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『遙か7』感想①(青龍・朱雀・白虎組)

※この記事は『遙か2-7』『下天の華』の内容を多分に含みます。
※SideM・戦コレ・刀剣乱舞・信長の忍び・型月の話題の話もそこそこしてます。
※超雑多の自由作文です。ご了承ください。比較多めですが批判文はほぼありません。

 フォロワー「4のオタクか?! 7やれ!」

 の呼びかけから数か月。6と6ロンドを終えて、ようやくプレイしました。遙か7!!最新作!!といいつつ最早発売は3年前!!

 戦国時代はもう本当にさっぱりというか下天で興味持って尾張国内のことはそれなりに知ってるんですが、信長様が岐阜に拠点を移して以降と尾張以外の国は超有名武将のふわっとした知識以外わからんというレベルでした。

 『下天の華』『夢灯り』の本命は織田信行ちゃん。準本命が半兵衛ちゃん。そこから官兵衛ちゃん、蘭丸と続きます。信長様は信長様です。下天とは全く違う時空だと理解しつつも呼び方変えづらいメンバーもいるのでそのあたりの呼称は自由に呼んでいきましょう。

 さて、いつもの感想と考察をざっくばらんに書いていくような内容です。ちょっと戦国知識なさすぎて他作品履修したり頭の中を整理したりながら書いているので死ぬほど脱線します。いろいろ散らばっているのはご容赦を。あと長いです。


はじめに

 楽しかったーーーー!!
 まずはですね。ありがとうございますコーエーテクモゲームス&ルビーパーティーさん。なんかもうこれでようやく戦国時代全体に手を伸ばせそうです。いつも勉強しようとして右から左へ抜けていっていたので……。
 今回すごく良かったなと思ったのが、KTさんの欲望に正直だったところ。途中「誰やねんあなた!!知らんがな!!」という人物がこれでもかと出てきて検索の手が止まりませんでした。スマホ片手に人物検索しながらゲームしてた。小辞典足りなすぎますよ?!

 主人公が信長様の娘、且つ異世界では20年経過した関ヶ原の戦い直前という時系列設定が天才的でした。
 怨霊浄化を信長様の生きた時代の出来事とも当代の出来事とも接せられるの良すぎる……!!
 そしてですね。本当に褒めたたえたいのが。

 『下天の華』の息子・娘世代の話だということ!!!

 もうこれ完全にKTさんの策略だろと思いました。野望も無双もできてなくとも下天と遙か7で満遍なく戦国時代を学ばせてくれる。最高。

 ・信長様の息子・娘(信忠・七緒)
 ・信長様の孫(秀信)
 ・光秀の娘・息子(ガラシャ・光慶)
 ・秀吉の妻・息子(茶々・秀頼)
 ・秀吉死亡後の三成(佐吉)
 ・官兵衛の息子(長政)
 ・半兵衛の息子(重門)


 ずるくないですか!??!下天で学ばせておいてこれですよ。なんてこった。してやられました。
 色々調べながら遊んでましたしいまだに色々見てますが楽しい~~~!!
 擬人化と相性悪くて元の主が覚えられなかった刀剣乱舞の刀の元の主についてもちまちま学んでいっています。この年になってようやく刀剣乱舞にはまる土壌が整ってきたところある。少しずつ刀ステ見てますが面白いです。

 というわけで。個別感想を書いていきましょう。なお今回の本命格(選べてない)。

 ・本命:宗矩
 ・準本命:兼続&大和
 ・準々本命:長政&五月

だいぶ長いので①と②に分割します。
①は青龍・朱雀・白虎
②は玄武・七緒・サブキャラ(一部)です

個別感想

真田幸村

 クオリティがぶっ飛んでおりません?!?!?!
 なんだあの専用BGMは。泣いちゃっただろ!!!!
 フォロワーに「サントラ聞いてもいいけど最後から2番目の曲だけはやめとけ」と言われ、サントラを聞かないでおいたのですが大正解でした。
 幸村ルートは最後に遊んだのですが、あまりにもよかった……。大坂夏の陣のくだり、あれは通常及び7人攻略後に見るのが一番いい。ボロボロに泣き崩れました。

 共通ルートはイベント少な目、話のメインはほぼすべて個別ルートでという構成に驚きました。そう来たか。
 「運命の絆」にて第一次上田合戦時で人質へ出された幸村を描いたうえでの個別ルートでの第二次上田合戦でした。
 ずっと上田にいたので、岐阜城-大垣城の敗戦も関ヶ原の戦いの敗戦も音に聞いただけとなったのが上手かった……。分かってはいたもののショッキングでしたね。そこからのカピタンの部下の魔の手からの七緒ちゃん龍神化。鳥肌立ちました……。

 犬伏の別れもありましたね!回想録見直してて思ったより細かく描いてて笑ってしまいました。昌幸の下駄投げ被害外から見るの新鮮すぎた。

 ところであまりにも幸村に関する知識がなかったので急に真田家の知識がつきましたね……助かった……。あとあの槍、大千鳥十文字槍ってなんか聞いたことあると思ったら刀剣にいましたね?!梅原さんの……。なるほど?!
 あと九度山以前までの話ですが泛塵も幸村の刀だったんですね?!全然知らんかった。

 そして九度山マップがある……だと……?!
 4ぶりの紀州マップにテンションが上がりました。蟄居の目を抜け出して龍穴へ向かい、そのまま竹生島へ向かうのは少しドキドキしました。十六夜記の吉野抜け思い出しましたよ。

 最終決戦はカピタン戦。やはり天の青龍ルートってすごいですね。謎の最深部へ向かうというか。まさか心柱(金輪際から生えた水晶の柱)まで行くとは思いませんでした。いや、話には出てたけど幸村ルートで行くのか……!!

 2番目に五月ルートを終えていたので、黒龍が出てきたところで膝を叩きました。五月ルートは白龍、幸村ルートは黒龍で相対する龍が対になっているんですね。心柱を守っていたのは黒龍(恐らく七緒の対)でした。なるほど、黒龍の力の結晶石が琵琶湖の中から飛んできたわけです。無事カピタンのリヴァイアサンを倒したものの、今度は心柱が耐えられそうにない状態に。心柱が倒れてしまうと最悪国土が沈むということで、龍神になることを望む七緒ちゃん。
 そう来たか……。

 これまでにも人外八葉は何人かいましたし、人外との恋愛もありました。3敦盛(怨霊)・白龍、4風早(白麒麟)、5天海(時空の狭間の神)・四神、6萬(自動人形)あたりでしょうか。これまでのナンバリングでは人間である主人公が彼らを癒し、受け容れるというEDでしたね。ですが幸村ルートは違います。当代の白龍である七緒が人の身から抜け出して龍と化し、本来の力を解放して国土を守ります。五月ルートを経てからだからこそ分かるんだ。「天野七緒」の意識がどんどんなくなっていくことが……。七緒は白龍になり、最後の意識で幸村を背に乗せ空を飛びました。その後、当代を守る白龍として天上で人の営みを見守っていました。

 そして時は過ぎ、大坂夏の陣。
 
 私「大坂の陣って何年後だっけ――――!!」
 インターネッツくん「15年後だぜ、神子殿」


 じゅうごねんご。はい15年後です。
 大坂の陣について、日本史BとFGOと刀剣のくっそうろ覚え知識しかなかったので始まったあたりで即セーブしてググりに行きました。だって絶対知ってた方が感動できるやつだろこれ!!!!!
 遙か7、めっちゃ勉強になる。インターネットの史学知識とお話しながら遊んでましたが実のところ『詳説日本史研究』も手元に置いてました。遙か6遊びながらも見てたのでその流れですね(6感想記事も『詳説日本史研究』を見ながら書いてました)。

 話が逸れました。
 作中で明確には語られなかったものの史実だと15年後だということで、他の八葉はどうなっているのかドキドキしながら見守っておりました。まさに神の視点。
 幸村が討ち取られた後の描写でしたが、五月は現代へ帰還、大和は阿国と一緒にいる、兼続は家のために動いた結果東軍側につき生存。そして夏の陣、東軍として長政・武蔵・宗矩、西軍として幸村という具合でした。大坂の陣の武将については幸村以外知らなかったので、長政・武蔵・宗矩がいたことはここで初めて知りました。八葉ではありませんが、筒見屋姉妹の描写がよかったです。つばきさんは既に大人なのでそのままの立ち絵でしたが、あやめちゃんは庭にいて立ち絵がなかった。でも声が大人!!!!いや感動ですよ。漫画版楽しみすぎます。幸村ルートだもの。あるよね?!
 あと秀信~~~~~!!秀信生きてるーーーー!!死んでない、生きてる、うれしい……。五月のシーンも、まさかあの写真があそこで使われると思ってないじゃないですか。泣くんですけど。
 幸村の最期に最も肉薄したのは宗矩でしたね……。七人の武士を刀で打ち払うという逸話をサラッと描き、討ち取られた幸村の首級を確認するというところまで描くルビパ、すごい。さすがです。
 大坂城の描写も、三成の願いを元に「淀・秀頼生存説」を中心としたものになっており、僅かではありますが心が救われました。3の将臣EDを思い出したんだ……。

 幸村の死と共に流れる「英雄譚の終わり」。

 あれ聞いて泣かないオタクいます?!?!?!?!いないだろ!!!!!!(クソデカ主語)

 いやずるい。ずるすぎる。幸村追悼曲に神聖な曲調の、それも「人」の歌声が入った曲はずるいです。「人」を愛し、「人」に愛された真田幸村という男の最期に追悼として流れる曲は、美しい「人」の声で歌いあげられたコーラスなんですよ。これを祝福と呼ばず何と呼ぶのか。
 大坂城炎上に気を取られた隙を狙って撃ちこまれた銃弾。最期を悟った幸村の動かなくなる全身へと降り始める慈しみの雨。「英雄譚の終わり」の開始と共に、幸村は龍神=七緒の存在を感じます。
 プレイ中は泣きすぎて全く気付いていなかったのですが、これ、この展開、4忍人EDの系譜ですね……。死は乙女の姿で舞い降りる……。

 あやめちゃんの言葉がとても印象的でした。「龍神さまが恵みの雨で大坂城の火を消してくださっています」「これで乱世が終わるのですね」。
 ここから、「遙か7における乱世の終わりは大坂夏の陣である」という解釈が伺えます。
 ここから22年の後、1637年(寛永14年)に島原の乱が起きるまで徳川幕府の主要な戦いは続いたといわれています。しかし、ここではあくまで大坂の陣を区切りとし、「元和偃武」と呼ばれる平和な時代が訪れる、すなわち「乱世が終わる」「太平の世が到来する」としたのですね。

 ED、いつものED映像は、「英雄譚の終わり」を背景に流れていきました。べしゃべしゃに泣いた……。これまで14回ほど見てきた映像だというのに、全く違う映像に見えました。

 ラスト。ネモフィラが咲き誇る世界に降り立つ幸村。「姫」と名を呼べど来ない想い人。しかし幸村は気づきます。「名」を呼んでいないと。
 「七緒」という人としての個体名を呼びかけることで、人として生きた記憶を持つ「七緒」という個体が舞い降りる。
 あまりにもよい…………シンプルに好きなEDでした。
 ていうかね、あのね、好きなんですよ。Fate/Apocrypha。ストレートに好きでした。ずっと幸せになれ――――!!

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 真田幸村、すごい男でした。物腰柔らかな元ヤンというえらい属性を搭載してきつつ、最期の最期まで義を貫く男でした。いやそれにしたってあのヤンキー回帰の幸村、よすぎたな……。

 幸村と三成と有馬の話、しようと思ったんですがだいぶ字数が嵩んだので別記事にしました。

 こちらもよろしくお願いします。


天野五月 

 きょうだいCPの理想EDだこれ―――――!!!!!!!!
 遙か7における最推しEDです。五月ED、好きだ……。
  戸籍は兄妹のままでありながら「恋人同士ですか」「はい、理想の彼女です」はずるすぎる。最初から入籍済みなのよ!!!!はい最高本当にありがとうございました。
  それはそれとして天野三鶴!!!!!お前お前お前お前お前……!!!!
  つまりね、そういうことですよね?本を絶対に返すと言いながら、七緒の白龍の鱗を持ち出しながら、あいつは恐らく戻ってこない。結局どう足掻いても石田三成として死ぬんでしょう。許さん。詳しくは後述します。

  さて。

現代人術師枠!兄枠!浪人生!夢は公認会計士!現代人星の一族!双子!!弟枠!!史実識者枠!!

…………属性盛りすぎでは?
……ええと。ひとつずつ整理していきましょうね?
今までの誰と共通項があるんだ。

①現代人術師枠
 →4の那岐と同じ。最初の現代章で現代服の詠唱スチルがあるところは大きな共通項です。違うのは那岐は異世界から退避してきた王族だけれど、五月は生粋の現代人(異世界人の血筋ではある)だといいうこと。

②兄枠/史実識者枠
 →4の風早と同じ。風早は実際には兄ではないものの、兄のような存在でした。また、風早は社会科教員をしていました。4シナリオ内でも先生モードで質問をする場面があります。

③現代人星の一族/兄枠/弟枠/双子
 →分けようかと思ったけどまとめざるをえない。
 2の藤原深苑・紫。3の有川将臣・(現代出身)。5の桐生瞬・祟(合わせ世)。6の藤堂恭介・尚哉(異世界2144年)。
 胃痛がしてきました。紫以外ちょっと色々ありすぎたなあそうだね。
 紫枠に関しては、単純に「兄に守られている」という点が大きいでしょう。また、主人公側の龍についているところも当てはまるかもしれないでし。三鶴兄さんは七緒白龍が現代へ退避したあと生まれた小白龍を世話してましたし。
 譲枠についてはまあ……主人公に対しての気持ちがとてつもなく大きくて……大きくて……。あとは天上の世界にいった主人公と再会するEDもそうですね。十六夜記ED大好きです。
 瞬枠は「兄」呼び且つ本当の兄妹ではないという点。また、どちらかが養子であるという点。遙か5では桐生兄弟(星の一族)の側が蓮水家に養子として入りました。天野家は逆で、星の一族の家に神子が転がり込んできたパターンです。過保護な部分は一緒。あとハイスペックなところも。瞬兄は医学生なのだ。
 藤堂枠。うーん前作ラスボス。共通点は「兄に置いていかれて必死にならざるを得なくなった弟」。譲とちょっと似てますが、星の一族の力をそれなりに扱える点が違います。

④兄であり弟
 →4のアシュヴィンと同じ。遙かシリーズにおいてネームド兄弟姉妹が3人以上出てくることはほとんどありません。せいぜい常世の王族兄弟(レヴァンタ・アシュ・シャニ)くらいじゃないのかな(サティは養子)。それを考えると兄でもあり弟でもある要素が描かれているのは初代の地の青龍・アシュヴィンくらいなんだなあ。

⑤実家が神社で白龍の神子と共に育った
 →5の都と同じ。はい。ええ。瞬兄と都のゆきちゃん拗らせっぷりはえらいもんです。過保護っぷりも通じるところがある。なお都については従姉なので血が繋がっております。ただし都はゆきに守ってもらった側。そのあたりは大和に引き継がれている気がします。

 まあこんな感じで胃痛要素てんこ盛りなわけです天野五月という男。なんか4要素多いですね。7と4が似てると言われる所以がこんなところにも……?

 いろいろ整理してみましたが、話を戻しましょう。
 問題なのは、彼が

 ①現代人星の一族である
 ②天才の兄がおり、劣等感を抱いている
 ③その兄は異世界へ吸い込まれ行方不明になってしまった
 ④兄が行方不明になったタイミングでできた妹は守り支えるべき龍神の神子
 ⑤妹は龍神の神子だと思ってたけど白龍そのものだった
 ⑥妹のことを大切に思っており、「普通の女の子」として過ごしてほしいと思っている

 というところです。拗らせる箇所が多すぎる!!!!!
 白龍の神子が幼馴染にいる星の一族は今まで何人もいました。有川兄弟とか九段とか。ですが、白龍の神子と同居しているパターンは桐生兄弟のみです。それに加えてあの過保護っぷり。色々な歴代要素が見えますが、一番近いのは瞬兄と都かもしれません。

 そんなシスコン度全開兄さんなわけですが、三章あたりから天野三鶴の話がだんだん大きくなってきます。んん???となっている間にあれよあれよと富士山へ。ここで登場するのが甲賀三郎伝説。全く知らない伝説だったので興味深く読んでいました。
 実のところ七緒ちゃんの正体と三成の正体に関してはちらっとネタバレが目に入ってはいたので、ドキドキしながら読み進めていました。
 甲賀三郎伝説、「もし思い出さなかったら」を考えると本当に恐ろしい。そしてそれこそが、天地青龍ルート全体の伏線でした。

 天野七緒=織田なお=白龍の神子=白龍そのものであった、というのが青龍ルート全体で明かされた真実でした。天の青龍・幸村ルートでは「たった一人で心柱を守護する黒龍の存在」が描かれていた一方で、地の青龍である五月ルートでは「七緒不在の間に日の本を守護していた幼い白龍の存在」が描かれました。
 これまでも若く幼い龍神の様子はたびたび描かれてきましたので、佐和山城で登場したところでは少しテンションが高かったです。3の白龍と黒龍、5の新たに生じた白龍と黒龍ですね。佐和山の白龍は3の小さな白龍と同じくらいの外見でしょうか。

 佐和山の白龍の話と七緒の様子を見て、五月はほとんどのことを確信します。うーん辛い。
 過保護どころかどんどん束縛的になっていく五月。いやいやいや待て待て怖い怖い。この束縛・軟禁のくだり、正直とても興奮しました。うーん好きだ……。
 ていうかですね。6でダリウスにも似たようなことされましたね! 地の青龍ってさあ……!!梓ちゃんも七緒ちゃんもめっちゃ恐怖覚えてたんですよね。そりゃ怖い。でも結局二人とも龍神の力を使って脱出するわけです。
 結局、岐阜城の戦に乱入してきた怨霊を退治するために龍神の力を使い龍神となる七緒。そこからの名前を忘れるくだりがつらいわ興奮するわで……すごく……好きです……。

 さて、七緒=白龍案件がほぼ片付いたところで残っているのは「天野三鶴」の存在。怨霊が現れたことで大垣城に入ることをやめざるを得なくなった石田三成は、小牧山城に入ります。ここの展開、どうして小牧山城にしたのかと思ったんですが、小牧・長久手の戦いを描かないからですね……!?勢力図は違うものの似た形になってる。すごい。

 戦を邪魔させないため、招霊を用いて浄化を繰り返す七緒たち。しかし疲労困憊の末ピンチに。そこへ現れたのが三成でした。ここで全ルート中唯一、五月が三成=三鶴と相対します。また、天野三兄妹(三鶴・五月・七緒)が揃います。

 三成と初めて相対し、「石田三成」がこの世界出身の人間ではなく自分の双子の兄である「天野三鶴」であると確信した五月は、違う名を名乗る自らの兄へと問い詰めます。いやつらすぎ……良すぎる……好きだ……(何回目?)。
 結局三成こと三鶴は大津城の城門で生き晒しにされることになります。「石田三成」の行く末へと兄を向かわせまいと三鶴を助けようとする五月と、協力する七緒。七緒の龍神の力で時空跳躍を行い、ここで全ルート中唯一、三鶴が実家へ帰還します。
 ちょっと天野三鶴?!?!?!どういうことよ!!!!!!!!という話はのちほど三成の項目にて。

 なんやかんや積もる話を片付け倒したのち五月は三成=三鶴を自宅へ(実質的に)軟禁、七緒と共に異世界へ戻り諸悪の根源である平島を倒しに……。五月さあ。いやまあそうしなきゃいけなかったけどさ。
 EDではシャツ姿の三鶴とのスリーショットのカットインがががが。いや五月ルート、最後の最後まで妹と兄のことでしたね。

 結局三鶴は異世界へと戻るわけです。どうあがいても異世界で石田三成として死ぬ運命なんだろうなあ。どうして変えられないんですかこの運命。五月はキャラソンでも兄のことばっかり歌ってるんですよ?!!??!

 それを考えると五月ルートはまだ再会できたからいいような気がします。他のルートでは一切出逢わないので……。ですが唯一、兼続ルートでだけは兄弟の絆が強く描かれていました。佐和山城でカピタンに惨殺された三成(=三鶴)の報を聞いて理由も分からず弱る五月。あまりにも辛い。あのシーン、4の忍人ルート並みのトラウマになりそうで……。辛い……。ですが五月ルート以外で唯一その存在を感じ取れるルートなので、とても大切なシーンです。

 五月は個人の願いとして「現代に戻る」ことが強かったですね。ちゃんと覚えてないけど通常ルート以外は全部現代に帰ったんじゃなかろうか。大和とは対照的ですね。

 五月ルート、ものすごく引き摺っています。そしてEDは一番好きです。やっぱりきょうだいCPの理想EDですよこれは。五七末永く幸せになれ――――!!(そして三鶴は戻って来い)

宮本武蔵

 超イレギュラーな天の朱雀でした。
 まず名前がカタカナ三文字じゃない。まじか。いや名前の読み方は三文字ですが、カタカナじゃない。しかも二刀流じゃない。まじか???
 「宮本武蔵」というからにはいつか二刀流になるんだろうなとは思っていましたが……!!成長過程を見られるのがすごくよかったですね……。

 以下別ジャンルの話を挟むので、興味ない方はさくっと飛ばしてください。▶

 宮本武蔵の知識は……1/3史実、1/3FGO、1/3SideM。えふごくんでは弊カルデアのセイバーのメインアタッカーの1人ですからね、武蔵ちゃん。  SideMは2020年末の時代劇イベントでした。鬼ローテで疲労困憊しながら走ってた。

  未アーカイブ化イベントなのでリンクはお待ちを。High×Joker担当Pです。主演は秋山隼人。宮本武蔵役でした。
  ところでモバエム(モバゲー版SideMの略称)は遙か全ナンバリングの時代劇が揃ってるんですが、フィニッシュがこの武蔵伝なんですよね?偶然?
 元々この辺の剣豪周辺は宮本武蔵・佐々木小次郎だけ知っており、柳生石舟斎は『戦国コレクション』というモバゲーのソシャゲにて、宝蔵院胤舜はFGOからという感じの知識でした。吉岡清十郎も宍戸梅軒も知らんかったよ。

話を戻しましょう。
  ゲームを遊ぶ前にキャラソンを聞いたんですよね。
  そうしたら歌詞に「一眼二足三胆四力」とあって、武蔵関連の剣術用語なんだろうなと思ったんですよ。これ柳生宗矩の剣術書にある言葉なんですね?!?!

https://open.spotify.com/track/4opvDZmRcz1bAkXqyi2bD1?si=wTYSHoDtTLOtt0Xbc-14XQ&context=spotify%3Aplaylist%3A6ZEiITe0RZfD5HDnXL5XeM

  色々見てみると、宮本武蔵『五輪書』柳生宗矩『兵法家伝書』を比較している方が多いように思えます。今度読んでみよう。
 史実の武蔵と宗矩の交流はなさそうですが、創作において柳生氏自体とは関連深く描かれがちなのか……?
 そういうこともあってなのか、共通ルートにおいて武蔵は宗矩に稽古をつけてもらっていたりしましたね。

 黒田家との関係性については、今回初めて知りました。
 ゲームを始めて暫く経つまではゲームオリジナルなのかなと思っていたのですが、史実に基づく半オリジナルだということで驚きました。
 無二・武蔵親子が黒田家に仕えている説については、福田正秀氏による「武蔵の関ヶ原東軍の証明」(2003.12)という論文によるそうです。面白そう。

 遙か7では、いつもの「異世界だからね!」を交えつつ黒田如水(官兵衛)の息子である長政の近習として仕えていました。
 我々の世界で聞く「宮本武蔵」像とは大きくかけ離れた、礼儀正しい一刀剣術の武蔵は賛否あったんじゃなかろうか。でも遙かってそういうところある。いつものことです。むしろ、それだからこそ楽しみなんですよ。
 武蔵坊弁慶が細身の美人で物腰柔らかだったり、梶原景時がオールバックヘソ出しだったり、坂本龍馬が標準語だったり、沖田総司が人形めいてたり福地桜智が金髪碧眼だったりね。それでいて最高の箇所でしっかり史実どころを押さえてきてくれるので信頼しかないです。今回は武蔵と阿国がまさにその系譜でしたね。

 遙かの生真面目キャラに弱い私
      vs
  従者キャラ不得意な私
      vs
 瞬兄・ルードに落ちた実績がある私
      vs
    ダークライ

 結果、かなり好きというところに落ち着きました。いやあれほどの成長見せられたら好きになるしかないでしょう!!!!!!
 あとなんだかんだで天朱雀にも弱いのだ。ヒノエとマコト・チナミ兄弟に落ちてるのだ。

 共通ルートでは史実の「連戦連勝」ではなく「連戦連敗」の武蔵。遙かの味だ~~!!
 そして連戦連敗の彼は、長政に刀を借りたのが初めての剣術だったはずの佐々木大和にさえ負けてしまいます。大和は生まれてこの方一度も刀を握ったことのなかったはずの真性の天才。彼に負けた悔しさをバネに、武蔵はさらなる剣の修行に燃え始めます。

 そして出会う謎の剣士さん。直前に吉岡清十郎の話してたから吉岡清十郎だと思うじゃん!!!!!!ミスリードすぎた……。

 なお吉岡清十郎と吉岡一門の知識はモバエムにてつけました。担当の榊夏来が演じております。顔が良すぎる。

 公式サイトで紹介されておりましたがいやはや顔がいい。そして声が平経正役の花輪さん。兄上えええええとなりながらお声を聞いていました。

 ところであまりに情報が足りな過ぎる。師匠が出てきた辺りから怨霊の噂が立ち始めたので怨霊なんやろな……とは思いました。吉岡清十郎が怨霊だとして敦盛さんの例があるので死者を除外できないんですよね。

 結局情報が揃って全てを理解したのは個別ルートに入ってから。
 武蔵の師の話題が再び登場してからの謎の影。

 平島ァ!!!!はいそうです確かに真田の里で平島ルートでした。
 いやでも奴が関係するとしたら足利なんですよね。で、足利且つ剣豪といえば答えは1人しかない。そう、剣豪将軍・足利義輝なわけです。

プレイ中私「平島?!?!ってことまさか──義輝ちゃんか?!?!?!

  足利義輝。はい。戦国コレクションの最推しです。
 まじですか?!?!まさか触れるとは。いやそういえば名前言ってたわ。塚原卜伝殿も柳生石舟斎殿も……。戦コレにいたなあ。

 というわけで義輝ちゃんなわけでした。

 七緒たちは偶然再会した医師のおじいさんと共に義輝公が亡くなった二条御所跡へと赴きます。足利義輝公を診たとのことで咄嗟に調べましたが、このおじいさん、誰だと思って調べてみたところ、恐らく曲直瀬道三……。KT、コアすぎる。これは戦国知識増えに増えますわ。

 そして登場する時空のかけらぱいせん。七緒が見るのは勿論!!1565年(永禄8年)に起きた永禄の変!!活劇でもありましたね、第7話・第一部隊!!!!!

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B073VZKD9D/ref=atv_dp_share_cu_r

 これがきっかけとなり、七緒は武蔵の師匠が亡き剣豪将軍・足利義輝であると看破してしまうのです。
 まあね、名前って大事ですからね。真名看破されたら怨霊の力を取り戻しますよね。あと平島の口八丁のせいでね……。

 そんなこんなで武蔵は義輝公と戦うことになるわけです。ここめちゃくちゃ熱かった。最高だった。ぶち上がった……。そしてFateだった……。いやFateだった。幸村EDといいちょいちょい型月を感じた今作でしたが、刀が折れたことで諦めず咄嗟に義輝公の召喚した複数の刀の内二振りを手に取るところとかめっちゃ詠唱したくなりました。I am…
 F/SR楽しみだな。トレボあるんだよな……。悩むな……。

 そんなこんなでついに武蔵は二刀流に至るわけです。きたあああああ!!!
 いつか来るとは思ってましたが!!!ここで!!!大和ルートで物干し竿と出会った後だったので、シナリオの対感がすごかった……。
 武蔵ルートがあまりに神ゲーすぎて打ち震えました。やっぱルビパって天才で。

 そうそう、謎の剣士の正体の話題の最中だったので敢えて飛ばしたんですが、武蔵個別ルートはガチでびっくりしました。
 誰もがそうなると思いますが。いや。まじで。

立ち絵かわっとる!?!?!?!?!?

 それでもって義輝初戦後。

戦闘立ち絵変わっとる?!?!?!??!

 大和ルートもでしたがこういう細かいところ、本当に好き。
かっこよすぎる……。そして武蔵の二刀流はすぐに様になります。
というのもどうやらずっと練習していたらしく。恐らく、大和に「あちらの世界の宮本武蔵は二刀流である」ことを教わってからたびたび練習していたんでしょう。そしてそれはなんなく形になった。
 運命だったんですねえ……。

 ところで二刀流での訓練や実践を本格的に始めた武蔵のことを見て、五月はどう思ったのでしょう。大和のときもだけど、さすがにテンション上がってると思うんだよなあ!!!!!!
 あとこれはふと思ったことなのですが、あの最初の義輝戦で無限の剣製よろしく降ってきた刀、恐らく概念ですよね。足利義輝という剣豪将軍の最期から創造された刀の概念。つまりまあ天下五剣とかあの辺の同僚めいた概念。
 全然世界線違うのとごっちゃにしちゃいかんの分かってて言いますがどう考えても審神者と刀剣男士案件だなあ……(遠い目)

 終盤、関ヶ原の戦い。向かうは松尾山城です。うーん小早川秀秋。宗矩ルートでも思ったけどやっぱ理不尽な目に遭うんだな……。というか小早川が長政に調略されてるの初めて知りました。いや小早川のことは何度か読んでたんですが長政の記憶がなかった……。

 さて。松尾山城に至るまでに、八葉の仲間たちが駆けつけてきます。まずは青龍。五月が一人残ったところに幸村が。続いて玄武。阿国が一人残ったところに宗矩が。次はさすがに関ヶ原本戦と東北での戦中だし来ないだろうと思えばまさかの長政と兼続参戦。嘘だろ?!そして最後。大和がたった一人で押さえ込みます。いやここのスチルかっこよすぎる。背中合わせの好敵手。あまりにもかっこいい。

 最後は義輝公との一騎打ちでした。激戦の末勝利する武蔵。泣いた。泣きました。
 ところでそこに駆け付けた八葉の仲間たちがもうみんな保護者…………!!特に長政、ルート全体で思ってたけど保護者……………!!
 一番いいところ見逃したかも、なんていう五月に声が出ました。そうでなくちゃ。

 EDは日本中を修行で巡る武蔵についていく形でしたね。なんと巌流島で約束をしているという!!!!!
 もしかすると大和も修行の旅の途中であの妖刀・物干し竿と出会っているのかもしれないですね。そうであれ。そして巌流島を見届けたい人生だった。

 武蔵ルートはずっと熱くて、保護者気分でした。そして終始七緒ちゃんが可愛かった……!!一番かわいかったです。武蔵ルートの七緒ちゃん。
 お握り差し入れするスチルと大和におんぶされて眠る武蔵くんの頬をツンツンするスチルが可愛いのなんの。たまらん……たまらん………。
 どこまでも好きな、神シナリオでした。


佐々木大和(準本命)

 うわ、好きそう(第一印象)
 ええと、4で那岐が本命になったことのある神子による第一印象です。
 だってそうだろ!??!?! この!!この感じ!!!
 凛としたヒロインと幼馴染のダウナー系幼馴染男子。霊力が強い。地の朱雀。これはそう、絶対好きなタイプだ。間違いない。

 天の朱雀が「宮本武蔵」、片割れの現代人DKの苗字が「佐々木」で天才剣士。これはもしかして異世界における佐々木小次郎的役割になるのか……?
 と思ったらまさかのまさかの。

 そ う 来 た か 。

いやびっくりしました。神ゲーすぎるだろ……。

 地朱雀って「坤」の抑圧の側面が強く出るのでだいたいものすごく抑圧されてるんですよね。そして半数近くの地朱雀が家庭環境が大変……。
 例えば那岐(生贄として殺されかける)、例えば総司(幼い頃に両親と死別し、親戚中をたらい回しにされていた)、例えば秋兵(父親が準ラスボスの帝国軍総長)。詩紋・彰紋・那岐は外見面がありましたね。弁慶さんは戦という人類の業そのもの、という感じでいいんだろうか(迷宮未履修)。
 大和もそうでした。正直一番苦しかったかもしれない。家に戻ったら知らん子供がいて「前の」とか言われる。いやキツすぎる……。でもこのキツさがね。あとの七緒ちゃんとの挨拶イベントに響いてくるんですよね。
 荒唐無稽でしかない異世界の話をするのに、七緒ちゃんに手を握っていてもらう。泣くしかない。好きだ……。

 大和、これまでの地朱雀を踏襲しつつバリバリ現代人ですごく好きでした。それでいて大団円以外だと「異世界で生きることを選択する」ところに鳥肌が立ちまして……。これは6で村雨ルートが好きだったこともあるのかもしれない。

 異世界は戦国時代。当然徒歩や馬移動が主になるわけでひたすら悲鳴を上げる大和。うーん、好き。それでいて七緒ちゃんの存在に安らぎを感じているのが大好きで……。二章のアイドル追っかけエピソードも個人的にふふ、となりました。あそこはね、思わずPの人格が生えましたね。

 やっぱ掃除屋の力って必要なんすよ……(頷くPヘッド)。

 大和がクォーターで色素が薄くてかっこいいという話があったあたりで、「あっ、これは鬼扱い確定ガシャだな」と。実際は1イベントだけだったわけですが。これは令和的感覚への配慮なのかもしれない。
 その直後の刀で脅す展開は、「危ういな」と思わせるには充分でした。

 怨霊と同調してしまうイベントも辛かったですが朱雀が求める「優しさ」を感じるイベントで個人的には好きだった……。幣陣、七緒が木属性だったので五月と二人でボコボコにのしてしまい本当にすまないと思っている。容赦ねえ。せめてちょっとは容赦してさしあげろ。15年前なら四コマカーニバルでネタにされてたぞ。

 ところで優しさといえばなんですけど大和の笑顔可愛すぎやしませんか?!?!?!?!?美少女では??!?!?!?!?!えっちょっと女装とか興味ありませんか断固お断りですかそうですか。6の虎もそうなんですけど笑顔のギャップがすごいキャラ、本当にずるい。

 大和が刀を持って笑い合うスチルは泣きました。泣くやんな。とにかくずっと不安定で心配ではありましたが、なんだかんだで武蔵と友情を築いているのがとても可愛かったです。
 「もう帰れない」諏訪湖のイベントも好きだった……。公開スチルで、且つ、一章からずっと荷物の底に眠っていたヘッドホンがようやく生きてきてた喜びよ。やっぱ大和ってどこまでも優しいんだよなあ……。朱雀の優しさ、好きで……。ところで七緒ちゃんがずっとかわいい。

 個別ルート突入。心から生まれ出る瘴気含めあまりの危うさに戦闘を禁止される大和。いや辛い。此れは辛い。だって異世界来てからの心の拠り所のひとつを喪うってことですからね……。それでもその状況を受け容れ、非戦闘要員として七緒の傍にいる大和。刀と同等かそれ以上に七緒ちゃんが大切なんだろうなあ。

 ターラとカピタンに追い詰められ、洞窟の奥へ。
 なにやら意味深な祠とその前に突き刺さっている刀。やっぱ今回すごくFateみ強くないですか?いや、突き刺さってる刀って伝説でよくある話だけども。エクスカリバーとか天逆鉾思い出しました。待ちに待った物干し竿の登場にぶち上がるテンション。やっぱ佐々木小次郎じゃないか!!!!キービジュの刀って物干し竿だったんか!!!!

 しかしなんだかあまりにも調子が良さそうだったのとターラの発言にもしやと勘繰った我神子。周りがどんどん体調不良を訴えていく中、元気な大和。うーんこれはあの刀がアウトなの確定!実際そうでしたね……。
 そうして自ら七緒たちから離れて行動することを決意する大和。

 あ~~~~~~可愛いね!?!?!?!?

 謎の剣士として影から七緒を助ける大和。可愛い。物凄く可愛い。あれはずるい。八葉の皆もなんだかんだで保護者のように見守ってくれてるのが可愛い。7朱雀、他の八葉が保護者になる。可愛い。
 やっぱ那岐のオマージュは多めですね……!!那岐個別の自分が王になることで千尋を危険から遠ざけようとするところ思い出しました。弁慶さんの平家船焼き討ちもそう、秋兵の一人勝手に飛び出して愛宕山に行くくだりもそう。地朱雀ってぇ!!!!!!!!!(好き)
 ところで遙か4Uはよ発売してくれ。全イベント見返したいし黒麒麟倒したい欲がすごいんじゃ。

 謎の剣士中の首元引っ張りスチルがめちゃくちゃ好きです。シーンもすごく可愛くて……。付き合え……付き合え……になった。いやあそこの七緒ちゃんさすがに危険すぎるだろとは思いましたが。

 そうして一人七緒たちから離れることを決意する大和。怨霊の境遇を知り、同調してしまったことを知り、心の闇を斬るために修行する道を選ぶ。
 のちに武蔵ルートを遊んで思いました。本当に対比が綺麗。6の対シナリオも好きでしたが7の対シナリオも鳥肌ものですよ。
 大和の修行を陰から見守りに行く七緒と八葉。なんか部活とか授業参観みたいで可愛いな……。ここ、大和が謎の剣士してた時と逆の構図になってますよね。ああーーー好きだ……。

 異世界で生きる決意を固め、けじめのために再び現代へ。そして父親の元へ向かって全てを話す大和。当然呆れられ。そうして「同じ古風な名前なら小次郎にでもすればよかった」とまで言ってくる。
 正直かなりショックだったと思うんですよ。だけど大和はそれさえも受け容れ、ターラとの最終戦において「俺の名は佐々木小次郎!」と名乗りを上げる。

 鳥肌が立ちました。だって、最初の段階で「苗字が『佐々木』だから佐々木小次郎のポジションに収まるんだろうな」「でも謎の剣士(実際は義輝だった)とかが小次郎なんだろうな」って思ってたんですよ。それが、佐々木大和その人こそが「佐々木小次郎」だと名乗りを上げる。
 私の中の五月が鳥肌すごすぎて暴れまわりました。

 お前が――お前が佐々木小次郎かーーーーーー!!!!!!!

 「現代人が異世界史上の有名人物になる」これは大和と三鶴の共通点です。佐々木大和は佐々木小次郎となり、天野三鶴は石田三成になる。

 改姓、改名は人生において大きな意味合いを持ちます。現代人という視点から見れば、二人は異世界で生きるにあたり、新たな名を名乗り、また、受け容れたのだと思います。
 同時に三鶴は既に未来を見ていたか、もしくは「石田三成」(佐吉での場合も有り得る)の名を冠した時点でこの世界での運命を悟ったのでしょう。実際、五月ルートで現代に来ても最後まで「石田三成」の表記は変わりませんでしたし。
 また二人については、近世以前の日本の特色である「元服するにあたり幼名から諱へと名を変える」ことも入っているのでしょう。

 阿国さんや宗矩もそうですね。コウさんの時はコウ表記でしたが、明智光慶の名が明かされても阿国のままでした。宗矩も里の方針はあるでしょうがファルハードの名を名乗らず柳生宗矩を名乗っています。
 佐々木大和、天野三鶴、明智光慶、ファルハードは新たな名を名乗ることにより新しい生を得る地固めとしたのだと思います。

 そしてこの名前のくだり。まさに七緒ちゃんもそうなんですよね。
 五月ルート中盤の七緒は龍体に戻って自らの名前を忘れてしまいます。人間としての個体名を忘れてしまうのです。長政が言っていた通り、神との境界が曖昧な「七つの童女」だったわけですね。そして七緒は本当に神の人格へと戻ってしまった。ですが、幸村も五月も宗矩も「七緒」という人間としての名前を呼びかけることで「天野七緒」という一人の人間を呼び戻します。
 これは「天野七緒」が神から人へと新たな生を歩み出したことを示しています。
 異世界勢の元服やなお→七緒の改名も含めれば、遙か7においては五月を除いた全員が新たな生を獲得しているわけです。
 では五月は?というと五月は保守の象徴ですよね。名前が一切変わらないこと、1人だけ現代へ戻ることが多いこと、個別ルートでは唯一現代EDを迎えること。敢えていうのならば、本来黒龍の神子が担うべき「留まる力」を語る立場のキャラクターなのでしょう。

 いかにせよ、「佐々木大和」は「佐々木小次郎」としての一歩を踏み出したわけです。本当に鳥肌がすごい。ありがとうルビパ。

 さて、EDは大団円EDでのみ現代へ帰還する大和なわけですが、彼は本当に現代で生を終えるのでしょうか?
 答えは「否」だと考えています。恐らく遠くない未来、大和は異世界へ戻り、剣に生きた末、異世界で「佐々木小次郎」としてその生を終えるのでしょう。
 遙かシリーズの異世界は、「伝説とされる存在」が実在する世界です。
 4勢(=記紀風土記)しかり、リズ先生(=鬼一法眼)しかり。ですから佐々木小次郎も存在するのだと思われます。
 他のルートにおいても、武蔵と大和は個別ルートと同様の剣術を会得するのでしょう。幸村ルートから考えるとそれは大坂夏の陣の終戦後であり、ゲーム内では描かれない。武蔵は剣の修行の最中に二刀流を会得し、それを極めることになる。大和は剣の修行の最中に妖刀「物干し竿」と出会い、それを振るうことになる。きっとその末に巌流島があるのだと考えます。
 
 異世界史の話についてはまた後述する予定です。
 ありがとうルビパ、ありがとう大和。改めて、好きすぎるシナリオでした。大和のことずっと大切にするから……!!

黒田長政

 楽しかった。とてつもなく楽しかった。
 攻略中と攻略後にご本人様の、逸話まで調べ倒してええな……になりました。好きです。なんか……下天で官兵衛ちゃん好きだったので別次元の息子にまで落ちるとは……としみじみしてしまった。信長様の孫にも光秀の息子にも同じこと言ってる。はい。
 いやあアシュヴィンと東金千秋に落ちたオタクですからね!!!当然のようにじわじわ転げ落ちましたね!!!!!!!!!まあそうだよな。知ってた。やっぱりだめだったよ。高圧的な男って可愛いよね。漫画版で天野家のソファー陣取って偉そうにしてるの興奮しました。最高。

 初めに言っておきます。長政ルートの感想が異様に長かったため、一部の感想を分離済みです。まず史実にキャッキャしている感想はこちら。刀剣乱舞の話とかもしてます。

 そしてもう一つは白虎考察。
 はるなな始める前後に長政見ながらあれ天白虎また九州の男か?と思ったりなんだりしました。出身は播磨だけど後半生は九州の男だよ。それも豊前から福岡だよ。筑紫に戻りゆくのよ。そんなこんなでウキウキ考察してたら一記事書けてしまったのでした。

では今度こそ感想に参りましょう。

初見:待って青髪寄り天の白虎とは?!しかもストレートヘアじゃない?!(大混乱)

 だった私です。天の白虎でここまで髪色が変わることって今までなかったじゃないですか。ガチで大混乱しました。具体的に言うと10回くらい見に行ってキャラソンと『運命の絆』聞いてようやく把握できた感じです。
 違うんです。受け容れられたなかったり拒否感があったわけじゃないんです。今までの天の白虎って外見の変化は多くあれど基本的には「黄緑~明るい緑髪」+「生真面目」「眼鏡」「ストレートヘア」のどれかが入っていたじゃないですか。長政、そのどれでもないので……!青緑髪とはいえ、これまでの外見を踏襲しない流れがついに天の白虎にも来たかと震えました(他の八葉はありますからね)。

 キャラクター性が八卦から作られていることはいつものことなので、読んでいけばいつか天の白虎で納得するだろうと楽観的に進めていきました。
 天の白虎って??!?!現役戦国大名なので、今までだと小松さんに近いのかも。と、いいつつやはりナンバー2ではなくトップということもありとてつもなく偉そう。うーん、好きそう。

 冒頭で幸村が現代に来るのはなんとなく知っていたのですが、翌日長政と武蔵も来るのは知らなかった………お前らも来るの?!というかまさか長政が貸した刀が大和の剣士列伝の始まりだとは思いませんでした。天地朱雀って……。貸した刀、へし切長谷部とか五月雨江とかなんだろうか。5沖田の刀が加州清光からの菊一文字だったし期待していい?

 さて、行く先々で煽り倒してくる長政。すげえ煽ってくる。息をするように煽ってくる。堪らん。高圧的な男って……可愛いんですよ……。
 あと白虎組、全然認めてくれなかったり国のことが第一だったり事あるごとに覚悟を問うてくるのが堪らんかったです。2の反対陣営の八葉とかね!アシュ忍人とかね!小松高杉とかね!虎とかね!好きなんですよね!!!!
 さらにはめっちゃ兼続とバチっておる。八葉同士の対立、正直大好物なので「これだよこれぇ!!!!!」になりました、はるろく無印の時もそうだった。2並みにバチバチしていましたね。ああ~~~好きーーーー!!

 序盤で特に好きだったのは、やはり人質時代の話と比叡山入山です。
 人質時代の話、謝ったら怒られて驚きました。なるほど覚悟を認めるのが礼儀か。比叡山入山は本当に良かった……。長政の発言がなかったら七緒ちゃんはもっと長い間足踏みしていたでしょう。

 さて個別ルート。童話みたいな始まり方するので笑ってしまいました。毬がころころころころ。おにぎりかどんぐりか?!これ絶対拾ったところで長政に会うやつだと思ったら案の定長政が。ですよね!少女漫画だ!
 どう考えてもヤバいカピタン案件。茶々姉様に近づくんじゃない!しかして二人で大坂城に入っていった長政と武蔵くんが決死の形相で戻ってきたのはさすがに顔が引き攣った……。だいぶえらいことになっとるやんけ。許せんが?!?!?

 そして色々あって豊前中津まで向かうことになった神子一行。遭難したもう片方の船でウィリアム・アダムス氏と出会う。ウィリアム・アダムス?!さすがにびっくりしました。今回、KTさんのゴリ押しで色んな人物が細々出てきましたが、さすがにウィリアム・アダムスは聞き覚えあった。日本史Bでやったよなあ! そうです作中でも言ってましたが三浦按針です。絶対に家康の元へ送り届けなければいけない人なわけで……さすがに震えました。

 一度現代へ戻って、再び豊後へ。瓜生島ってなんぞや? 調べてみると瓜生島伝説って本当にあるんですね。知らなかった……。いや知らなかった。そしてカピタンはその沈んだ瓜生島を無理矢理浮上させた。明らかにやべえやつです。いかんよ。
 このくだりで再登場する結城喜太郎くん。可愛いね。先にスタオケをプレイしており、弓原凛が本命レベルに好きなのでほくほくしながらお声を聞いてました。可愛いね……。田丸さんといえば少年陰陽師も可愛かった。
 ところで結城喜太郎くんも実在の人物だそうで。そうなんですか?????ディオゴ結城了雪(朝能・喜太郎)神父だとのことです。し、知らんかった……。
 そして同時期に登場する平島……平島またお前か!!!!!いやまあね、今回のメイン敵はカピタンなので問題はなかったけれども。敵の敵は味方、というわけです。ちょっと遙か3思い出しました。ところでこのシーン、二つ引両の文箱に驚く五月が好きです。そうなんだよそいつ足利幕府再興を目指してて。

 そういや九州マップ最高でしたね……? 遙か4以来の九州マップですよ。北の方は恐らく一部分4の筑紫マップと重なってます。天鳥船が停泊したあたりじゃなかろうか。遙かの醍醐味ってこれなのだわ。

 温泉イベントめっちゃ面白かったです。これはねえ!!!!3と4と5と6思い出す奴ですよ!!!!!龍神温泉と葛城忍人!!!!!近江屋ゆきちゃんとスキャンダル回避村雨!!!
 ところで黒田主従、どうして二人とも半裸スチルがあるのか。二人ともあることに気付いたあたりでで大爆笑してました。あと皆言ってるのここだと思うけど作画の描きこみがすごい。真顔になりました。褒めてる。

 さてようやく到着した中津。しがない牢人さんたち、配慮が行き届いてて優しいですね。西軍の義の一端が見えて少しだけ切なかったです。終盤の長政は岐阜城の造りを把握して攻めて来たのであとから尚更響きました。結局のところ非情になり全てを利用できた人間が勝つのだなあ。
 如水さんはいないらしい。なるほど、はるななでは顔を見せない方針、と。
 武蔵・あやめちゃんと4人で仲良く城内へ入る七緒ちゃん。しかしどうにも若い者が少ない。理由を聞けばハーメルンの笛吹きよろしくカピタン信者として連れていかれたとのこと。

 そりゃ当然ながら長政は激怒しますよね。ここからの一連のシーン、さすがに打ち震えました。それまでのシーンの積み重ねもありましたが、なるほど、黒田長政という男、確かに天の白虎です。真っ直ぐだ……。
 天の白虎の「民を導く真っ直ぐな光」がずっと好きです。治部省に勤める鷹通・中納言検非違使別当の幸鷹・薩摩藩家老の小松に見られる「政治的な力を正しく振るわんとする」姿が好きです。ルードの人間社会における政治・教育への参画が好きです。
 だからこそ、豊前・豊後編は打ち震えました。後藤又兵衛との舌戦はどれも好きです。

長政って、歴代天の白虎でいうと国司時代の幸鷹やロンドで「首領見習い」となったルードと似た立場なんですよね。「長」としてどう立ち回るべきか、そのことについてずっと考えているんです。豊前・豊後編の長政を見ていて、共通ルート中盤での論功行賞の場面を思い出しました。最初こそ意外なキャラ付けだとは思いましたが、確かに天の白虎です。好きだ……。

 豊前・豊後編が終わりへと近づき、いよいよ関ヶ原の戦いへ。長政とは敵対することになります。すごい。天の川の件といい、本当に先にプレイした兼続と対で作ってある……。しかしてこのロミジュリは最高である。やっぱ敵対した相手と恋するのって燃えるんですよね!!
 前述しましたが、長政、お世話になった岐阜城をまーーーーじで容赦なく襲ってくる。そういう遠慮しないところ、いいよね……。

 ずっと一緒に戦ってきて、七緒ちゃんのことを好きになった長政が取ったのは、ひとまず人質として七緒の身を得ることでした。す、好き~~~!!!! いや堪らん。堪らんよ。担ぎ上げられるくだりがコミカライズで異世界への人さらい案件になってたのめっちゃ好きです。おもしれえ男。

 ぶち上がりポイント、まだまだあります。長政感想終わんない。一記事できてしまう。
 そう、竹中重門です。いやぶち上がらないわけがあるか!!!!!!!!!!我PSPの壁紙を夢灯り両兵衛スチルにしてる者ぞ?!?!?!?!?!?

 史実のこと全然知らなかったんですが、関ヶ原の戦いの際、黒田家と竹中家が共闘したのは本当らしいですね……。いやぶち上がっちまう……。両兵衛と呼ばれた黒田官兵衛孝高・竹中半兵衛重治の息子たちが天下分け目の大戦にて共闘する……。こんな燃える展開が本当にあったとか現実ってすごい。
 しかもですよ。遙か異世界での両兵衛は「軍師」というだけでなく、術師としての側面が強い「軍配者」と呼ばれているわけです。親の能力がマシマシに盛られた中での息子たち(たぶん重門も軍配者ではない)の共闘、最高すぎるな……。

 不和邸からカピタンの所業を感知し出向く! うん、戦のただなかに突っ込むの、経験値的に望美さんか千尋しかできん(ゆきちゃんはギリきつい)と思うけど大丈夫か?!と思ったのですが、とりあえず黒田家家臣の皆さんを説得するフェーズがあって安心しました。
 カピタンとの戦いの後、家康に謁見しに行く長政と七緒。そこでまさかの徳川家の養女ルートを介しての長政への嫁入り!!

こっっっっっれは燃える。いや燃える。なんで修行描写なかったんですか?!?!?!?!小説出しませんか?!?!?!?!だって徳川の養女ですよ?!?!?!おいおいおいおい。
 どうやら史実準拠のようですね……いやすごいや。ちょっと本当に修行時代の話欲しい。

 下天官兵衛ルート、はるなな長政ルート、共に「藤の花」が語られていました。その描かれ方の違いが、とても好きです。
 黒田家家紋「藤巴」は、黒田官兵衛が有岡城の土牢に一年間幽閉されていた際、狭い牢屋の中から見えた藤の花に生きる望みを繋いだという話から来ています。この有岡城の幽閉の話は、下天夢灯りでも遙か7でも語られています。
 『下天の華 夢灯り』に登場するのは、『遙か』異世界ではない別作品・別次元における黒田官兵衛その人です。有岡城に幽閉されていた本人ですので、閉じ込められる感覚や実際に抱いた希望を元に行動を起こしたり、語って聞かせたりしてくれます。
 しかし『遙か7』で登場する長政は違います。黒田長政は黒田官兵衛の嫡男です。ゲーム内では「黒田如水」という名で時折話にのぼる長政の父こそが、有岡城に幽閉された本人です。ですから長政にとっては、父のこととはいえ他人の話なのです。幽閉されていた父へと思いを馳せながらも、その実、実際の感覚を持ってはいません。
 では『遙か7』においては何に重点が置かれて藤の花が語られていたか。それは「黒田家の繁栄」です。父宛の手紙に黒田の安泰を記し、EDスチルも藤棚の下でふわラテを楽しむ二人の姿が描かれます。黒田家当主とその妻として黒田家の繁栄を願い、藤棚の下=黒田の治める地で平和を享受します。
 このEDがすごく好きなんですよね……。二人の努力の先に在る未来で、限りある本数のふわラテを楽しむ……それってとても思い浸る部分がある。さっぱりと甘く、それでいてほろ苦いEDだと思います。

 めちゃめちゃ色々考えた長政感想でした。とにかく楽しかった……!やっぱりなんだかんだで天の白虎には弱いみたいです。いや正直1/4くらいは中原さんと慎様に耳をやられているところはある。布都彦は可愛い。
 ところで長政の謡が下手なのって史実として伝わってることなんですね?! なんてものを残されてしまったんだ……。


直江兼続(準本命)

 まさかのトラウマ精製ルート。
 どうして。どうしてこうなった?! どうして……。
 誰だ五月ルートの後にやって欲しいって言ってたの。ありがとうございます。ほんとに苦しくてしんどかった……。おのれカピタン。

 兼続ルート、遙か的には賛否ありそうですが、個人的にはすごく好きでした。これ、『遙か5』の二世界反復横跳びと『遙か6』の九段・村雨ルートがなければできなかった内容ですよね? 伝統のみに驕らず、タイムスリップ・異世界転生ものの要素も取り入れているのが面白かったです。遙かシリーズはタイムスリップものでも転生ものでもありませんが、その要素を取り入れることでできる表現ってありますよね。個人的には、①どう足掻いても西軍敗北の歴史は変わらない ②兼続の「なんでも利用する」知恵者が出ていた部分が際立っていた点が特に好感度高かったです。

 直江兼続についての知識はほぼほぼ……ない!! 遙か昔に大河ドラマ『天地人』を見ていたのでなんとなく……愛の兜の人だなーというくらい。あと直江状の存在だけはなんとなく覚えてました。でも誰に仕えてたかとかは覚えてなかった……。それにしても桜智→虎→兼続ってキャラの振り幅えげつないな……声優さんってすごい……。

 兼続、八葉の戦闘立ち絵のなかでは好きなので、戦闘のたびにわくわくしてました。なんか……いいよね……?めっちゃ振るいにくそうな気はするけど……。

 さて兼続ルート。長政ルートと同じくしこたま勉強しました。めっっっっちゃ勉強になった……。

 初期イベントで「上杉家執政の役目があるから八葉の役目は断りたい」と言ってきたときはもうもう死ぬほどテンションが上がりました。これだよこれ!!!!!!!!(何度目) なんかこう、龍神の神子の修羅場をくぐり過ぎたせいなのかこの手の反応されるの嬉しくなってしまうんだ許せ……。

 そして「君はこの世界をもっとよく知ったほうがいい」「ついでに言えば君はこの世界をもっと好きになったほうがいい」という言葉。鳥肌が立ちました。龍神の神子ってそうなんですよね……。急に世界の滅亡寸前の知らない世界に放り込まれて、「世界を救う存在だ。力を貸してほしい」と言われて、巻き込まれ戦っていくうちに異世界を好きになっていく。千尋や七緒の場合は記憶をなくした状態での「帰還」ですが、それでも神子として人々とふれあい戦っていくうちに世界への愛着が湧いていく。
 段階を追って愛着を持っていくのはいいことです。ですが、愛着を持つのならば早い方がいいのは確か。その土地を好きになることで見えてくるものは必ずありますし、努力するならば早い方がいいものです。できるだけ多くの人たちを救いたいのですから。それを先んじて言ってくれる兼続、ものすごく好感度高い。ここで一気に好きなりました。

 さて、三井晩鐘。遙かの醍醐味といえば!!教養!!!!!兼続が教養担当ということは知っていたので、喜び勇んでおりましたこのイベント。三井寺の晩鐘の話はさすがに知っていたのですが、これを「香は聞くもの」と繋げてくるところ、よすぎる……。

 続けて、鹿苑僧録・西笑承兌。最初はさっぱり知らなかったので「誰?!」となりながらググりました。めっっっちゃ重要なお人でした……。時系列こそ関ヶ原直前ではありますが、かつて秀吉の文禄・慶長の役を後押しした僧なんだそうです。そして今後、家康の元にもつくとか。秀吉と家康の政治顧問であり外交僧だったらしく、さらには家康に黒衣の宰相・金地院崇伝を紹介した人物でもあるとか。

 当然、兼続ルートに登場するのには理由がありまして……。1600年(慶長5年)、徳川家康の命を受けて上杉家との交渉役を務めていたそうです。そしてこの時、承兌経由で兼続から渡された手紙が直江状だとのこと。

 直江状自体は知っていても関ヶ原と兼続の関係性をろくに知らなかったのですが、なるほど直江状が関ヶ原の原因とする説が特に有名なんですね……!?兼続が出てくるなら直江状は出てくるだろうとは思っていたのですが、まさか兼続ルートで自分が直江状を持ってダッシュすることになるとは……。他のルートでもほぼ毎回直江状のくだりは出てきましたが、兼続ルートはそれがより直接的で驚きました。いやでもルビパならやる。うん。やる。だって近江屋で龍馬さん助けに行ったもんな!!!!

 兼続ルートの七緒ちゃんは終始強い女だったと思います。七緒さんです。3の望美さんやコルダ3のAS至誠館のかなでさんのような一本芯の通った男前ともいえる強さがあり、とてもかっこよかったです。最初こそ戸惑ってはいましたが、画面外でかなり勉強したのかな……。茶会と茶会までのくだり、ものすごくよかったですよね。

 着物を選ぶくだりで越後布と青苧について沢山学ぶことになりました。それはもう地図帳を開いて米沢の特産とその歴史について読み込んだりとか……。長政ルートもそうだったんですが、歴史について学ぶ過程で学ぶ地理、すごく楽しい……。会津を訪れたことはあるのですが、米沢はないんですよね。今度行ってみたいな……。

 続けて茶会。堀秀治殿。相国寺のイベントで調べてはいたのですが、なるほど堀秀政の息子だそうで。なるほどね?!上杉と因縁があるところもばっちり拾っているとのことでまた一つ勉強になった……。いや白虎ルート、容赦なく知識をねじ込まれて行くの堪らないですね。
 秀治からのあれこれに対して、言葉の妙で返していき、兼続のことを守る七緒さん。いやかっっっっこいいわ。ここが戦場だ……。そしてこれは兼続も惚れる。落ちたな……。

 そしてじゃがいも!まさかポテチの話と星の一族の庭造り&家庭菜園がこんなところに繋がってくるとは……。なんかもう恋愛以前に感動しました。転封を含めた政治問題、地理問題、それら全てを絡めて考えた先の恋愛……。あまりにも、あまりにも好きです。七緒さん、武家の女だ……。

 プレイ中はあんまり気にしていなかったものの、いろんな方の感想を読んでいたら確かにじゃがいも問題ってあるなあと。じゃがいもは1598年(慶長3年)に長崎から伝わったとのこと。史実では、東北に伝わるのは100年後の18世紀なんだそうです。でもまあ異世界だし個別ルートは正史じゃないのでありっちゃありか。

 信濃・甲斐でのあれこれを終え、共通ルートエピローグ。まさか!!!まさか婚約できることになるとは思わず!!!!!やったーーーーーーーーーー!!!!!!(手放し大喜び)  阿国ルートでも思ったのですが、やっぱり許嫁とか婚約とかあるとテンション上がります!!やったーーーー!!

 個別ルート序盤。岐阜城へ挨拶へ向かい、米沢へ。やったーーーーー!!!いやもう楽しすぎる。欲をいうなら米沢でもっと遊びたかった。具体的にはマップが欲しかった。なんでないんですか?! 
 そして直江状はあるだろうと踏んでいた兼続ルート。まさかの岐阜城戦・関ヶ原本戦・慶長出羽合戦すべてに参戦する!!!まじですか!!!!これは審神者もびっくりだ。KTさん相変わらず欲張る欲張る。でもこれでまとまるからすごい。歴オタがどうにかこうにか好きなシーンねじ込むみたいな感じの!! 個人的に見ていてすごく好きですね。

 プレイ中めちゃくちゃテンションが上がったのは、米沢での疑似家族生活です。あれなんなんですか?!?!?!? 実質の婚約状態と養女あやめちゃん。いやこれはあまりにもよすぎる。よく踏み切ったなルビパ……。白虎ルート、まさに「戦国の世に身を置く」をあらわしていてたまりませんでした。

 あとものすごく悔しかったのは長谷堂城の退却戦です。いやだってあれは悔しいですよ。前田慶次かっこよすぎるんですよ!!!!!!!!!!!慶次の知識はアニメBASARAくらいしかないのですがちょっっっっとあまりにもかっこよかった。なんで立ち絵ないんですか?!?!?!?!?ていうか恋愛対象かサブ攻略対象にしてくれませんか?!?!?!?あんなの惚れるしかないんですよ。いやずるい。ずるいわ。遙か7、モブ状態になっていた武将が結構いらしたわけですが、個人的には慶次がMVPのかっこよさでした(次点で後藤又兵衛)。

 三成の話は三成のところでゆっくりと。

 はてさて、兼続ルートにおいてもやはり、七緒は龍神にはならず兼続と結ばれます。政略結婚ではありませんが、なんとなくアシュEDを思い出してほっこりしていました。
 EDスチルにて金の稲穂が広がる大地に立つ兼続と七緒の姿は、まさに人々の努力と龍神の恵みが合わさった光景だと思います。思えば日の本とは「豊葦原中つ国」と呼ばれた地から発展していき、領土を広げていった土地です。東北地方こそ侵略を受けた側であり、その後も戦乱と土地の細さに苦しんできた土地ですが、それでも「金の葦原」によく似た光景が広がるスチルに、思わず泣いてしまいました。
 兼続ルートの七緒ちゃんは全ルートの中で見ても突出した「武家の女」です。本当にかっこよかった……。兼続が大切にするものを本気で守り戦おうとする姿勢がとてつもなくかっこよくて、これパケ表紙で姫抱っこする感じのあれではと思ったりもしました。だってかっこいい!!

 以上、兼続ルート感想でした。ちょっとあまりにもあまりにも好きなルートだった……。早く出してほしいですメモブ。新規書き下ろしと年表と振り返りと解説はよ……はよ……。


閑話休題

 前半感想でした。はるななあまりにも楽しすぎてずっと感想書いてしまう……。KTルビパさんの武将ねじ込みしぐさが好きすぎたので、やっぱり今後無双とか野望とかやってみたいなあと思いました。無双5、体験版はDLしたんですが結局まだやってない……。(そもそもいま下天愛蔵版やってる)
 後半は玄武組と七緒、サブキャラ一部の感想を書いていきたいと思います。佐和山陣営(3人)が物凄く長くなりそう。よろしくお願いします。

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