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非正規でも稼いでいる人がいる、は本当?

こんにちは、神奈川県川崎市で非正規シングル女性の支援をしています、あずみです。

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団体を立ち上げてもうすぐ半年が経とうとしています。活動を通じていろいろな人とお会いしたおかげで、たくさんのアドバイスやご意見をいただくことができました。

その中で「非正規職の女性についてこのような考えを持つ人がいるんだなあ」と思う意見もしばしばいただくようになり、これまで自分がコモンセンスだと思っていたことを見直す機会にもなりました。

こちらのノートでは、それらみなさんのとの会話の中から生まれた「もやっと」した仮説を検証をしていきたいと思います。

第一回目の今回は「非正規職でも、稼いでいる人はいる」という仮説を検証してみます。

非正規雇用の女性は96%が年収300万円以下

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私たちは、非正規職の女性が経済的に自立できるように活動をしています。収入の安定がポジティブな生き方につながると考えているからです。一方で、主に40代以上の方から

「非正規職でも、稼いでいる人はいるよね?」

というコメントをいただくことがしばしばあります。

シングル女性研究の金字塔ともいえる、『シングル女性の貧困――非正規職女性の仕事・暮らしと社会的支援』(明石書店・2017年)でも、40代の当事者女性が「派遣は、仕事のできる人の働き方だった」と述べています。

でも、このような方って、実際にどのくらいいるのでしょうか。

そんな人が目立った時代もあったかもしれない

1985年に労働者派遣法が制定された当時は、派遣という雇用形態は通訳やソフトウェア開発など一部の業種のみに限定されていました。その中には専門性が高いがゆえに、派遣を選ぶ方もいたのかもしれません。

多くの人が正社員という雇用形態で働く中で、専門性が高い派遣労働者は目立ったのかもしれません。

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ところが、国税庁平成28年度民間給与実態統計調査によると「非正規雇用」の女性の給与は、200万円以下の人が79%、96%の人が年収300万円以下でした。

年収300万円の場合、手取りは20.7万円
年収200万円の場合の手取りは14.0万円になります。

これでは、自立はなかなか難しい水準ですね。このような方が、非正規雇用の方の96%を占めています。

4%の人はそれ以上の年収を得ているのかもしれませんが、その人たちには少なくとも経済的な支援は喫緊の課題ではないでしょう。一方で、のこり96%の非正規雇用の人は何らかの形でのエンパワメントが必要だ、と言えるではないでしょうか。

"雇われている"と、年収300万円以下というのがミソ

個人的には、「雇用形態」が「非正規雇用」である人の年収が300万円以下というのがミソだと思っています。つまり、雇われていない人はこの統計調査に反映されていません。

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「業務請負」や「個人事業主」等で雇われない働き方をしている人の収入がいくらなのか、まだ調べられてはいませんが、たとえば企業で働きつつも「プチ起業」などをして「雇われない」収入を得ることで、自信の向上と生活の安定につながるのかなあと思っています。

今はまだまだ準備段階ですが、今後、上記のような働きながらの「プチ起業」を応援する講座も始めていきたいと思います。実現したら報告しますので皆さん、応援よろしくお願いします!

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