書影

超日本史

この本には可哀想なことをした、と思っている。いえ、内容の話ではないですよ。たまたま発売時期が、「「日本の伝統」という幻想」「元号って何だ?」そしてこの「超日本史」と続いたので、あまり宣伝できなかったのだ。

でもね、騙されたと思って、まあ読んでみてください。だって以前から評判がよかった本なのです。一番最初は単行本で出ました。

「戦後50年記念本」と、勝手に記念しているのに驚いた! いかにも、ぼくの本らしい。シャレがわかる扶桑社らしい。
これが文庫になった。

これが評判よかったのだ。なんと発売から何年も経ってから、急に増刷を始めたのだ。これはとても珍しいことだし、扶桑社もよく絶版にしないで我慢していてくれたものだ。
単行本から文庫にする時、多少手を入れてはいるが、扱っているのは「邪馬台国~昭和の終わり」まで。今回、平成が終わるので、
「平成分を書き足して、新書にしませんか?」
というありがたい申し出があったので、加筆し、さすがに古くさくなったギャグの数々を、あらたに改訂した(当初の昭和の香りを生かして、あえてそのまま残したオヤジギャグもある)。
そういった「改訂裏話」はcakesに書いた。

表紙カバーを見ればおわかりのように、毎回、しりあがり寿さんにイラストを描いてもらった。実は中にもたくさん、しりあがりさんが描いてくれた漫画が入っているのだ。ゴーカ版なのだ!
一番最初にお願いした時から、しりあがり寿さんはすでに大人気で凄かったのだが、今はさらに、はるかな高みでお仕事をしている。本来ぼくなんかが頼める方ではないのだが、それは昔のよしみで図々しく「また描いてくれませんか?」とお願いしたら、「もちろん!」と快く引き受けてくれた。実はとても忙しい時期だったのに。
大感謝!!!!!!!!!
藤井青銅に興味なくても、しりあがりさんのイラスト、漫画を読むだけで価値がありますよ。遅くなってしまったが、いまさら大宣伝します。ぜひ、読んでやってくださいませ!

そういうわけで、単行本→文庫→新書(平成分加筆)という、かなり珍しいコースをたどった本だ。実は、最初の単行本の時、ぼくが担当していたウッチャンナンチャンのオールナイトニッポンが終わった。本のサイン会に、リスナーにたくさん来てもらった。
そして今回の新書版の時は、現在担当しているオードリーのオールナイトニッポンの武道館ライブ。シャレで藤井青銅の等身大写真パネルを作り、リトルトゥースのみなさんに本を買ってもらった。
個人的には、24年を経た二つのオールナイトニッポンで同じ本の改訂版をリリースし、リスナーに面白がってもらえた……ということに、実は内心グッと来ているのだった。

お読みいただき、ありがとうございます。本にまとまらないアレコレを書いています。サポートしていただければ励みになるし、たぶん調子に乗って色々書くと思います! よろしくお願いします。