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人事トラブル相談所㉝「部下の親父が山〇組の幹部なんですが?!」 ~身内に反社がいる場合はクビにできますか?~




知ったかぶって傷病手当金を不正に受けようとする社員がいたので・・・





「受けてもいいけど、生涯後悔するよ?」って・・・





 こんな風に↓↓マジ顔で言ってみたら・・

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翌日、国家公安委員会から出頭命令を受けたプラダを着た悪魔の人事です。



ざわざわ・・・・




はい、みなさん。
脅迫はダメですよ、脅迫は。。。

でもね・・・
人事っていう職業柄・・・


きっちり法律守ります。真面目です。っていう人よりも・・・
多少なりとも、強引プレーできる方が舐められませんからね。。


確かに弁護士も社労士も、法律をもとに高い防御壁は作れますよ・・・

でも、事業会社の中では、そういう塀を超えてくる連中がいます。


それを思いっ切り叩き落せるのが人事なんですよね。
(社内的にそれを許されているとも言えますがw)


ある意味、醍醐味でもあります・・・顧問にはできませんから基本。


はい・・・というわけで・・・

そういうネズミが入り込んできたケースのご紹介。。



反社勢力者の排除と企業責任


昨今、ずいぶん騒がしい判決が・・・
ある特定指定〇〇団の親玉に対して出ていましたが・・・

皆さんの周りにも反社勢力っぽい方はいると思いますが・・・
さすがに反社の本丸はいないでしょうかね??(*‘∀‘)

今のご時世、どこもかしこも「暴排」の動きが盛んで・・・
かなり厳しい世の中になってますよね。



少し真面目なお話をすると・・・

今はどの自治体においても暴排条例が施行されているので、基本的に暴力団との交際、取引、利用、協力などいわゆる「闇●●」はNGとされてます。

一部、吉本◎業の闇芸人がワーワーやってた時期がありましたが・・・
そういうのもすべて暴排条例に基づいて叩かれているわけです。。

もちろん、皆様の経営されている会社、毎日行きたくない会社も同じような取り組みを行っているはずです。。

仮にですが・・・社員自身が反社勢力のど真ん中にいる場合は・・・

就業規則などに基づき、解雇などをすることは問題ないとされます。。
(前提として規程に明文化したり、誓約書面を取っていることとします)


従業員の身内に反社勢力者がいる場合


では・・・
社員本人ではなく、その父親や兄弟が反社勢力だったらどうですか??


こっそりと入社していて・・・
実は・・・・


「部下の身内がモロ反社勢力者でした・・・・」


なんてことになったら・・・・


キタァーーーーーーーーーーー( ゚Д゚)!  ですよね?


呼び出して「即日クビ!!!」にしますか?


はい、ここで問題。。
本人が反社勢力ではないのに、解雇や懲戒解雇・諭旨解雇ができるのか。。

皆さんもそうですが・・・
生まれるときに・・・


「親って選べましたか?」
「兄弟って選べましたか?」



そう、人生には選べないものもあるんですよね・・・
(悲しい現実・・・涙)


ということで・・・

「親族に暴力団員がいるだけ」という理屈で解雇まではNG!

これは、実際に東京都暴排条例Q&Aにおいても、見解が出ています。


対応すべき手段


では・・・どうすべきか?

就業規則の懲戒解雇事由などに・・

「過去および現在において、親族が反社勢力に該当した事実があるとき」

とか、入れ込みますか??


仮に規定したから許されるぜ!なんてやっていても・・・
その内容に合理性ありますかね??

おそらく、その内容自体に合理性がない。とされ・・・
処分しても、その効力が認められないでしょう。。
(だって、本人に100%非がないから・・・↓↓ こんな感じ)

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「親父が万引きしたから、息子のお前がクビだ!」みたいなもんですよ。


もちろん社員本人の言動に「俺のバックには◎◎がついてるぜ」とか・・・
暗に示威する行為があれば処分を科すことはできるでしょう。。

ただ、やはり親族に反社がいる。というだけでは処分は難しいかと。。



では、どうするか?

考えられる手段としては、入社前・入社時に回収する誓約書に・・・
本人が反社勢力ではない。という内容に追加して・・・


「本人の◎親等以内に反社勢力に該当するものがいない」


というようなものを盛り込んだ上で誓約をさせるくらいでしょうか。



一応、真面目な見解でも載せますが・・・

企業には採用の自由がある上、反社とかかわりを持たないという企業の社会的責任の観点から、上記のような誓約をさせることは法的にも問題ないと考えられます。

誓約させたとしても親族が反社であることを理由とする解雇がただちに有効と判断されるわけではないですが、少なくともその内容を盛り込んだ誓約書があることで事後的な紛争をある程度防止でき、虚偽申告を理由に解雇が可能となりえるため、防衛策としては有効になりえると考えます。



ということで・・・後々発覚しても・・・

「お前、あの時いないって言ったよな? 虚偽申告ってこと?」と・・

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と、防御壁を超えてきたネズミを退治する武器は持てるかなと思います。


最後に・・・



先日、こんな経緯もあり・・・
リスクヘッジとして社内の反社勢力ではない誓約書の改定をしました。


法務部にいる企業内弁護士のお姉さんに改定案を見せて・・
もちろん問題なく1発OKをもらい・・・


「仮に、ネズミが紛れ込んだ場合はしっかり対応ください」


とお墨付きコメントまでもらったのですが・・・。






「ただし・・・・」



と最後に補足され・・・









「反社よりも反社のような対応は絶対にしないようにね♬」




と・・キッチリとくぎを刺されたプラダを着た悪魔の人事でした( ゚Д゚)

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ちなみに、G民党の野◎聖子の旦那も元反社ぽいですけどね・・・
警察庁のデータベースには載るんですよね・・・反社系の人って。

そんな関係者、総裁候補にあげちゃ、この国もオワコンじゃない?( `ー´)



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