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『マーケター』に転職する際の分かれ道~支援会社とは?~

こんにちは。BtoBマーケターです。
私はこれまで中小規模のBtoB事業会社に複数在籍し、マーケティング業務に従事してきました。

その実務経験の中で、疑問に思い直面したこと、試行錯誤したことやその解決策、「BtoBマーケティングあるある」を、noteでまとめていきたいと思います。

今回は、【『マーケター』に転職する際の分かれ道~支援会社とは?~】のテーマにてまとめます。

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◆『マーケティング職』『マーケター』は人気ですが。

転職市場でも人気職種の1つである『マーケティング職』『マーケター』。

なのですが、『事業会社』に転職するか『支援会社』に転職するかによって
求められる思考や業務の性質が異なります。

自分自身も異なる職種からマーケターに転職した経験がありますが、その経験を踏まえつつ、事業会社・支援会社それぞれに求められるモノなど含め、転職活動時に「知っていればよかったな」と思う内容をまとめていきます。

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◆支援会社のマーケティングとは?

支援会社とは、「営利を目的として自社で取り扱う商品やサービスを展開する企業」である事業会社をクライアントとして、マーケティングや関連するITサービスなどを提供する会社と表現できると考えています。

その支援会社のマーケティングとしては、クライアントである事業会社が抱えるマーケティングに関する課題を解決するために、自社内もしくは関連企業・パートナー連携会社とチームアップ、プロジェクトを編成し、進めていくケースが多いと思われます。

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◆支援会社のマーケターの仕事とは?

支援会社は、クライアントである事業会社が抱えるマーケティングに関する課題を解決することで報酬を得るビジネスを展開しますので、事業会社のマーケティングに即した業務が挙げられます。

戦略立案のためのコンサルティングや分析・調査、施策に関わるコンテンツ制作、広告などでプロモーションをかけるなど、さまざまな領域があります。

≪戦略に関わる≫
・戦略コンサルティング会社

≪戦術に関わる≫
■広報宣伝

・テレビや雑誌、新聞やWebなどのメディア運用会社
・コンテンツ制作会社
・広告代理店・PR会社

■販売促進
・展示会出展コンサルティング会社
・(広く捉えれば)展示会運営会社
・イベント開催コンサルティング会社
・ノベルティ・販促ツール制作会社、印刷会社など

■デマンドジェネレーション
・Webサイト解析ツール提供会社
・MAツール提供会社
・コンテンツ制作会社
・広告代理店・PR会社

※マーケティングの施策については下記記事をご覧ください。

支援会社のマーケターの特徴をざっくりとまとめると下記となります。

・事業会社が抱えるマーケティングに関する特定の課題にサービスを提供して解決に進めることから、その特定の領域を深く理解するため「専門性が高い」業務となります。

・解決すべき課題がスポットのプロジェクトであれば、1イベント・1施策を担当することになるため、1サイクルが回る数か月といった比較的に短期的な周期の業務となる傾向があります。

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◆支援会社のマーケティングのメリット/デメリットとは?

◇支援会社のマーケティングのメリット

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・深く(狭く)マーケティングに携われる
まずメリットとして挙げられるのは、「深く(狭く)マーケティングに携われる」という点です。

(総合的に支援する会社もありますが)ある特定の領域に特化した支援を提供する会社が多いため、特定の領域に深く携わることになります。

またプロジェクトごとにチームを編成し取り組むことから、クライアントに対して高い付加価値を提供することになるため、プロフェッショナルとして個人としても知見を蓄えることができます。

・業種や規模に関係なく幅広い経験ができる
次に挙げられるのは、「業種や規模に関係なく幅広い経験ができる」という点です。

クライアントによって業務や会社規模が異なるため、さまざまなフィールドで業務を展開できるというのはメリットと言えます。

・ダイナミックな案件に携わることも可能
クライアントによっては、多額の予算を投下する案件もあります。
多額の予算ということは成果もよりダイナミックになる傾向がありますので、この点も良さ・やりがいだと思われます。

◇支援会社のマーケティングのデメリット

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・ハードワークになりがち
複数のクライアント・プロジェクトを並行して担当することも多いので、
自ずと業務量が膨大になることも多いと言えます。

事業会社に在籍時に委託していた支援会社さんの中には、定期ミーティングの際に会うと常に疲れている様子で、聞くと案件に追われて追われて疲弊しているとよく言っている方もいました。向き不向きかもしれませんが。

また、クライアントとの折衝や調整が必要なので、担当や案件との相性によっては耐えられなくなるケースも。

・自由度が低いことも
クライアントありきの業務となるので、クライアント側の意向が強すぎて限定的な範囲しか関われないといったケースもあり得ます。

・案件規模によってプレッシャーが大きくなることも
多額の予算が投下されるプロジェクトになると、成果も失敗も大きくなるので、その点がプレッシャーになってしまうかもしれません。

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◆支援会社のマーケターに求められるものとは?

・『専門性』と『個の力』
事業会社が抱えるマーケティングに関する特定の課題にサービスを提供して解決に進めることから『専門性』そして『個の力』が重要になります。

また短期間でプロジェクトが回ることが多いので、短い期間でプロフェッショナルになりたいという成長意欲の高い方に向いているかもしれません。

・クライアントが抱える課題を『理解する力』
クライアントである事業会社が抱える課題を精度高く理解する力が必要になります。

クライアント側は比較して専門的な知見を有していないことが多く、誤った「思い込み」をしていることもあるため、ヒアリングし、課題を紐解くなどのスキルが必要なケースもあります。

・わかりやすく『言語化する力』
プロジェクトごとにレポートなどでクライアントに説明することを求められます。

クライアント側にとっては、専門的過ぎる内容となることも多いため、クライアントが理解できるよう言語化する力が求められます。

・一定以上の『耐久力』
クライアントやプロジェクトによっては、定期的にレポートベースでやり取りする場合もあれば、クライアント先に常駐して案件に取り組むなどさまざまなケースが考えられます。

また、上述の通りハードワークになりがちなので、外的環境・業務量に対する一定以上の耐久力が求められます。

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◆最後に

最後に。下記の書籍にも書かれていますが、『マーケティング』への理解が乏しい会社ほど、マーケティングの専門家に対する要望は無闇に高くなりがちです。

成果を出すために必要な投資額や時間の見込みが甘くなり、無理筋な要求を突きつけられる恐れがあります。

さらに、過剰な期待も持たれがちです。期待が大きい分、失望に変わると大きな摩擦が起きる要因にもなり、評価や処遇が後から大きく落ちるケースも散見されます。

『マーケティングの仕事と年収のリアル』(著)山口 義宏、ダイヤモンド社

これは事業会社にも支援会社のどちらにも言えることですが、支援会社に所属するマーケターの場合、事業会社側は専門的な知見を有していないことが多いため「無茶振り」を受けることもあります。

自社やパートナー会社のリソースや保有スキルによって冷静に対応すればよいのですが、知見を有していないが故、ある種「勝手に」失望されるケースもクライアントによってはありますので、正しく期待値を下げることも場合によっては必要かもしれません。

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クライアントによって業種や案件規模などが異なり、比較的短期間にプロジェクトを回していくことから、自身に専門性が見に付くのを日々実感しやすいため、やりがいを多く感じられると思います。

ですが、ハードワークになりがちなので、ワークライフバランスを頭の片隅に置いて、心身のバランスを崩さずに取り組むことが支援会社のマーケティング・マーケターに求められるのではないかと思います。


BtoBマーケターより。

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