前世について言及するサイキックの語る生まれ変わりについて、大きく分けて2つのパターンに分けられるのが見て取れます。今回は、その違いについて解説してみたいと思います。

それらの違いについて、最も端的に表れるのは、生まれ変わりの(平均的な)回数に対する言及です。一方は「50回前後~百数十回」と言い、もう一方は「数百回」と言います。本稿では前者を「パターンA」、後者を「パターンB」として扱います。

パターンA

こちらは、一人ひとりの魂が持つ、固有の生まれ変わりについて扱っています。その意味で、より純粋な生まれ変わりを扱っているとも言えます。

この場合、一つの人生を終えてから、次に生まれ変わるまで、一般的に200年~300年ほどの周期で生まれ変わると見ています。その間は、あの世で休息したり、次の人生へ向けての準備期間などとして過ごしています。

これは余談になりますが、わたしの身近なところでは、この200~300年ほどの期間に関しては、数年から数十年の短いスパンで生まれ変わってきている例が散見されます。18世紀のもの、幕末から第二次大戦前後にかけての時代、そして現代に。これは、時代が進むにつれて生まれ変わるスパンが短くなってきているのか、それとも、この期間特有の課題があり、そこへの対応として、いわば臨時対応的に、短期間で生まれ変わってきているのか。その辺りの事情は、わたし自身は、まだハッキリと分かっていません。両方の事情が、どちらも正しいということも充分に考えられることです。

ちなみに、「前世は人間ではなく動物だった」みたいなことを耳にしたことがあると思いますが、パターンAでは、これは無いとしています。人間は人間にしか生まれ変わることができないと説明しています。それに対してパターンBでは、動物に生まれ変わることを肯定している方もいます。

パターンB

こちらは、結論から言えば、タイプAほど厳密に、一人ひとりの魂固有の前世について、必ずしも言及していないケースが散見されます。また、生まれ変わりの回数が多いことから言えるように、生まれ変わるスパンも数年から数十年と短いことが多いです。

なぜ、その魂固有ではない前世が読み取られてしまうのでしょうか。言語化が難しいのですが、解説を試みてみたいと思います。

どうやら、わたしたちは、この世に生まれてくる時に、その人生のテーマに合わせて、他の魂の持つ情報を、一部、自分の借りるというか取り込むというか、そういうことをしているようです。

例えとしては、インターネットをイメージしていただくと良いかもしれません。個別のPCやタブレットがあり、それに対して、クラウドの領域があります。クラウドにある必要なデータをダウンロードして、ローカルのPCやタブレットにインストールします。その様な感覚で、自分以外の魂の情報を、いわば「魂のクラウド」からコピーして、この世に生まれ変わってくることがあるようです。その「クラウドからコピーした他の魂の情報」を見て、その人の前世であると捉えることがあるようです。

時折、複数の人が、同一人物を自分の前世だと言っていることがあります。これは、「魂のクラウド」の活用を考慮すれば、独りの人物のことを、複数の方が「自分の前世だ」と主張することも起こり得るかもしれません。誰か一人が正しいのか、それとも全員が「コピー」を見ているのか。主張者の虚栄心の可能性も捨てきれませんが。苦笑

このコピー元になる魂は、必ずしも、自分と身近な魂とは限らないですが、それでも、似た傾向の魂だったりして、比較的親和性の高いところが使われているような感触があります。輸血するとき、同じ血液型の血液を使用しますが、血液の提供者は、必ずしも自分が知っている人である必要は無いのと似ています。

さて、パターンAに比べると厳密さに欠けると感じる方もいらっしゃるかと思います。確かに、そういう側面はあります。ただし、「前世を知る」ということは、あくまで今をより良く生きること。これに尽きます。今の状況にある問題や課題が解決されたり癒されるための、いわば方便として扱えば、この様な、厳密には他人の前世を知ることも、とても価値があります。(もっと言えば、パターンAであっても、読み誤りだったり、本人の準備ができてないか何かの事情で明かすことが許されず、やはり方便として、別の前世が捉えられることも少なくないです。)

また、厳密な自分の前世ではないものの、全くの無関係というわけでもなく、実際の前世のヒントになっている場合もあるので、安易に扱うのも勿体無い感じもします。

まとめ

前世を扱うサイキックの方などの中には、大きく分けて2種類の前世観があることについて綴りました。

お気付きかもしれませんが、わたし自身はパターンAのほうを採っており、このブログのシリーズも、その見解から綴っています。従って、本稿のタイプBの解説は、我ながら歯切れの悪い文章になってしまったなと思っています。

やはり、生まれ変わりを扱うにあたって、最も大切なのは、今をより良く生きることです。どちらのパターンであっても、その大切な所に対する価値は変わらないと思っています。

次回をお楽しみに。

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