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UXデザイン初心者にお勧めの思考ポイント

こんにちは、UI/UXデザイナーの圓(えん)です。
私は、デザイン制作の際にUXを重視しています。
今回は、これまで携わってきたプロジェクトで学んだことやまたAIが主流な現代でもUXに考慮したデザインの必要性についてまとめてみました。


AIが主流な現代でもUXに考慮したデザイン制作が必要

AIが主流な現代、ChatGPTやMidjourneyなど生成AIツールで簡単にコーディングや画像を生み出せるようになりました。ChatGPTやMidjourneyなどのツールがリリースされた時、デザイナーのコミュニティのみならず、デザイナー以外の方でも「これでデザイナーに頼まなくても簡単にデザインできる時代が来るんだ!」と思う方も多かったのではないでしょうか。このことについて、いろいろな資料を読んだり、実験を行ったりしてみました。結論からと言うと生成AIツールはデザイナーの敵ではないことがわかりました。生成AIは使い方によっては、生産性を向上させることができるツールです。しかし、生成AIツールはあくまでもツールです。良いデザインやアウトプットとは、デジタルで提供されているサービスなどの利用に関する体験やユーザーに考慮した使い勝手といったUXへの考慮や理解が必要です。

デザイナー・UXデザイナー初心者におすすめの参考書/参考情報

私も当初はAI生成ツールの登場により仕事が減るのではないかという不安などがありました。デザイナーの必要性をさらに引き上げるためにさまざまな書籍や記事も読みました。ここでは、UXデザイナー初心者にもお勧めな参考書と参考情報についてご紹介します。

1.UXデザイン図鑑

UXデザインとは、サービスやプロダクトを通じてユーザーの顧客体験のすべてを設計することです。数あるサービスやプロダクトの中から自社商品をユーザーに選んでもらうためには、 UXデザインの考え方を用いて、ユーザーニーズに寄り添った顧客体験を創出することが重要です。 UXデザインの導入から設計・実装までを解説するとともに61の事例を一冊で紹介されている本です。

2.Law of UX

Laws of UX は、ユーザー エクスペリエンス デザインに関連するものを集めたインタラクティブなリソースを通じて、より多くのデザイナーが複雑な心理ヒューリスティックにアクセスできるようにすることに重点を置いているウェブサイトです。

デザインの際、UX初心者におすすめの検討ポイント

「デザイン」とは課題解決や目的達成のための「設計」を意味する言葉なので、Webデザイン/UXデザイン/グラフィックデザインも“意図”がとても大事だと考えています。しかし、ネットで目にするものは最終形態のデザインしか確認することができません。実際には、デザインが出来上がるまでには、DirectorやPMが制作したUser Journey Map(カスタマージャーニーマップ)などといった検討過程が存在します。それを真の意味で理解せず、すぐに「かっこいい」デザインを作成することに集中してしまうデザイナーがほとんどです。
今まで学んだことや案件などからの経験から、UXデザイン検討におすすめの4つ検討ポイントをご紹介します。

ポイント1.User Journey Map(カスタマージャーニーマップ)で解像度を上げる

User Journey Map(カスタマージャーニーマップ)とは、ユーザーとの接点やシーン別のユーザー行動・心理(誰が/何のため/何をしているか)の仮説や現状把握を明確化することができます。例えば、User Journey Map(カスタマージャーニーマップ)で主人公(ユーザー)がしていることやそのタイミング、制約条件、期待値や先入観など様々なシーンに共感を持つことで解像度が上がります。
実際に主人公(ユーザー)が利用するWebやデジタルで提供されているサービスに限らず、オフラインや現実世界の影響も視野に入れて検討・設計する必要があります。

ポイント2.主人公(ユーザー)へのリスペクト・関心・貢献意識を持つ

主人公(ユーザー)へのリスペクトと関心を持ちながら、どうすれば従来の主人公(ユーザー)の悩みや課題を改善することがで、言語化できるのかが重要です。
その多くは、Jakob’s Law(ヤコブの法則)をデザインに用いることで解決できると考えます。
Jakob’s Law(ヤコブの法則)とは、ユーザーはすでに体験したことのある、共通認識として持っている動作体験を望むことです。個人的にはUniversal Design(ユニバーサルデザイン)と同じだと考えています。

ポイント3.体験の制御ではなく、体験の提案でありサポート

デザインで制作意図通り主人公(ユーザー)をコントロールするのではなく、より良い体験のサポートがしたいと思います。
より良い体験のサポートを行うために個人的にはよくJakob’s Law(ヤコブの法則)とAesthetic-Usability Effect(美的ユーザービリティ効果)をセットで用いてデザイン制作をしています。
Jakob’s Law(ヤコブの法則)とは、先ほどポイント2でご紹介した手法・観点です。
もう1つのAesthetic-Usability Effect(美的ユーザービリティ効果)とは、多くのユーザーが見た目が美しいデザインをより使いやすいデザインとして認識することです。そのためにはDesign System(デザインガイドライン)でルールを統一させることが重要だと考えています。

4.主人公(ユーザー)に「参加の余白」と「遊び」を持たせる

プロトタイプを用いたユーザーテストなどにおけるデザイン検証の場面で、実際の利用検証シーンを説明してあげるだけで、主人公(ユーザー)が画面を見ながら自分の意思で自由に利用や回遊できるようにするのがポイントです。それにより主人公(ユーザー)が「気軽く参加していいんだ!」と参加の余白を作ることが大事だと思います。
このようなプロトタイプを用いたユーザーテストなどの際、私はJakob’s Law(ヤコブの法則)とGoal-Gradient Effect(目標勾配効果)をUser test(ユーザーテスト)に活かしています。
Goal-Gradient Effect(目標勾配効果)とは、目標に近づくにつれて、行動や努力が高まることです。デザインを検証するのにプロトタイプがすごく大切だと思います。脚本からシーンを作って、ユーザーに説明してから自身の意思でプロトタイプを触ることで、デザインの体験結果が得られます。その結果、次フェーズで何を改善するべきかが判断しやすくなるでしょう。

この4つの検討ポイントを加味して、プラスαでさまざまな生成AIと手を組んでいけば、より良いものをできあがれるのではないでしょうか!

まとめ

以上、私がこれまで携わってきたプロジェクトに学んだことやAIが主流な現代でもUXに考慮したデザインの必要性について思うことをまとめてみたお話でした。
皆さんの何かヒントになれたら幸いです。


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