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伝え方と接し方がすべて


心理学に「ジョハリの窓」という言葉がある。

自分が知っている自分、他人が考えている自分を4つのカテゴリ(窓)に分けて考える方法だ。

社内研修やコーチングでも使われる手法なので、ご存知の方も多いかもしれない。

自分は気づいていない「盲点の窓(他人から見た自分)」や「秘密の窓(自分だけが知っている自分の秘密)」に分類された内容を知ることで、自分と他人の認識のズレを理解し、他人の認識を受け入れる。

そうすることで『自分にはそういう面があるかもしれない』と思えるようになり、左上の「開放の窓」の領域が大きくなっていく。

認識のズレが軽減され開放の窓が広がると、他人とのコミュニケーションがスムーズとなり、対人関係によるストレスも軽減されるそうだ。

「俺は/わたしは人からどう見られても平気!」という心の強い方には効果がないかもしれないが、ジョハリの窓は、新しい自己の発見に活用できる他己分析だと思う。

自分は自分をよく知っているつもりでも、表現しなければ人には伝わらない。
だから「誰も本当の自分を理解してくれない」と思うときは、単純にコミュニケーション量を増やしたり、伝え方を変えてみるのがよいのかも。

伝え方と接し方で印象はガラリと変わる

新卒で入った会社で、上司のひとりに酒の席で「何も悩みとか無さそうだよな。うらやましい」と言われたことがある。

内心「は?毎日悩みだらけだよ。なんなら人生ずっと悩んできたよ」と思ったが、それと同時に「この人(上司)の前では本音を漏らさず明るい自分を演じているのかも」と気づいた。

新卒の頃は同じフロアに同期が一人もいなかった。毎日顔をあわせる一回りも二回りも年上の大人たちと働くには、どんな面でもしっかりしていなければと自分を奮い立たせ、いつもニコニコ真面目に対応していた。(いまは可能な限りあらゆる面で手を抜いている)

多分あれが、ジョハリの窓的体験だったんだと思う。当時この心理学を知っていれば、上司にグチの一つや二つや三つでも吐き出して、認識のズレを埋めることができたかもしれない。

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「普段はおだやかだけど、心の奥に燃えたぎる炎のような情熱を持っているよね」

そう言ってくれたのは、二つ目の会社で仲良くなった先輩だった。何について話したかはよく覚えていないが、わたしはその日熱弁したのだと思う。

自分の考えや自分自身をまるっと受け入れてくれるような経験は、気恥ずかしさもありつつとても嬉しいものだった。ジョハリの窓でいう「開放の窓」が無意識のうちに広がった瞬間だったのかもしれない。

昨日からはじめた30 Day Writing Challengeの2日目。お題は「今まで誰かに言われた言葉で忘れられないこと」だったので、相反する2つの言葉を書いてみた。

伝え方や接し方で、相手が抱く自分の印象はガラリと変わる。

不条理なイジメやハラスメントをのぞいて、多くの人間関係の悩みは、ジョハリの窓を埋め合うことで解決に近づくのではないだろうか。

とはいえ、苦手な相手と互いの印象を書きあいっこするのは難しいかもしれない。そのため、日頃から相手に言われている言葉をヒントに「自分にはこんな面があるのかも?」と認識してみるのが第一歩だ。

ジョハリの窓はあらゆる人間関係において、誰もが知るべき心理学のひとつだと思う。こういう人生に実際に役立ちそうなTipsや考え方を、中学生くらいから学校で教えてくれないものだろうか。。。

そんなことをアラサーになった今思うのだ😯


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