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かなりあとで役立つこともある

それに取り組んでいる時は「なんでこんなことをしなきゃいけないんだ」と思うことがある。小さい頃にさせられる勉強や習いごとなどが、その代表だろう。でも、大人になるとわかる。あの時やったことが今の自分につながってくると。

勉強のように明らかに良いとされている物事だけではない。他人から見るとなんの役にも立たない何かが、あとで自分の役に立ってくることもある。ただただ好きな物事を追い掛けているうちに、その物事に関しての知見が深まり、一家言ある人にまでなってしまうこともある。魚が好き過ぎて「さかなクン」になってしまうように。

さかなクンレベルまで深まらなかったとしても、何かに触れていた経験が、かなりあとでふいに役立ってしまうことがある。あれ?これだいぶ前にやったことあるな?みたいな感じで。ちょっとだけ習ったピアノが1曲だけはちゃんと弾けるとか。よくキャンプに行っていたから火の起こし方を知っているとか。散歩をしているうちに道端に生えている草花の名前を覚えていたとか。それで「ああ、これはハルジオンだね」とか言えたりするわけだ。

それがものすごく役に立って自分の危機を救ってくれるかというと、そこまでのことはまずないだろう。でも、昔の出来事が突然、今の自分の目の前に現れてくれる、そのことがまず面白いではないか。覚えていると思っていなかったことが、何かのきっかけで意識にまで上ってきてくれた。その再会は喜ばしいものではないか。そして、かつてそれに接した時の自分を思いだして、懐かしい気持ちになれるではないか。その時、自分が一生懸命だったならなおさら、頑張っていた自分を褒めてやりたくなるではないか。ちょっとしたことであっても、自分が取り組んだことに無駄なんてないのだ。

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