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【これからの日本漫画⇔海外コミック】書店やりたい私の市場研究

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「好きな漫画は読んで終わりではなく人にもススメたい、というかリアル店舗で売って仕事にしたい!」と夢見る中年サラリーマンの、日々の市場リサーチの結果をアップしていきます。 特に外… もっと読む
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#スペイン

【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.08.19~2019.08.25)

先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」の公表と考察を行いたいと思います。(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでのアメリカご当地コミック売れ筋トップ20:イラン発『ペルセポリス』がついに2位へ!! G7ではイラン問題も揉めに揉めたそうですが、そんな中、アメコミ市場では先週に続き、イラン出身のマルジャン・サトラビによる『ペルセポリス』が絶好調。とうとう2位にまでやってきました! ハリウッド映画でイラン系を

【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.07.22~2019.07.28)

先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」が揃いましたので、以下7/22~7/28分データの公表と考察を行います!(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでの日本漫画売れ筋トップ20(2019/07/22~2019/07/28) 先週、伊藤潤二先生の『うずまき』がなぜかベスト10以内に入っていることへの嬉しいオドロキを表明したばかりですが、今週はそれに続いて第12位に同じ伊藤潤二先生の『ギョ』の英語版が入って

【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.07.15~2019.07.21)

先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」が揃いましたので、以下7/15~7/21分データの公表と考察を行います!(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでの日本漫画売れ筋トップ20(2019/07/15~2019/07/21) 銃夢(Battle Angel Alita)、ベルセルク、進撃の巨人(Attack on Titan)の強さは相変わらず、ティーンタイタンズの「日本漫画枠」への乱入も相変わらずの傾向

【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.07.08~2019.07.14)

先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」が揃いましたので、以下7/8~7/14分データの公表と考察を行います!(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでの日本漫画売れ筋トップ20(2019/07/08~2019/07/14) 先週と同じ集計方法で、7日間での売れ筋ランキングをスコア化し、ランキング上位20までを出力しています。 銃夢(Battle Angel Alita)と同率1位に出現したのが、Teen

【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.07.01~2019.07.07)

先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」が揃いましたので、以下7/1~7/7分データの公表と考察を行います!(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでの日本漫画売れ筋トップ20(2019/07/01~2019/07/07) 今回からは、7日間あのランキング推移ではなく、「7日間のランキングの総合スコア」を出して、20位までをリスト出力してみることにしました。 ・日ごとに推移を追っても、上位に動きが少なくて面

【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.06.24~2019.06.30)

先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」が揃いましたので、以下6/24~6/30分データの公表と考察を行います!(※データの収集方法はこちらの過去記事を参照ください) ■amazon.comでの日本漫画売れ筋トップ10(2019/6/24~2019/6/30) あれ?先週まではヒーローアカデミアの独壇場だった状況が、少し変わっていますね。 今週強かったのは、Battle Angel Alita。『銃夢』がハリウッド映画化された影響で、原作の英

【海外マンガ事情】西欧各国での日本マンガ・ご当地コミックの売れ筋ランキング分析(2019.06.17~2019.06.23)

先週の記事に引き続き、今週分の「海外市場での日本マンガ売れ筋データ」が揃いましたので、以下6/17~6/23分データの公表と考察を行います! ※データの取得方法は先週のこの記事を参照ください。 ■amazon.comでの日本漫画売れ筋トップ10(2019/6/17~2019/6/23) 相変わらずの「ヒーローアカデミア」の強さが目立ちます。 他に目立つ名前としては「進撃の巨人(Attack on Titan)」、「バトル・エンジェル・アリータ(銃夢のハリウッドリメイク

【スペインから究極の書籍が届きました!】スペイン漫画100年の歴史を総括する大著!私の他にこれを持っている人間は日本に何人いる!?

以前の記事で紹介した通り、スペインの非営利団体TEBEOSFERAが編纂した、1880-2012までにスペインで出版されたマンガ作品の一大カタログ、「Gran catálogo de la historieta」をスペイン本国に発注していたのですが、 ついに、届きました! これは希少本です。日本で私以外にこんな本を持っている人が果たしているのでしょうか?いたとしても数名のハズ! 届いた梱包がこちら。うおおお、デカい!比較のために日本の文庫本を置いてみましたが、この迫力。

『聖闘士星矢』海外版で今度はスペイン語の基本会話も勉強しよう!

先日の記事に載せた通り、イタリア語版に続いて、今度はバルセロナから『聖闘士星矢スペイン語版』が届けられました! 日本マンガの海外展開をめぐるnoteを書いている私にとってよい資料であるのみならず、外国語マニアを自認する私としては、生きたスペイン語を読めるのが嬉しい限り! そこで以前にこちらの記事で「聖闘士星矢で学ぶ基本イタリア語」をやったように、今度は「聖闘士星矢で学ぶ基本スペイン語」をやってみましょう! まずは基本!「な、なにぃ?!」と叫ぶときは、como!聖闘士星矢

「聖闘士星矢」のスペイン語版も届きました!第一印象:「やけにデカい」「出版社はまたしてもバルセロナ」

以前に別の記事で、イタリア語版の聖闘士星矢のことを紹介しましたが、今度はスペインから翻訳版が到着しました!さっそく早起きして読み耽っております! 第一印象その1:やけにデカい 梱包を解いて、取り出してみて、まず思ったのは、「あれ?やけに大きい!」ということでした。B5版のハードカバーくらいの寸際で作られています。 上の例でいえば、右から「日本の文庫版」、真ん中が「日本の単行本」、左がスペインの聖闘士星矢です(うちにたまたまあった、「うしおととら」と「蟲師」を比較対象に使

スペインのマンガ事情と歴史がすべてわかる究極の書籍を発見!その名も”Gran catálogo de la historieta”、よくぞまとめてくれました!

以前の記事で、スペインの非営利団体TEBEOSFERAがネット上でスペインのマンガの総攬データベースを公開している、という話をさせていただきました(⇒https://www.tebeosfera.com/catalogos/)。 その同じ団体のサイト内にて、このような出版物の紹介がされておりました。 ちょっとこの仕事ぶりは、素晴らしくないですか?! 1880-2012までにスペインで出版されたマンガ作品の一大カタログ、とのことです! 内容としては、この130年間に発行さ

「自分もがんばろう!」という気持ちがグンと高まる、バルセロナで政府公認ガイド資格を取った日本人の方の奮闘記をご紹介!

今回は、このnoteのメインテーマ「日本マンガの海外展開」や「外国語学習」からの派生テーマとして、「外国で働きたい」という夢を持っている人にはとても参考になる本を見つけたことの、紹介記事となります。バルセロナという異国の地で働くことの感覚がわかるだけでなく、「僕も、私も、何かやってやろう!」という気持ちが高まる本となります! 著者は、山田修平さんという、日立製作所からの出向でバルセロナで働いていた方。前半が「いかにしてバルセロナ現地の仕事を得たか」、後半が「バルセロナの観光

【漫画の海外展開の話のつづき】スペインのマンガ事情を調べるにはこのサイトが最適!超便利な【TEBEOSFERA】の使い方をご紹介!

これまでEU圏における日本漫画の展開を、 各国の市場比較、ポーランドの事例、フランスの事例、 などと見てきましたが、続いてスペインの市場状況を調べようとしていた際、 決定版ともいえるような情報量のサイトを見つけてしまいました。 それが、こちらのTEBEOSFERAというサイト。 https://www.tebeosfera.com/ 「Asociación de Críticos y Divulgadores de Cómic de España(スペイン・マンガ批評

【漫画の海外展開の話のつづき】EU各国でのマンガ市場動向を扱った論文を発見!(※抄訳してみました)

私がEU圏での日本漫画事情について調査をする際、いつも頼りにしているのは、イタリアの社会学者、Marco Pellitteriさん。 The Dragon and The Dazzleという浩瀚な大著を書いた方です。ヨーロッパの学者さんが書いた日本漫画研究書としては決定的な一冊じゃないでしょうか! 昨日の話の続きとして、フランスの漫画事情⇒その他のEU各国の漫画事情と調べているうちに、このPellitteriさんも関わるプロジェクトの一環として、以下のような論文がネット公