摩訶不思議な野菜、フェンネル

一見すると玉ねぎのような、丸くなったセロリのような。しかし葉っぱはハーブのような味わい。それを初めて見たのは、確かイタリアのスーパーマーケットだったように思う。私にとってとてもセンセーショナルな出会いだった。とりあえずオリーブオイルで炒めた味わいに「なにこれ、不思議でおいしい！」と。

当時私はイタリアに住み、とある都市の郊外に建つ1DKのこじんまりとしたアパートメントで一人暮らしをしていて、そこはガスコンロが３つと、ビルトインのオーブン、大きな冷蔵庫に食洗機付きの、1DKにしてはとても立派なキッチンの付いた部屋に住んでいた。

それまで日本で学生時代を過ごした部屋は、今は見かけなくなった一口の電気コンロのすぐ横に間髪入れず小さなシンク、飲み物以外ほぼ何も入らない小さな冷凍冷蔵庫（レタスとか入らないし、入っても凍る）が下に付いたミニキッチンの部屋に暮らしていた。

おお、まさにこういうかんじ、、↑

この狭小キッチンにもかかわらず訪ねてきた友人に、もつ鍋（鍋だからままだよし）、ビーフシチュー（煮込みだからまだよし）や、「タイ料理ナイト」と題して生春巻きやヤムウンセン、パッタイやタイカレーを作っていたのだけど、あのコンロとスペースでどうやって料理したのか未だ信じられない。（洗濯機の上のスペースも総動員してたけど）。ちなみに若い頃ってタイ料理やベトナム料理やスパイスカレーにハマるのはなぜだろう。