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選んでいるのは、あなた

「コミュニティ」なんて簡単な言葉では済まない関係性がある。
僕らがスタジオにしているSHIKIAMI CONCONには、友人でもあり家族でもあるような不思議な繋がりがある。数多の泥酔の夜を重ねて、苦情が来るほどの爆笑と同じくらい深い話を重ねてきた仲間がいる。

外から見ると「繋がりが強くて入りにくそう」とよく言われる。
ヘラヘラ笑って聞いているけど、当たり前じゃんと思っている。全ての人に愛されようとなんてしちゃいない。大切な人たちだけと向き合えたら、それが僕は正解だと思っている。

海や川で飛び込めない人と同じような気がしている。
全く知らない他者と向き合う勇気がないのであれば、おそらくこの場所は心地がいい場所ではないだろう。僕らは人を選んでいるんじゃない。選んでいるのはあなただよ、と毎回思う。

八方美人にはなれないというか、なることを否定した人たちの方が多いかもしれない。何か各々の正しさを持って、人それぞれが持つ正しさを認め合う不思議な感じがする。なのでありのままでいる人が多いし、松倉を見てもらったらわかると思うけど、家かな?ってくらいの過ごし方をしている。

誰かが出張から帰ってきたら「おかえりー」というし、どこかに行くのなら「いってらっしゃーい」となる。コンコンを卒業した人もたくさんいるけれど、いまだに家族的繋がりでイベントを一緒にやったり、なんというか親戚みたいなものだ。

ワインじゃんけんというものが生まれた。大学時代の同級生と松倉の戦いだ。その戦いは戦果を広げてたくさんの酒バカがワインじゃんけんに巻き込まれる。負けたらボトル1本。潔い戦いだ。ちなみに負けなしである。

サイコロもスタメンだ。いつも松倉のポケットにはサイコロが入っている。退屈で仕事もしたくなくて逃げ出したい夜に僕らは賽を振る。ただの確率のゲームにみな前のめりになる。この前はアブサンが2本空き、たくさんのトラウマを生み出した。

この野蛮なゲームに嬉々として参加している仲間たちは、最初は知らない人同士だった。人見知りもいるし、そうじゃない人もいる。たくさんの夜と言葉とお酒を交わして今がある。いまだかつてない盛り上がりを更新し続けるこのつながりをコミュニティなんていうカタカナで処理ができない。

何が近いかと思ったら「郷土」かもしれないと思った。
生まれ育った町とは違う「もう一つの郷土」。
コミュニティなんてものではなくて、僕たちは第二の故郷みたいなものを生み出したのだと思う。松倉が何をしたかなんて、何もしてない。サイコロ転がそうぜ、じゃんけんしようぜ、そんな遊びのお誘いをしただけ。

ここに集まる小さきもののあれしようこれしようの連なりが、切っては切れない強いつながりを生み出したなと思う。こういうものは作ろうと思って作れるものじゃなく、ただただいい奴らが奇跡的に集まってきたのだと思う。
世間はコミュニティって言葉が乱立している。繋がっているようでただの枠組みなものもたくさん見る。本当のつながりを作っていこう。そして、それは簡単にはできないし、無数に郷土は存在し得ない。

あなたにとって大事な場所はどこなのか。
そういうことをコミュニティという言葉を見るたびに思うのでした。

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