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「好きな仕事」を見失いかけた話


「好きな仕事」


ハンドメイド作家という仕事を
わたしは自分の天職だと思っています

自分で作った商品を
自分で価格を決めて
自分で宣伝活動
自分で値段設定をし
自分で販売先を決めて
自分で商品を届ける

「自分で」 とは、「自分の力で」
という訳ではありません

商品資材、SNSプラットフォーム、
取引業者、委託先の皆様 他にも…

そりゃもう、たくさんの方の恩恵を
受けながら毎日仕事をしています。

ただ、全てを
「自分で選べる」仕事ではあります。

そこがこの仕事の大好きなところ


でも、そんな大好きなところが
自分を苦しめた経験もありました。


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見失った「理由」


ハンドメイド作家としての収益だけで
やっと一人で生活していけるかも!

そんな希望に満ち溢れていた頃、

この仕事を選んだ理由を見失う経験をしました。


とあるハンドメイドイベントで
他の作家さんと横並びで店頭販売

凄く素敵な作家さんで、
お喋りしたり情報交換したりしながら
お客さんが来るまで備えてました。


「これ、かわいいわね」

お客さんが商品を手に取って、
吟味してくれています。

嬉しいな、、、


「あ、でもこっちの方が
シンプルで良いわね」


そう言ってお隣のブースから取ったのは
「同じパーツ」を使ったよりシンプルな商品

そしてお客さんはそちらを購入して帰りました

何故か、わたしは
この経験が忘れられないくらい脳裏に焼き付き
「商品を作る意味」を見失うことになりました。

もちろん、
お客さんは全く悪くありません
お隣の作家さんも素敵な方だし
商品も素敵なものでした

「同じパーツ」を使うことなんて
この業界では日常茶飯事です


ただ、
色々と自分のこだわりを持って
デザインし制作した商品が

真隣で 「シンプルさ」 と比べられて
選ばれなかった事に相当なショックを
受けてしまったのです。

「私のデザインは良くないのだろうか?

使うパーツ代も、制作の手間も時間も
こっちの方が何倍もかかっているのに」

そんな気持ちが溢れていました。


「こんなことになるなら、
シンプルな商品を作ればいいんだ」

そう考えて制作した商品を
次のイベントで販売

1つも売れることはありませんでした


決して、「シンプルな商品」が駄目だ
と言っている訳ではありません。

シンプルで素敵なデザインは
世の中にたくさんあるし魅力的です。

ただ、わたしがそれをつくった理由は

・手間やコストがかからないから
・なんだかやけくそで

最悪な「理由」でした。


そして、「その商品をなぜ自分が作るのか?」

そんなハンドメイド作家として一番大切な
「理由」すらも見失いかけていました。

こんなものを届けるために
この仕事をしているんじゃない…


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「自分の心がある」選択を


なぜハンドメイド作家という仕事が
こんなにも大好きなのか

それは、最初にも綴った様に

自分で「選択して」
自分で「表現して」
自分が「納得して」
自分が「責任を持って」

できる仕事だからです。


デザイン、制作、宣伝、販売 …
なにひとつとして「自分の心がない」状態で
してはいけない仕事なんだと痛感しました。


人の意見を取り入れるにしても、
他者の力を借りることにしても、


「なぜそれを選んだのか」

1つ1つの事を自分で選んで
自由に仕事が出来るからこそ、
自分の心がある選択をしなければいけない。


それが出来てこそ

「大好きな仕事」であり続けられるのです。


sayamo

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【 関連note】



最後まで読んでくださりありがとうございます!