二度目の診断書

ここのところ、人生が安定していたのですっかりnoteを書くのをおろそかにしていたが、表題のとおりなので久しぶりに整理のために筆を執った。

三年ほどこの世で一番やりたくない販売職のアルバイトをしてそろそろ落ち着きたいなあ、と転職を決意したのが去年の秋だったのだが職場でごたごたが起こり結局退職は6月になった。
有休消化中に就職活動をし、無事に早い段階で建築会社の下請け会社の事務へと内定を得て7月から勤務開始。

しかし、就労環境が想像と全く違っていたというかなんというか、結論を言えば完全にブラックでした、ありがとうございました。
そこで
困ったことなどを時系列に述べていこう。

初週に通院先を吹聴される

会社の組織図のようなものを把握していなくて、総務の人ではなく別の人が経理担当らしいというのをその時はじめて知った。私の隣の席の人だ。雇入時の健康診断の結果は総務に提出したが、領収書は経理に提出し経費として立て替えた分を返してもらうことになるのは理解できる。
経理の人は私が提出した領収書をちらりと見て私に尋ねた。
「ふうん、ここ、かかりつけなの?」
「ああ、はい。なので頼みやすくて……」
「ここの病院ってさあ、内科のお父さん亡くなってから娘さんの精神科だけなんでしょ笑」

……私は耳を疑った。何を言ってるんだ、この人。こんな、他の職員もいる事務所内で声量も落とさずに。

たしかに、私が心療内科に通っているのは事実だ。しかし、それはセンシティブに扱われるべき内容ではないだろうか。他の人たちが聞いているかもわからない事務所で「あなたは精神科に通っているんでしょう」というレッテルをいきなり貼り付けるデリカシーの欠片もないこの人が私はすぐに苦手になった。

ちなみに、通院先の名誉のために言い添えておくと(このやりとりはそりゃあ心療内科なので主治医に愚痴として聞いていただいた)、新患を断り診療時間を絞って主治医が内科の患者さんをしっかり引き継いでいるとのことだ。つまり、二重に失礼。

母への侮辱

田舎では話のネタは人間についてばかりだ。それはまあ仕方のないことで気にしてはいなかったし、前の職場ではかなり家庭のことについて赤裸々な話もしていたから大丈夫だろうと思っていた。
隣の席の女が尋ねてきた「お母さんは何をしてるの?」

私の母は清掃業関係の仕事をしている。モップの交換、といえば大体察しの付くあの企業だ。近所の家を回って使用済みのモップを新しいものと交換する、週に2日から3日集中して回ってあとはお客さんの都合に合わせてというリズムなのだが、それを週2回ほどのパートと説明するとその女は
「週2日?笑」と鼻で笑った。

ふざけるな、お前に私の母の何がわかる!
作り笑顔を張り付けたまま私はぎゅっとこぶしを握った。たしかに働いているとは金額的にも、拘束時間的にもそう誇れるものではないだろう。
しかし、母だって家計のためにもっと働きたいと言っているのを私は知っていた。だが、我が家には認知症で足が不自由なために要介護の祖母がいるのだ。
ケアマネージャーにはほとんど専業主婦とみなされている母、だからデイサービスはそのパートにしっかり出なければならない曜日だけということになっている。専業主婦扱いだから自宅での介護を強いられている。だからもっとしっかり稼げる仕事に就くことすらできない。
早期退職して年金暮らしをするつもりの父は1日中家にいて家の中のものを勝手に処分する。人のものでも勝手に。だから見ていないと大切なものを捨てられてしまうために家を迂闊に空けられない。
そんなことも知らないのにこの女は私の母を侮辱した、絶対に許したくない。そんな気持ちが募っていく。

仕事上の嫌味の数々

私は前任者がもう退職してしまったために他の支社のひとたちから教えてもらいながら仕事を覚えていた。はっきり言って自分の部署の仕事を覚えるだけでも手いっぱいだ。
職人の給与にかかわる出勤簿の作成。毎日の資材の仕入れ、持ち出しの帳簿作成。締め日を過ぎたら完工現場ごとに人工と資材の総計を出した工事台帳の作成。まずはその仕事を完璧にできるように、と気を張っているところに来客応対や運送会社への対応について嫌味を言われる「あなたの仕事のことは分からないけどもう2か月なんだからこういうのいい加減ちゃんとできるようになって」
私の部署の仕事はこの事務所で私しかできないのに他の人もできるそれらの仕事への優先度を少し下げていたのが悪だと言われるのならそうなのだが、私の仕事内容は知らないのに口を出すんですか?とまあ、イラっと来た。
そして嫌いな人間からこう指摘されると苛立ちのあまり文句言わせないくらい完璧にやってやると自身にプレッシャーをかけてしまう私、あーあ。これが悪いのに。

その他諸々の言動

  • 田舎のサバサバと図々しいをはき違えた物言い(私の幼馴染で大親友の務める企業への中傷)

  • 一般人のモラルなので映画の入場特典をメルカリで売って儲けた自慢

  • 部署のFAX機周りの整理整頓を「あなたがやってあげないとすぐごちゃごちゃになるんだよ?」とわざとらしく言われた。やってあげないとってなんだ、ここの整頓はあなたの仕事って普通に言えばいいのに。

  • 私が調子が悪くて立ち上がれずにいた時に窓を開けようみたいな話になっていた時に動かなかったことに対する嫌味「こういう時は手を動かす振りだけでもしなさいよ(上から目線)

  • 雑用を総務と共謀して私に押し付ける

先ほども述べたようにブラックなので就業15分前に来て担当個所を掃除するということになっている。総務と経理は共謀してこの辺りを自分たちがさも改善しているかのように見えるが、この掃除においてキッチン担当は新聞を捨てる仕事もあるらしい。そんなの初めて聞いたが。
しかもこの量、先週の分からありますが。私の前の週の人には指摘せずに私には言うはなぜなのでしょう。
盆前は私はここの担当ではないのに新聞紙をまとめて捨てるように指示されたが?あなたたちが押し付けているだけでは?という気持ちをぐっとこらえて新聞をまとめて捨ててきた。はーあ。

  • それエクセル使ってる意味あるか~い

これが今回決定打になった(ということにしておこう)
職人の出勤簿はROUNDUP関数で数式が組んである。基本単位は日給、半端な時間を入れると端数は切り上げ処理になる。
しかし、実際は切り捨てで計算しなければならないらしい。

んなアホな

じゃあなんでROUNDUPで数式組んであるんですか、端数切り上げになってないか手計算で確かめてくださいって

エクセル使うのやめろ

それで私は提出した出勤簿に訂正があるとあわてて総務に送った。それに対して総務は一度提出したものを訂正するのはありえませんと私に共通チャットで送ってきました。うん、その言葉来週覚えていてくださいね。

嫌味ばかり言ってくる人間と総務は同期入社で仲良し♡なので私の味方はだれもいない。

もうこの時点で耳鳴りやら不眠やら思考力の低下やら認知機能が滅茶苦茶な私涙腺もバグりまくり、あと自律神経がいかれて手に持ったものを落とすようになっていたので来客用のグラスをうっかり割った。

よっし、辞めっか!(カジュアル)(判断が早い)

覚悟は決まったが私はこう今大変なことになってます、という証拠のために主治医にとりあえず休職の診断書をもらった。3か月のやつを休職させられるか―!お前なんぞクビじゃ!といわれるのを期待していたのだが、どっこい休職できてしまった。

いざ休職当日

前回は親に丸投げしてしまったが私ももうアラサーだし、今回はちゃんと自分で落とし前をつけて来よう。そう思って
総務を別室に呼び出し診断書を提出した

私「こういう診断書が出たのでまずは社内規定を確認させていただきたくて…」
総務「そうなんだぁ…ごめんねぇ、今社内規定作り直してて古いのしかないから私もどうしたらいいか分からないのぉ…」

そうだった。弊社はあまりにもブラックなので先月労基の是正勧告を受けて絶賛黴の生えた社内規定を改定中なのであった。

総務「今日は5時まで(※定時)までいれる?時短勤務じゃダメなの?」

ダメです(ダメです)

総務「とりあえず社長と部長(私の上司)と相談してみますね…」

ここで帰宅して後日また出勤してきて話しましょうとなっても面倒だし仕方ない、引き継ぎのために今日は5時まで働こう、しんっどいが。と思って仕事をしていれば部長は明日も私がいる前提で仕事の話をしてくる。

話、してある…?

できるだけやることを減らして社長と部長と話す前に…と思っていたんだがそんな機会はまったくやってこなかった。
就業時間後かと思って仕事して待っていたのだけれどそんな気配はやはりない。就業時間を1時間ほど過ぎたころ総務に「浪枝さん、これ書いて」と1枚の紙をおもむろに渡される。「休職届」

え、これだけ?

引き継ぎ事項を引き継いで、休職届を提出したら「はい、いいですよ」

……私、この期間中どうなるとかこの期間のお給料のこととかなにも説明されていないが。まあ、いいか。よくはないが。

帰る前には社長に挨拶しなければならない、私はせめてもの気持ちで「ご迷惑をおかけして申し訳ありません……」と言ってみた。

社長、ぽっかーんとしてますが。

なーんも話してないじゃーん(大の字)

そして私が退勤したのは18:30頃さらに言うとこれはサービス残業ということになる。私にそんなことするのありえないですよ、とおっしゃった総務は休職の診断書を出した人間を通常業務に当たらせあげくのはてにサービス残業させました。
こっちのほうが「ありえない」ことでは?という驚きを禁じ得ない。

そんなわけでぬるっと休職に入ったわけだが、辞めよう……という気持ちが固まるだけなのであった。

あと経理の人の言動でかなり気を害したのだけれどこれをモラルハラスメントとしていいのかわからないのですが私の自罰思考と自尊心のなさから判定があやふやで自意識過剰だろうか…?と悩んでいます、現在。

どうしたらいいんだろう、本当。田舎の中小企業とあまりにも相性が悪すぎる、ジェンダーを真面目に大学で勉強したばかりに。





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