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日本の「怖い話」を英語で語ろう!【#9:「怖い話」こそそれぞれの国の大切な無形文化財だと思う】

Do you mind if I tell you a scary story?

・日本に伝わる怖い話を、いかに英語圏の人たちに「うまく」話せるようになるか?
・同時に、海外の人たちから「各国ご当地の怖い話」をシェアしてもらえるか?

と、いうテーマでこれまでいろいろ記事をあげてきましたが、

そもそもなぜ私の中では外国語学習と怪談収集が結びついているのかというと、まあ「私自身がコワイモノ大好きだから」が理由には違いないのですが、

マジメな話をさせていただけるならば、怖い話にこそそれぞれのお国柄の信条や夢や願望や不安が見事に出てくるもの、と思っているからです。

そう思いませんか?

・たとえば旅人が夜に変な光を見たとき、日本では「キツネが迷わそうとしてきた」という話になるが、アイルランドでは「妖精がイタズラしてきた」となる
・日本の怖い話で車に乗り込んでくるのは若い女の幽霊が定番だが、アメリカでは凶器を隠し持った狂ったヒッチハイカー、やけに即物的である

などなど。

風土や習慣の違いがもたらすところもあれば、差別意識やムラ意識などあまり見たくない「負のお国柄」が見え隠れしていたりもする。

そんなふうに比較文化の素材として「怖い話」は面白いし、これを各国から収集したいがために外国語学習に必死になる人もいる(私、、、)。

特に日本の怪談文化なるものは、かなり歴史も深くて洗練もされているものと思います、なにせ江戸時代には「百物語ブーム」やら、「夏の夜の寄席は怪談特集」やら、怖い話を大勢が集まってワンサカ楽しむ大衆文化が盛り上がっていたわけですからね。

日本文化に対する我田引水みたいな言い方にはなってしまいますが、ある程度は大衆の文化や識字水準が高いレベルに発達した国でないと、怖い話を娯楽として楽しむというところには到達できないと思うのですよ。本気で怨霊を信じている中世の人たちはみんなで夜に集まってロウソクを立てて「百物語」をやったりしないと思うのですよね(w)。

江戸時代あたりの人こそが、「オバケを本気では信じていない」「でも現代人よりは怖がっている」という、怖い話で盛り上がるには最高のバランス状態にいたのではないでしょうか?

現代日本に出回るたくさんの心霊体験談も、調べていくと江戸時代に流行った怪談のバリエーションに過ぎなかったりする。そういう観点で、「もっとも怪談がアツかった江戸時代」から伝わる、口伝の怖い話の数々というもの、死に絶えさせず次の世代にまで継承していきたいと思う次第です。

そしてあわよくば世界各国の「怖い話」も広く知りたい!

怖い話はそれぞれの国の大衆の心情が封じ込められた無形文化財と思っているのですから、なおさら、今夜も収集熱がこもります。


子供の時の私を夜な夜な悩ませてくれた、、、しかし、今は大事な「自分の精神世界の仲間達」となった、夢日記の登場キャラクター達と一緒に、日々、文章の腕、イラストの腕を磨いていきます!ちょっと特異な気質を持ってるらしい私の人生経験が、誰かの人生の励みや参考になれば嬉しいです!