それでも進んでいきたい、薄皮でくるまれたような淡い世界を

調子に乗っていたのか また転んでしまった

格好つけてみたけど まるで似合わなかった

身分不相応な言葉たち 慌てて引っ込めた

新たに書き始めた それがいま見せてるこれだ


そこの君、少しだけ聞いていってくれよ 開いてみてくれよ



……じゃあ、準備はOKかな? 始めるとしようか


何か悲しいことがあったとする

そんなとき君ならどうする?


僕はいつもこうしてる その方法を示そうと思う

まず必要なものは紙とペンだけ 大金は必要じゃない

次に右手に握ったペンでさっきの悲しさを描き付ける

ついでに似たような過去も思い出して描き付ける

やがて一つの作品が出来上がる

マイナスだったものがプラスのものに転換される

公開し続けていくと共感や評判も集まってくるかもしれないね 期待してる


それでもまだ悲しいことはたくさんある 波のように日々押し寄せてくる

たとえば好きな人にうまく気持ちを伝えられなかったり

おどけたふりをしてみて変に伝わってしまったり

そこからこじれて裏切るような結果になってしまったり


それでも最後には笑えていると信じたい

9回失敗して9人以上に嫌われてきたのは何のため?

決まってんだろ、それら全てが10回目の今を成功へとつなぐ糧だ


そう考えてみると心が軽くなっていく訳なんだ


相変わらず上手くならない韻も踏んでみてるけど 大事なことは忘れてない

このことに気づかせてくれたのはいつも見てくれている君なんだよ


……えっ、さっきから「君」って誰に言ってるのかって?

流行りのJ-POPみたく軽薄にコロコロ変わる「君」じゃない

いまディスプレイの前でこれを見てる君へ届けたい


それでも確かに僕はまだ弱いのかもしれない

そこでわかってほしいのはただ弱いだけじゃないってこと

悩み苦しんでるのは進んでいく力があるってこと

逃げたり忘れたふりしたりは出来ないってこと

時間はかかるかもしれないけど必ず答えを出せるってこと

足踏みの日々に耐えられるほど強くはないってこと

毎日一つずつ強くなって進んでるってこと


失敗してかいた恥 その分だけ生んだ価値

自分なりの歌詞を書いているのは 自分なりの勝ちを目指しているから


たった1つの名作を制作するために絶対に避けて通れない99の駄作

これらを晒すことから逃げるつもりは全く無く

きれいなやり方でなんて出来そうにない

ならその無様さで誰かに勇気を与えたい


『こういうのってあんまり格好良くはないけど

初めから俺たちは格好良くなんてないしな』


落ち込んだときは昔からずっとこんな音楽を聴いていた

僕の言葉たちもそんな風であってほしいと思ってる


それでもまだ悲しいことはたくさんある 波のように日々押し寄せてくる

たとえば優しいふりして傷つけるために近づく

そんなあいつに死ぬほどの憤りを感じたりもしてる

駄犬のようにガウガウとやたらめったらに鳴くお前を

何度ぶん殴ってやろうかと思ったかわからない


でも自分自身にもそんな時期があったような気がして

あんな奴よりはずっとマシだと思ってるけど

実は心の奥底に引っ掛かってるんだ 靴底の小石みたく


それでも進んでいきたい 薄皮でくるまれたような淡い世界を

後ろを振り返ってみても焼け野原しかないとしても

涙がないところに芸術は生まれないと思うから

でもそんなことをやっていくうちに

静かに芽生え始めるものがあったりもして


誰に何言われても ただただ自分勝手にやっていくつもりだし

絶対に嫌なことは絶対に嫌だし

そんなことやるくらいなら死んだほうがマシだとまで思ってるし

でも好きなものは本当に好きだし


「大人になれば君にもわかるよ」

なら一生わからないままでいい

悪いけどお前とお前の世界には全く興味が無い

この命は自分と自分の大切な人のためにあるんだからな


お前何歳だよって言われても変えるつもりは無い 黙るつもりも無い

売れないミュージシャンや芸人のほうがまだ将来は明るいかもしれない

その姿を誰もが笑う だからもっとやる 理由はくそ単純


でもそうしていくうちに幻覚でも錯覚でも現実に変えていける気がしていて

それはいつになるのかわからない いつになれば胸を張れるのかはわからない

でもそれは始まってるんだ 少しずつもう芽吹き始めてるんだ


今はまだ同窓会にだって行ってない

自慢できることがないから一回だって行ってない

でも可能性を信じていたい


『こういうのってあんまり格好良くはないけど

初めから俺たちは格好良くなんてないしな』


落ち込んだときは昔からずっとこんな音楽を聴いていた

僕の言葉たちもそんな風であってほしいと思ってる


だから君には見ていてほしい

やばいくらい迷惑かけるかもしれないけど見限らないでほしい

頼りないかもしれないけどたまには頼りにしてほしい


……そういうのがうれしいんだ



あとがき

▼影響を受けた作品

不可思議/wonderboy - Pellicule

※『こういうのってあんまり格好良くはないけど 初めから俺たちは格好良くなんてないしな』というフレーズはこの曲からの引用です。


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