観劇感想vol.12 舞台「モノノ怪〜化猫〜」

上野の飛行船シアターにてお芝居見てきました。
こちら去年春にできた新しい劇場のようです。お芝居を見れる場所が沢山増えるの嬉しいですね。
今回はアニメ原作のお話ですが原作は未視聴です。

お話の世界観に合わせられたのか、お客様にお着物を着ておられる方が多くてすごい素敵でした!
会場に足を運んでまで作品の世界に没入するとあって、自分の装いから入り込んでいけるのも観劇の楽しみのうちですね。

個人の感想なので本来の演出意図と乖離した発言しているかもしれませんがご了承を。
あと一応、今回も感想にはめちゃくちゃにネタバレを含みます。

舞台「モノノ怪〜化猫〜」
(公式サイト)

日時/会場
2023/2/4(土)〜2/15(水)
飛行船シアター
(会場サイト内アクセスページ)

キャスト
荒木宏文
岡田夢以
大平峻也
大重わたる
水原ゆき
伊藤裕一
白又敦
西洋亮
遠藤拓海
伊藤わこ
高山猛久
新原ミナミ
中村哲人
波多野比奈
公式サイトより引用

舞台上はだいぶシンプルで、ステージ自体の高さはなく天井がふしぎな形だと思ってたら
まさか舞台上部の壁も舞台上のパネルもぜんぶ映像投影に使うとは……!
チェーザレでも思ったけど本当に最近のお芝居は映像ありきの作り方が主流になっていくのかな。グリーンバックでフルCGの映画を撮影するのと似ている。新しい技術がどんどん浸透していってますね。

原作ミリ知らなので、なんとなくいろんなモノノ怪達がわらわら出てくる話なのかと思ってましたが
基本的には人間が中心で、人間達の思いが産んだモノノ怪を薬売りさんが退治する話だったんですね。
登場人物は特に男性陣が軒並み最悪でウケました。
ねこを傷付ける者は万死に値する。伊藤さん愛猫家なのにこんな役を………

戦う相手がヒトに在らざる物なので、戦闘シーン(?)等々に於いては勿論映像効果がメインなのですが
こちらに併せて、モノノ怪の禍々しいオーラなんかを
ダンサーの方が4人ほど、布をはためかせつつ踊りで表現しておられてすごいかっこよかった!
お話自体は和系ファンタジーぽいのですが、ダンスが入るとなんとなくモダンな雰囲気になってオシャレでいいですね。
映像のふんだんな活用が想定された劇場のようにお見受けしますが、映像一辺倒の演出にならず、出演者の方の身体技術で以て世界観を表現されておられるの
生身の人間が演じられる舞台を見に来てる実感がして個人的にはすごいよかったです。
布に化猫の目を映すのもいい……揺らぐ布に映すことで、形が曖昧でこの世のものではない異形の有り様の雰囲気が感じられて素敵でした。
広げた布の中から1人ずつ現れるオープニングもすごい好き。

あと、今回はコロナ禍以降見に行った中では初めての
客降り演出があるお芝居でした!!
演者さんが不意に真横に現れたと思ったら、周りの視線を浴びながら舞台へ上がって
会場の空気を巻き込んで舞台上へ集中させたり
お話が繰り広げられてる舞台上とは離れた遠い場所に行ってしまったイメージが湧かせられたり
やっぱり客降りがあると、この劇場全体がお芝居の世界に呑み込まれてる感覚になれていいですね……!
コロナ対策のために失われた表現の技術や手段が少しずつ戻ってきていますね。嬉しい……

かなり演劇ならではな演出が多くなっている印象なので
原作見て「ここをああ表現したのかー!」って納得するところが多いんじゃないかと思いました。
逆に原作ファンの方も、既に知ってる作品の新たな表現の幅が見られて楽しかっただろうな。
原作見てもう1回見たいです!

個人の意見ですが、原作見てない観客に「原作見てみたい」って思わせるの
原作のある舞台として最高の着地点な気がする。
だからいつも原作未履修で観劇してます。

※舞台「モノノ怪〜化猫〜」
(チケット案内ページ)

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