自分の前世を探るフィールドワークの手始めとして、当然のことながら、候補を挙げて、ターゲットを絞っていくところから始まります。では、何を切り口に探求を始めていけばよいのだろうか? いきなり直感で絞っていくというのでは、ちょっと心許ないですよね。その場合は、自分の置かれた環境を見てみるところから始まります。環境というのは、生まれ変わりを検証していく上で、偶然として片づけることはできないのです。

土地とのご縁(外国編)

「土地とのご縁」というのは、自分と所縁のある土地が、前世の候補を挙げる上でのヒントになるということです。土地とのご縁から、外国での前世と、日本国内での前世を探ることができます。まずは外国の候補を探る場合。

「日本雛形論」というのをご存知でしょうか。日本の地形や気候、歴史などが、世界各地のそれとフラクタリティや照応関係があるという論です。これを応用します。

まず、雛形論を簡単にご紹介すると、日本の各地が、大まかに、九州=アフリカ、四国=オーストラリア、本州=ユーラシア、北海道=北米というような対応関係にあります。例えば、伊豆半島とインド亜大陸が対応関係にあります。共に、元々は独立した島(亜大陸)だったものが、本州(ユーラシア大陸)に衝突して繋がっています。そしてその北側には、日本一高い富士山があり、世界一高いエベレストがあります。
(この雛形論について、詳しくは、ネットで調べてみてください。)

これと、ご自分のご縁のある土地を対応させるのです。ご縁のある土地というのは、生まれ育った土地(里帰り出産などで、生まれて間もなく離れていれば、幼少期に育った土地)など、中長期的に住むことになった土地や、旅行や仕事などで度々訪れることになる土地が挙げられます。上記の例に倣えば、伊豆地方にご縁がある場合は、インドに住んでいた前世が想定されるわけです。

土地とのご縁(国内編)

国内については、もう少しシンプルですが、やはり、ご縁のある土地を見るのが基本です。また、先祖が住んでいた土地も参考になります。前世の時も、その土地に関わりがあったりします。

わたしの前世を例に見てみましょう。プロフィールにも書いているように、わたしは鎌倉で生まれ育ちました。そして、やはり鎌倉に住んでいた前世があります。まず確定しているところとしては、武藤景頼という人物が挙げられます。鎌倉幕府の役人(今でいう国会議員)の一人でした。当然、活動の拠点は鎌倉です。また、太田道灌という人物も候補として挙げていますが、この人物も鎌倉公方の扇谷上杉家に仕えていたことから、鎌倉とのご縁があります。まだ判明していない時代のものも含めれば、他にもあるかもしれません。

また父方のルーツは出雲のほうになりますが、私自身も出雲にいた前世があるのは、以前にも書いています。

このように、ご縁のある土地に関連のある人物を候補として挙げることができます。鎌倉出身だから鎌倉時代の前世があると紋切り型に言い切ることはできません。実際には、様々な要因が絡み合います。余談ですが、現代の日本は、鎌倉時代と似た雰囲気があります。それを表すかのように、その時代に活躍した人物たちが現代に転生して活動しているのが見て取れます。

ここまでお読みいただいて、「引っ越しが多く、ご縁のある土地を絞ることができない」と思っている方もいらっしゃると思います。この場合、国外・国内問わずですが、ご自分の前世でも、ジプシーのような移動型の民族としての前世があった可能性が示唆されている可能性があります。長期的に定住する傾向がある実体と、比較的短期間で住む場所を変える傾向がある実体に大別できるようです。

土地とのご縁(旅先編)

前項でも、少し触れていますが、住む場所ではないにしても、旅行や仕事で訪れる土地も、前世が影響している場合があります。特に、複数に亘って訪れることになった土地は、前世でもご縁のあった土地である可能性が高いです。

ここでも、わたしの例を挙げてみたいと思います。わたしにとっては、神戸が、そのような地です。わたし自身は、平均と比べると、旅の数が少ないほうの部類です。そんな中で、神戸は、学生時代に旅行で訪れたのを皮切りに、2~3回に1回は立ち寄っていることになります。他の場所が目的地なのに、神戸に立ち寄ることになったりもします(立ち寄るのが大阪とかでも良いはずなのに。)昨年には、高野山を訪ねるという小さなツアーに混ぜていただきましたが、何故か宿は神戸でした。
と、例に挙げておいて恐縮なのですが、神戸と前世でどのようなご縁があったのかは、これを綴っている時点では判明していません。強いて挙げるとすれば出雲の時のものです。わたしは「カムト」という名前でした。これは、漢字をあてると「神戸」にもなるのです(「カムト」という部族がおり、「神戸」と表記します。)今後の探求を通じて、明らかになることがあれば、そのプロセスをこの場でお知らせするつもりでいます。

顔つきなど

「〇〇に行くと、現地の人に間違われるんですよ。自分はその土地とは関係のない家系なのに」みたいな体験談を語る方がいます。これを読んでいるあなたも、そのお一人かもしれません。これは、一部、土地とのご縁(旅先編)の内容と重なるところもあるのですが、遺伝的には無関係な家系なのに、外国人っぽい顔つきの方がいます。これは、その方に、その国や地域の前世があったと可能性を示唆しています。また、顔つきだけではなく、髪の毛や肌の色などに出る場合もありますね。

また、近年は、若い方々の中にハーフの日本人も増えてきました。国際結婚の家庭の子供で、同じ両親なのに日本人寄りの顔つきの場合と、外国人寄りの顔つきの場合とに分かれることがあります。その場合は、その子の魂が日本人の前世が多い実体なのか、外国の前世が多い実体なのかの違いとみることができます。

話は脱線しますが、街中で、例えば電車の中などで、近くで見ず知らずの人が、連れの方と話をしていたとしましょう。その人が、日本語を話しているにもかかわらず、海外の言葉を使っているように耳に響いてきたという体験はありませんか?韓国語っぽく聞こえたり、タイ語っぽく聞こえたり。「韓国語っぽく聞こえる」というのは、韓国語訛りの日本語なのではなく、「ネイティブな日本語にもかかわらず、韓国語っぽく聞こえる」ということです。そういう場合は、その方には、その国の前世があることが想定されます。もっとも、これはご自分で認識するのは難しいかもしれません。

このように、前世探求フィールドワークに慣れてくると、街中ですれ違う人たちの前世まで、多少なりとも想定できるようになってきます。

何故か惹かれる

皆さん、学生時代に、大なり小なり(笑)歴史を学ばれていると思います。歴史を学ぶのが好きだったか嫌いだったかはさておきとして、何故か惹かれる時代とかはありましたか?惹かれるとまではいかなくても、何だか気になるとか、その程度の微細なものでも構いません。

例えば、わたしの場合、元禄時代が妙に気になっていたのを覚えています。その後、元禄時代に生きていたわけではありませんでしたが、同じような時代に、イギリスで生を受けた前世がありました。国は違えど、その時代の共通した空気間か何かに反応したのかもしれません。

逆に、むしろ嫌悪感を覚えたり、何となくその時代のことを学ぶのが嫌だと感じる時代ということもポイントになります。その場合は、その時代の前世が、ご本人にとって辛い人生だったかもしれません。

時代に限らず、何故か惹かれることというのを自己観察しておくことがポイントになります。例えば、わたしの場合、18世紀イギリスの前世があったことが分かったのは30代になってからでした。しかし、思い返せば、子供の頃から、好きな音楽がイギリス発のものだったり、コーヒーより紅茶が好きだったりと、かの国とご縁のある文化に惹かれていました。

身近な人の前世

これを書いている現代の時代背景において、この項目を活用できる方は、ごく一部の方に限られますが、一応ご紹介させていただきます。

身近な人、特に家族、友人、職場の同僚など、ご縁がある(もっと言えば、ご縁の強い)方の前世が判明している場合です。その様な方が周りにいるという人は、現代においては稀でしょう。
生まれ変わりというのは、個人が単独で好きな時代や場所に転生するのではなく、ご縁のある方々との共同作業的なところがあります。ご縁のある方々とグループで転生してくるのです。ですので、ご自分と縁のある方の前世が判明しているというのは、あなたにとって、決して偶然ではありません。

先ほどの旅先のご縁もありますが、そこに誰と行ったかというのもヒントになります。その土地とのご縁のあった前世で、一緒に行った方も、ご縁があった可能性があります。

まとめ

前世を具体的に探るにあたっての、候補の絞り方について、様々な角度から述べてみました。「最初の一歩」というタイトルの割に、こんなに色んなパターンがあるのかと閉口した方もいらっしゃるかもしれません。でも、お読みいただいていて、お分かりり頂けたかもしれませんが、実際には、それぞれが個別に作用することはありません。複数の要因が立体的に絡み合いながら特定されていきます。つまり、本当は大きな流れのようなものがあり、今回の記事は、それを色んな角度から検証・解説しているに過ぎません。その意味では、今回の内容で全ての角度から網羅できたとも言い切れません。あくまでアプローチとしては初歩的なものになります。

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