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ゲームを用いた子供の自発的学習の促進

”ゲームは教育に悪い”という考え方


そう考える保護者の方々が多いのではないかと考えてアンケート結果を探しました。

 ゲーム機で学習させたくない親は、わずか 6.9%。
 親にゲーム機での学習経験がある場合、「子どもにゲーム機で学習させたい」割合は
60.6%。反対に、親にゲーム機での学習経験がない場合、「子どもにゲーム機で学習させ
たい」割合は 29.5%。
 9割以上の親が「知恵あそびはゲーム機で身につく」と回答。

https://www.obunsha.co.jp/files/document/091021.pdf
2009年 10月 21日 株式会社 旺文社 2023/2/17閲覧

正直、書こうと思っていたテーマと期待外れというか困ったなあ…というのが率直なところです。

とはいえ、この統計データが完璧かというとそうでもないです。
少し統計学について脱線します。面倒な人は目次から飛ばしてください。

上記統計の問題点

統計では”全数調査”と”標本調査”の二つにざっくりと分けることができます。
前者は文字通り、調査したい対象すべてからアンケートをとります。国勢調査が一例ですね。精度は高いですが、膨大なお金と時間がかかります。

後者は、ある一定の集団から”ランダム”に抽出して、全体を予測します。深く踏み込むと、確率論だとか数理統計だとかあまりにも専門性が高くてとても理解できないので簡単な例を挙げます。
味噌汁の味見をしますよね?その時、ほんの一杯で全体の味を確認しています。これです。

すごく上手い例えなのでいろんな人がこの例を提唱したのは自分だと主張しています。名前を認知している限りでは理科大の秋山仁先生だという説がありますが、定かではありません。

この時、”ランダム”な抽出が大事になってくるのですが、旺文社の抽出対象は”幼児向け教育コンテンツの会員及び資料請求者”なんですよね。

これは明らかに教育熱心かつ、いろいろな意味で”余裕のある”集団からの抽出で統計的に完全にとはいえませんが問題があります。そして資料もやや古いです。

本題

ゲームの時間に制限を設ける。保護者の目の届くところに留める。表現に問題のあるゲームはやらせない。など様々な工夫は誰でも思いつきます。ただ、子供の執念というか創意工夫力はかなりすごいので抜け道を作られてしまうことの方が多いです。ネットワークを監視するなり遮断するなり、あるいはキャリアやルーターの設定で完全に制限できてしまうのですが、多少の知識と手間暇がかかります。多忙な方ほどこれは難しい。そこで意外な提案をします。それは、

制限を緩めてみること

考え

家庭内ルールが厳しければ厳しいほど、子供は反発します。それが良い方向にいけばそれはそれで構わないのですが、悪い方向に行ってしまった場合、精神を病んだり成人した後社会に迷惑をかけるように爆発してしまったり…、最近のニュースってそういう背景もあるのではないかと推測しています。

ただここでのルールを緩めるというのはあくまで程度の問題で、無制限にやらせる訳にもいかないでしょう。彼らは多くを経験して、成長していく必要があります。

提案するのは簡単なルールです。それは攻略情報を与えない、それだけです。

ロジック

大抵のゲームは、公式ホームページに必要情報は掲載されています。操作方法、技の種類、ダメージ量…。問題になりがちなソーシャルゲーム、ガチャが存在するゲームですら、実はキャラクターの排出確率というのは表記するように義務付けられています。

攻略情報を見てしまうと子供は楽をします。漫然とゲームを遊ぶだけになってしまう。それが休息になる、メリハリをつけるという方針ならそれでもいい。

ただ、どうせならもっと効果的になるのではないか?僕は考えました。そこで思い至ったのが上記のルールです。

繰り返しになりますが、攻略に必要な情報は公式サイトにあります。最近は説明書が添付されていないのでそれが厄介なんですよね。

こうするとどうなるか?子供は攻略のため、試行錯誤を始めます。頭を使うようになるのです。この時、ダメージ計算や確率を考える必要が出てきます。するとどうなるか?勉強が必要になるんですよ!

これが僕の提案する自発的学習です。

ただ何事もやりすぎは良くない、時にはヒントを与えるのも良いでしょう。

ちなみに、僕はいわゆるソシャゲ(スマホゲーム)ですら、一般的なゲームの定価(高くても一万円程度でしょうか)くらいなら課金も許可していいと思います。ただソシャゲは必要な創意工夫が、体感では高校生レベルには達していないと難しいとは思います。

終わりに

そうは言ってもなんだかんだ抜け道を見つけてしまうのが、子供です。まあそれも創意工夫の一種です。モラルに反しない限りでは、度がすぎない限りは看過するのもアリかもしれません。

最後に、統計のことをざっくりと知りたい方に書籍の紹介です。

易しいもの↓

ガチなもの↑

ありがとうございました。
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