうそろそろ行ってもいいかと伺うと、
義姉は介護疲れで余裕がなく、とても私達に対面する気持ちになれないということだった。
義母が私たちの顔を一旦見たらずっとその話しを繰り返されるのも煩わしいのでダメだと断られた。

いろいろ考えると会うのが億劫になる心理。

③現状を冷静に見てみると

86歳の義母は4階建の元店舗兼住宅でひとりで暮らしていたが、
去年の11月頃から階段の登り降りがおぼつかなくなり、少し認知症状も見られるようになった。
現在は義母、義姉、義兄(義姉の夫)の3人で平屋建ての住まいで暮らしている。

義母は家の中では自分で歩ける。
トイレやお風呂も手を引いて付き添えばひとりでできるようだ。
食事もお箸を使って自分で食べることができる。
耳も聞こえて受け答えも割にしっかりしている。
以前より神経質なところがなくなり、大らかになった感じだ。

だから、今は身の回りのお世話全般が必要な状況で、
これから先にいろいろなことができなくなってきたら、
いよいよ介護が始まるという状態。

私の母は長年パーキンソン病を患っていたので、
本当に自分では何もできず、 
要介護認定の最も重い要介護5だった。
それを見ていたので、義母の状態はまだそれほどひどいものではない。

本格的な介護生活はまだ始まっておらず、今からだ。


④陸の孤島で孤独な介護生活

〈物理的孤独 スマホもクレカも車もない「陸の孤島状態」〉

今やスマホは生活必需品。
家から出られない不自由さは、
スマホでかなり解決できる。
買い物はネットで申し込んでクレジットカードで支払えば、
一歩も外に出ずに希望の商品が家まで届く。
これが当たり前のことと思っていたが、
スマホもクレジットカードもない生活を送っていれば、叶わないことなのだと改めて気づかされた。

どんな小さな物も、逆にどんな大きな重たい荷物も、自分で買いに行かなくてはならない。
しかも車がないのでバスと電車で出かけて、自分で家まで運ばなければならない。

3人の生活を不自由にしている1番大きな原因は、スマホもクレカも車もないこと。

〈心理的孤独 友人との関係も断ち公的な援助も受けない〉

義母の介護のことで頭がいっぱいの義姉は、ほかのことには気持ちが向かない状況になっている。

子供もいないし外で働いたこともなく、ずっと好きなことだけをしてきたので、
64歳の今になって母親に拘束されるとは思いもしなかったと言っていた。
そんな現状を愚痴れるはずの友達とのおつきあいも絶ってしまったというのだ。
元来は趣味も多く社交的な人で、地元のお友達とランチやカフェや遊びに出かけていたのに、その全てを絶ってしまったそうだ。
自分の現状を友人にさらすことが耐えられないらしい。
私達の年齢だと多かれ少なかれ誰もが介護問題に直面する。
子供はいなくても親がいない人はいないのだから。
愚痴を言い合ったり情報交換するだけでもずいぶん助かるのだが。

頼みの綱は公的な在宅介護サービスだが、介護認定どころか申請も出していないらしい。
これは義母が80歳になる頃から、ぜひ申請をと勧めていたのだが、
他人を家に入れたくない心理
いろいろ考えると億劫になる心理が働くようだ。


⑤現状打破の方策

本格的な介護生活が始まる前の今なら、生活を立て直せるかもしれない。

まずは介護保険の申請をするか、包括支援センターからケアマネさんを派遣してもらうなりして、
現状を見てもらい、
必要な在宅介護を受けること。
その申請の手助けは私たちがしなければならないだろう。

スマホを持たせて、基本操作を覚えてもらうこと。
クレカは義兄名義で持てるのかどうかわからないが、できればあった方が代引きより決済が楽だろう。
こうした手続きもこちらが付き添わないと無理だろう。

最後に、お友達との交流を復活すること。
これは本当に大切なことだ。
遠くの親戚より近くの友達。


⑥肝心の当事者は無関心

こうした説得は息子であり弟であるうちのダンナにしてもらうしかない。
しかしながら、先日の里帰り以降、久しぶりにダンナと会話をし、実家の現状を見てどう思ったか尋ねると、

「別に。」
という返事だった。

なんでやねん!?
私がこんなに考えてるのに??

さぁ、どうしたものか。
放っておいたら意外となんとかなるのか??
いやいやそんなことはないと私は思うのだが。。。


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