バンド・オブ・ブラザース

いつかレンタルして観ようと思っていた「バンド・オブ・ブラザース」がAmazonプライム・ビデオになったと分かったのが1週間前。1話1時間あるため、週末だけでは観終えることができず、結局平日の夜に怒涛の3話分を観て、今週は(その後残業が続いたこともあったので)寝不足気味だったりする。全体的としては、「誰が誰だかわからん(戦争モノの宿命)」「分かった頃には戦死しているか負傷してしまう(やっぱり戦争モノの宿命)」「ヨーロッパ西部戦線には詳しくないため、イマイチ状況がわからん」と思いつつも、それはそれで知らなかった西部戦線の世界に足を踏み入れたので、これを機に色々読んでみようと考えている。え?東部戦線だったら詳しいのって?まぁ、スターリンですから。

肝心の「男の友情」はどうも良く分からなかったが、このテレビシリーズ、戦争モノというより、男の友情というより、理想の上司像の話じゃなかろうか。まさかのヒール役で驚いたフレンズのロス・・・ではなく、ソベルとウィンターズの対比、そしてとりわけ無能だったダイクとスピアーズの対比。ソベルは訓練中の上官だし、結局彼のお陰でE中隊は鍛えられたとも言えるが、ダイクの戦場で「部下を気にかけない。いざとなると逃げる」というのは救いようが無かったし、その分スピアーズの勇敢さ(猪突猛進さともいう)が頼もしく感じる。「ちょっと待ってろ」と言って、単身ドイツ軍の中を突っ切って、友軍と打ち合わせをして、また単身戻ってくるだなんて、目の前でやられたら、もう付いていくしかないだろう。結局のところ、人心というのは、その人の持っている優しさ(ウィンターズ)や勇気(スピアーズ)について行くものだと良く分かった。会社のあの人やこの人にも強く視聴をお勧めしたい所以です。

とありきたりな感想になってしまったが、個人的に一番印象に残っているのは、連合軍の勝利が見えてきた9話くらいからの場面。9話と言えば、強制収容所を発見したエピソードで、それはそれでとても衝撃的だったが、私がビックリしたのはアメリカ兵も掠奪を行っていたこと。件のスピアーズは銀製品を集めて回るし、ウィンターズもナチのホテルでカトラリーを盗るシーンがある。今までの教育というか刷り込まれてきた印象だと、「連合軍はそんなことをしない!」はずだったんだが、実際はしてたんですね・・・理想の上司も万事パーフェクトではないし、というより、あの時代はそれが当たり前であって、今の基準で善し悪しを判断してもしょうがないんだろうな・・・と。まぁ、思い返せば、最初の方からドイツ兵のルガーを欲しがったりしてたし、太平洋戦線でも日本軍の軍刀や日の丸をお土産にしてたりするんだった。ということで、理想の上司の掠奪の姿にショックを受けたという方が正しいのかもしれない。え?ソ連兵のほうが酷い?それは知ってる。


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