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就活を辞めて大学中退した話




最後の進路選択

大月3年生の冬
わたしは就活を辞めて、大学を中退しました。

それまでの人生では「嫌いではない与えられたもの」をこなしてきた。

「この習い事してみる?」
「この学校受験する?」

そんな「選択肢」は常にあったけれど求められている答えが透けて見えて…

別にそれが「嫌だ」という感情もなかったのでその「答えであろうもの」を選んで生きてきました。

これまでの全てを自分で選んできたつもりだったけど、厳選された3枚程のカードの中から選択してたに過ぎなかったのです。


私は就活が「自分にとって最後の進路選択」だと思っていました。

(今考えればその先も人生は続く訳で、例えば転職だって出来るのにね)


だからこそ、周りが血眼に狙ってた「公務員」とか「大手」とかじゃなくて「自分が行きたいところ」を探しました。

そして当然ですが探せば探すほど選択肢が増え続け、結局どれを選べばいいか分からなかった

「これだ」と思えるものに出会えなかった


就活について考え始めたのは3年生の秋頃だったので、正直まだ「就職活動」の仕組みが分かってなかったんです。

おそらく本来はいくつもの企業を受けるんですよね…? だから完全に「これだ」と思えるものを見つけられなくたって良かったんだと思います。
でも 「自分にとって最後の進路選択」 そう確信していた当時の私は、ぼんやり宙に浮いている自分が許せなかった。

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就活に答えはなかった


本当に「これだ」と思えるものに出会えなかった理由

それは「ハンドメイド作家」という存在を知っていたからなのです。

就活をする中で「モノづくりをしたい」「アパレル等のファッションに携わりたい」という思いが強くありました。

でも「アパレル企業」で「モノづくり」って専門職や余程のキャリアを積まないと難しいと知った。 そして、そもそもどれだけ調べても「ここで働きたい」と目が輝く様な場所には出会えなかった。

そんな中で「自分ひとり」で「モノづくり」を仕事にしている人の存在を知って、初めて「これだ!」と思えるものに出会えたのです。

「個人事業主としてハンドメイド作家になること」


そう、私にとっての最後の進路選択の答えは就活の外にありました。

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「覚悟」を無理矢理作った日


こうして自分にとっての答えを見つけたものの、その後も「就活をしない」という選択に迷い続けました。


「個人事業主としてハンドメイド作家になる」には、もちろん試験や面接は必要ありません。

けれど、それを「仕事」に出来るか否かは全て自分次第なのです。


「とりあえず どこかに就職しておこうかな」

まわりが丁度 就活について動き始めたタイミングだった事もあり、そんな考えが頭に何度も過ぎりました。


でも、それを選んでしまったら…

何ヶ月もかけて「就活」と向き合い、ようやく出せた自分の「これだ!と思える答え」を蔑ろにする事になる。

そもそもそんな適当な考えや行動の傍らで「ハンドメイド作家」という仕事を確立していけるのか?

本当に悩んで考えて「妥協すべきではない」という結論を出しました。


だけど…きっと引き続き大学に通っていたら就活をするまわりの皆を見て、また焦って「適当な就活をしようとする自分」に負けるだろう。


そう考えて、大学3年生の冬に 私は大学を中退した。

「大学辞めるの不安じゃなかったの?」
「就職しないの怖くなかったの?」
「ハンドメイド作家になる自信があったの?」

そんな質問を今までたくさん受けてきましたが、もちろん不安だし怖いし自信なんて全くありませんでした。

けれど私は 「覚悟」を無理矢理作った のです。


人は強いから「覚悟」が生まれるのではなく
「覚悟」があるから強くなれる

初めて 1から導き出した自分の答え、自分にとって「最後の進路選択」だと思っていたものに賭けてみたかったのです。


人それぞれ就活に対する「答え」は全く違います。きっと私はどこかの企業に妥協して就職していたら今頃後悔していただろうし、一方で本格的に就活をせず大学3年生で中退するなんて勿体無いと思う方も居ると思います。

でもね、その「答え」の先に待っているのは「これからの自分の人生」だから自分が納得できる「答え」を選べばきっと大丈夫

就活を辞めて大学を中退した経験は、私にとって「初めて自分の人生を自分で決めた」かけがえのない出来事なのです。

sayamo

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