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死すべき定め#3

『死すべき定め』 アトゥール・ガワンデ
3.依存
4.援助

まとめ
介護施設は、入れられる人にとっては、刑務所と同じように感じているかもしれない。それは、自らの安全と引き換えに、自由な生活を取り上げられるからである。
起床時間、就寝時間は決められてしまい、自分の好きなものを食べることができない。また、同じように生活している人が、もう自力で歩けなかったりしているのを見ると、自分のプライドが許せず、反抗してしまう。

自分は求めているのは自立であるが、大切な人に求めているのは、安全である。

また、高齢者は新しい人との交流や経験を大切にするより、親しい人や家族との時間を大切にする傾向にある。これは、年齢に限らず、死を自覚するかによって変化する。高齢者は、加齢による死を自覚する人が多いためにその傾向が見られるが、大きな事故や病気をした人にもこの考え方の人がおおい。
つまり、死期を悟ると、野望やうぬぼれを望むより、安らぎと絆を重視するようになるのだ。

ここまでを読んで、高齢者への対応の難しさを思い知った。身体的な心配をし、介護者を雇ったり、老人ホームにいれたとしても、高齢者からしたら不満足なものである可能性が高い。しかし、長寿が進んだ現在では、自宅で介護するのも難しくなっているのが現状である。

ファスト&スローにも書いていたが読んだが、その人の生きざまは最後の過ごし方による影響が大きい。最後をいかに、幸せでいるかを選択を自己でどこまで責任をもつか、または、どこまで妥協し人に頼るかを決めておくことが重要である。

また、小学生の時にやった高齢者体験はますます介護の必要性を押し進めて、精神的な面への考えが欠如しているのではないかと考えた。
高齢者体験は、足に重りを着けたり、視界を悪くするようなゴーグルをつけて周りを歩くものだが、それは身体的不安を強調し、結果として老人ホームとか介護者を雇いましょうとかいう話に今ならなりそうだ。(もちろん、学校ではお年寄りには優しくしましょうという結論になるのだが)精神的不安も難しいがともに考えなければならない。

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