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読書日記(2024.2.23) 大江健三郎 江藤淳 全対話
書店で立ち読みした。1400円でも買いたいとは思わなかった。
大江健三郎が存命だったら出版されていないであろう本である。
『万延元年のフットボール』が発表された頃の対談が掲載されており、江藤淳は、作品に対して、見当違いの批判を延々、大江健三郎にしていた。
安保闘争という政治運動への挫折をテーマにしているのに、そのことに関して、江藤淳があまりピンとこないのか、触れていなかった。
(おわり)
読書日記(2024.2.20) こんなこと
ウェンダースの『パーフェクトデイズ』で役所広司が古本屋のゾッキ本の棚から幸田文の『木』を選んで購入するシーンがあった。
ゾッキ本、見切り品のことである。100円均一の棚である。
私は、『パーフェクトデイズ』を松竹相生座に見に行った帰りに、アーケード街にできた(いつからできたのか知らないが)古本屋に寄ったら、ゾッキ本の棚に幸田露伴の岩波文庫が2冊あったので買ってきた。
微妙に渋いラインナップの
トルストイ『戦争と平和 第二部第五篇』読書会(2024.1.26)
2024.1.26に行ったトルストイ『戦争と平和 第二部第五篇』読書会の模様です。
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解説しました。
思想上の大祖国戦争
第二部 第五編の内容は、ナポレオンのモスクワ侵攻の前夜祭といった印象である
ロシアの近代化の旗振り役だったスペランスキー伯爵の突然の失脚と流刑、アンドレイとナターシャの婚約破棄、そしてモスクワ上空に現れた、時代と運命の転換点を象徴するよう
トルストイ『戦争と平和 第二部第三、四篇』読書会(2024.1.12)
2024.1.12に行ったトルストイ『戦争と平和 第二部第三、四篇』読書会の模様です。
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解説しました。
私も書きました。
ロシアの魂
年末NHKBSで放送していたので大島渚監督の『戦場のメリークリスマス』を久々に見返した。ビートたけし氏演じるハラ軍曹を見ていて、ロストフ家の狩猟頭ダニーロみたいだなと思った。
財政破綻で大変なロストフ家ではあるが、まだ一
トルストイ『戦争と平和 第二部第一、二篇』読書会(2023.12.15)
2023.12.15に行ったトルストイ『戦争と平和 第二部第一、二篇』読書会のもようです。
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私も感想文を書きました。
『戦争と平和』を読めば、現代のロシア人のこともよくわかる
フランス革命によって国王政府が打ち倒され、教会の権威も失墜したフランスでは、ブルジョワの政治参加とナショナリズムの高揚により、一気に近代化が進んだ。そして、ナ
トルストイ『戦争と平和 第一部第二篇』読書会(2023.11.17)
2023.11.17に行ったトルストイ『戦争と平和 第一部第二篇』読書会のもようです。
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戦争という現象
解説音声で、自分の感想はもうだいたい喋ったので、抽象的なことを書かせてもらうことにした。
200年前にあったナポレオン戦争をいろいろな側面から描いている小説である。『戦争と平和』を読んで、何を学べるかといえば、戦争という「現象」のわ
読書日記(2023.11.8) エルドアンと宗教右派
NHK BS1スペシャル トルコ大統領選 あぶり出された少数派の声をみた
ロシアのウクライナ侵攻や、イスラエルとガザ地区の戦争などでトルコの外交的重要性がますます増しているという。
そんなトルコで、少数派であるイスラム教アレヴィはやクルド人が、エルドアン政権によって右傾化したトルコ社会で迫害されているという。
600年続いたオスマン帝国が第一次世界大戦後に崩壊し、現代のトルコを建国した初代大
読書日記(2023.11.7)モラル・ハラスメントの加害者は論争が好き
積ん読であったこの本を少し読んだ。
夫婦間のモラハラ、職場でのモラハラについて具体例を出して紹介している。
モラハラというのは、自己正当化からはじまるものであるというのが持論である。
私も、もしかしたらモラハラ気質の人間かもしれないので、謙虚に戒めとして読んだ。
また過去にモラハラ気質な人間が同僚にいたので、そういう人間の思考や行動の因果関係を知るとともにに、モラハラに対処するためにはオス